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ck09 中小企業診断士一次試験
経営情報システム 平成21年度


第1問

各種業務において、パーソナルコンピュータ(PC)を利用して、データ交換を行ったり、画像データなどを取り扱ったりする場面が増加している。そのような場面で利用される外部記憶装置に関する、次の文中A~Dに入る語句の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。
 デジタルカメラなどで撮影した画像データの記録や各種のデータ交換に使用され、[ A ]を経由してPCに接続しデータの読み書きを行うことができる半導体メモリは、[ B ]と呼ばれる。
 PCに[ A ]経由で、この[ B ]を接続する際は、[ C ]機能によりPCの[ D ]を行わなくても使用することができる。

[解答群]
 ア A:IDE  B:DRAM     C:デバイスドライバ  D:デフラグメンテーション
 イ A:PCI  B:フラッシュメモリ C:デバイスドライバ  D:リフレッシュ
 ウ A:USB  B:SRAM     C:プラグアンドプレイ D:リフレッシュ
 エ A:USB  B:フラッシュメモリ C:ホットプラグ    D:再起動

【解答】

正解:エ

B=スマートカード(フラッシュメモリ)
(DRAMは内部記憶装置、SRAMはキャッシュメモリ)
A=フラッシュメモリ機器への接続インタフェース=USB
(IDEはハードディスク接続、PCIはパソコン内部の各パーツ間を結ぶバス)
C=USBの特徴=プラグアンドプレイかホットプラグ
D=ホットプラグ機能=PC稼働中に接続可能=再起動が不要
(デフラグは磁気ディスクの断片を整理、リフレッシュはDRAMの特徴)
参照:「半導体素子」「パソコンと周辺機器の接続」

第2問

業務に使用してきたPCの取り換えを検討している。複数メーカのPCを、プログラム処理速度に関して比較する場合の記述として、最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

アは×。クロック周波数が大だとCPUの速度は大になる。
 しかし、他の要因により異なるので、比例するとはいえない。
→参照:「CPUとメモリ」「CPUの高速化技術」
イは○。ATAは主に磁気ディスクとのインターフェース。シリアルのほうがやや高速。
 シリアルATAの特徴:ホットプラグ、低電圧(低消費電力)、ケーブル長延長
→参照:「パソコンと周辺機器の接続」
ウは×。MTBF大は故障しないことだが、プログラム処理速度とは異なる。
→参照:「RAS,MTBF,MTTR」
エは×。マザーボード上に装着するRAM=メモリ。
 メモリ容量は仮想記憶に関係。これが小さいとページングが多発
→参照:「仮想記憶方式」

第3問

各種業務においてPCを利用していると、文書、表計算、画像などのデータが日々蓄積する。これらのデータの交換を行ったり、バックアップをする目的で、外部記憶装置が利用される。現在利用できる外部記憶装置用の記録媒体に関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

アは○。光磁気ディスク=データの書換え可能な外付用記憶装置。
 MOともいう。通常は640MB程度(GBクラスはGIGMOという)。
 MediaIDとは、媒体にあらかじめ記録されている媒体識別情報。ブロードバンド・インターネット経由で購入された音楽や映像をMediaID対応のMOディスクへ保管することにより、著作権を保護したままでMOから記録・再生することができる。
イは×。CDは640MB~700MB、フロッピーは1.4MB。約500枚
ウは×。DVDには片面1層、片面2層、両面1層のものがある。
 片面1層=4.7GB。CDの約7枚分。
エは×。ブルーレイは青紫色半導体レーザーを使用する新世代光ディスク規格。
 5インチ片面1層=25GB、片面2層=50GB、試作品では8層(200GB)も
 2009年現在、両面は存在しない。
→参照:「光ディスク等」

第4問

さまざまな業種においてeビジネスとのかかわりが求められている。自社製品の告知などのためにWebサーバの運用を行うことがビジネスの第一歩であり、そのためには情報発信に利用するHTMLの特徴に注意を払う必要がある。HTMLに関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:ウ

アは×。「指示」が意味不明で、指示の開始が<xxx>、終了が</xxx>だともいえる。
 しかし、本来はタグは文書の「構造」を示すものである。
 これだけでは正誤判別は難しいが、ウが○なので、アを×とする。
イは×。標準色はredやyellowなど英字で指定できる16色であるが、
 「#ff0000」のような表現でフルカラーが指定できる。
ウは○。これがハイパーテキストの特徴
 アンカーとは、<a href=…>xxx</a>の部分のこと
エは×。表は table タグにより直接作成できる。
 HTML5では、簡単な画像を作成する機能が追加されている。
→参照:「HTML・XML」

第5問

社員表(氏名、年齢、住所、標準給与月額)のデータが配列に格納されている。このデータの操作に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

アは×。データの格納では、縦に社員、横に氏名などの属性の2次元表になる。
 しかし「操作」では、個々の社員のデータを扱うので、1次元配列でよい。
イは○。この社員表には入力順の情報が存在しないので。
ウは○。二分探索法では配列が探索対象のキーでソートされている必要あり。
→参照:「サーチ」
エは○。リスト構造では、ポインタを変化させるだけで、元の配列は動かさない。
→参照:「リスト構造」

第6問

各種業務において、インターネットの仕組みを活用する場面が増えている。システム開発者ばかりでなく、PCの有効利用やeビジネスへ積極的な取り組みをする立場からも、インターネットの基礎的な仕組みの理解は重要である。インターネットの仕組みに関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

  • アは○。厳密にはIPアドレスはドメイン名に対応するももであり、ホスト名はサブドメインであるが、混同して用いられる。
  • イは×。DNSサーバにはURLのドメイン名とIPアドレスの対応表が登録されるので、ファイルまでのパスは登録されない。
    →参照:「DNSとネームサーバ」
    アクセスされたHTMLファイルは、プロキシサーバに一時的に保存される。同一プロキシサーバを用いるPCで、このファイルをアクセスすると、本来のWebサーバまでいかずに、プロキシサーバから直接に閲覧できることもある。
  • ウは×。Webメールで使われているプロトコルはHTTP。
    SNTP(Simple Network Time Protocol)はTCP/IPネットワークを通じてコンピュータの時刻を同期させるプロトコル
  • エは×。ウと同じ。POP3は通常の電子メールを受信するプロトコル
    →参照:「電子メールが届く仕組み」

第7問

近年のシステム開発においてはデータベースが重要になっており、多様な方式のデータベースが現れている。データベースに関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:エ

  • アは×。ハイブリッドXMLDBは、RDBとネイティブXMLDBを合わせもので、RDB機能をもっているが、ネイティブXMLDBとは、XMLの特徴であるツリー構造をベースにしており、RDB機能には制約がある。
  • イは×。概念スキーマ:データベース化する対象業務全体のデータ構造を概念的に定義(正規化テーブルが相当)
    外部スキーマ(サブスキーマ):アプリケーション、プログラマ、ユーザなどからみたデータ構造の定義(ビューが相当)
    内部スキーマ(物理スキーマ):実装のための定義。設問文の通り
  • ウは×。これは第三正規形の説明。第一正規形は繰返しの排除。
    →参照:「データの正規化」
  • エは○。オブジェクト指向=Object Oriented=OO
    →参照:「オブジェクト指向DB」

第8問

30坪程度の面積のオフィスに下図に示すようなLANを構築した。このLANの接続形態などに関する記述して最も適切なものを下記の解答群から選べ。
 ただし、PC-AからPC-Dは1Gbps対応のLANカードを有し、LANと接続している。また、無線LAN内蔵のノートPCは、オフィス内で無線LANを利用している。そして、PC-AからPC-D、ノートPCおよびLAN対応ハードディスクとLAN対応プリンタには、ブロードバンドルータのDHCP機能を利用してローカルIPアドレスが割り当てられている。さらに、LAN内の機器間の通信を理論値の速度で行うことは、種々の要因で現実的には難しいが、本問では、理論値で通信ができるものと仮定する。

[解答群]

【解答】

正解:イ

アは×。PC-A→ハブE→無線ルータ→ハブF→プリンタで接続される。
イは○。これにより、無線ルータとハブF(低速)を経由する必要がない。
ウは×。必要なときに、無線ルータのIPマスカレード機能によりグローバルIPアドレス(ポート)が一時的に割り当てられる。
エは×。無線-無線の接続でよい。

第9問

コンピュータの利用によって、画像、音楽、動画などを利用したプレゼンテーション用資料の作成が行われるようになっている。このようなマルチメディアデータを扱うために複数のデータ形式が存在する。それらの特色に関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

アは○。GIFは256色、PNGはフルカラー
イは×。MIDIは音声データ圧縮
ウは×。MP3は音声データ圧縮
エは×。BMPは静止画像ファイル
→参照:「マルチメディアと拡張子」

第10問

下表は、いくつかの商品の2009年2月2日から8日までの売上履歴である。表の1行を1件の販売履歴としたとき、2件以上の販売履歴がある商品について、その商品名、販売件数、販売数量の平均を求め、それらを販売数量の平均の降順に表示したい。それを行うためのSQL文を下記に示す。文中の空欄A~Dに入る記述の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

売上表
  商品コード  商品名    販売年月日 販売単価 販売数量  顧客コード
   11001   砂糖     2009/2/2   100   100   0902020001
   12001   小麦粉    2009/2/2    60   310   0902020001
   11002   黒砂糖    2009/2/3   130    50   0812200010
   11001   砂糖     2009/2/4   100   120   0706170021
   12001   小麦粉    2009/2/5    60   220   0801200002
   13001   きな粉    2009/2/5    80   110   0802200085
   12001   小麦粉    2009/2/7    60   150   0705100033
   11003   グラニュー糖 2009/2/7   120    30   0902020001
   11001   砂糖     2009/2/8   100   200   0812200010

SQL文
  SELECT 商品名, [ A ], AVG(販売数量)
  FROM 売上表
  GROUP BY 商品名
  HAVING [ B ]
  [ C ] AVG(販売数量) [ D ]

[解答群]
 ア A:count(*)    B:count(*)>2     C:WHERE   D:ASC
 イ A:count(*)    B:count(*)>=2    C:ORDER BY D:DESC
 ウ A:count(商品名) B:count(商品名)>1  C:WHERE   D:DESC
 エ A:count(商品名) B:count(商品名)>=2  C:ORDER BY D:ASC

【解答】

正解:イ

A:販売「件数」であるから COUNT関数である。count(商品名)だと商品名が NULL のときは算入されない。本問では、そのようなデータがないので、どちらでもよいが、一般的には count(*) のほうがよい。
B:「複数」なのだから、>=2あるいは>1である。→アは×。
CとD:降順に並べるのだから、ORDER BY と DESC である。→イが○
→参照:「SQL:SELECT文の演習」

第11問

業務処理に用いるコンピュータシステムでは、負荷分散、信頼性向上、障害対策などに注意を払う必要がある。コンピュータシステム構成方法に関する、次の文中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

信頼性を上げるために2系統のシステムを用意し、処理を並列に行わせて一定時間ごとに処理結果の照合を行い、機器故障時は故障した装置を切り離して処理を続行する仕組みを[ A ]という。
 一方、複数の演算処理装置を設置するものの[ B ]は共有して利用する方法で処理効率を向上させる仕組みを[ C ]という。この仕組みも、一部の演算処理装置に故障が発生した場合に処理の続行が可能である。
 コンピュータシステム運用の際、故障が発生しても処理を中断することなく機能を維持しようとするシステム構成方法を[ D ]という。

[解答群]
 ア A:タンデムシステム     B:レジスタや外部記憶装置
   C:デュプレックスシステム  D:フールプルーフ
 イ A:デュアルシステム     B:主記憶装置や外部記憶装置
   C:マルチプロセッサシステム D:フェールソフト
 ウ A:デュプレックスシステム  B:主記憶装置やキャッシュ
   C:タンデムシステム     D:フェールセーフ
 エ A:ロードシェアシステム   B:レジスタや制御装置
   C:デュアルシステム     D:フェールセーフ

【解答】

正解:イ

  • A:一定時間で照合=デュアルシステム
    デュプレックス=主系と従系、タンデム=通信・中核・BD処理などに分担、ロードシェア=負荷分散、他業務の並列処理
  • C:複数の演算処理装置=マルチプロセッサ
  • B:共有=密結合=OS、主記憶装置、外部記憶装置を共有
    レジスタ、制御装置はCPUの一部
  • D:機能維持(性能は減少)=フェールソフト フェールセーフ=安全確保(機能は減少)、フールプルーフ=不注意防止

→参照:「システム構成」「フェイルセーフなど」

第12問

業務においてRFIDの利用を考慮する必要性が増しているが、このRFIDの利用に関する記述の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[解答群]
 ア aとb   イ aとd   ウ bとc   エ bとd

【解答】

正解:エ

aは×。一般のICタグは書き込みもできる。
bは○。無線・非接触なので同時可能。これが大きな利点
cは×。それほど大容量のものは存在しない。
dは○。新旧のシステムを生かすことが重要。EPCはICタグでのJANコードのようなもの
→参照:「RFID」

第13問

三次元CADによる製品設計、そのデータを利用したデジタルマニュファクチャリングが大企業において実用段階に入っていることから、中小企業もそれらに対応していくことが求められるようになってきた。機械系産業におけるCADのデータの取り扱いに関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:エ

アは×。CADシステムメーカーや業界での標準が個別に存在。
イは×。IGESはデファクトスタンダードであるが、ANSI(米国規格協会)による制定
ウは×。ANSIデータは、むしろ異なるCAD間でのデータ交換の標準フォーマット
エは○。STEPはCADデータだけではなく、概念設計から詳細設計,試作・テスト,生産,サポートに至るライフサイクル全体にわたって必要になるすべてのデータを交換するためのISO規格。

第14問

蓄積した大量のデータをいかに分析するか、部署間で情報共有をいかに行うか、さらには新たな知識の創造を行う仕組みをどのように構築するかは、現代企業の重要な課題となりつつある。次の記述の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

業務処理で蓄積された多様なデータのデータベースやインターネットから取り込んだデータのデータベースなどを、総合的な情報分析に適するように統合したものを[ A ]と呼ぶ。その[ A ]にある膨大なデータ、例えば、売上履歴にかかわるデータから消費者の購買行動や顧客の嗜好の変化などを、さまざまな手法を用いて分析する技術を[ B ]という。
 一方、企業内での情報共有を進めるに際して、どのような情報があるのか、誰がどのような情報をもっているのかなどを明らかにすることが課題である。それらの課題の解決を支援するためのシステムを[ C ]と呼ぶ。

[解答群]
 ア A:データウェアハウス B:OLAP     C:データマート
 イ A:データウェアハウス B:データマイニング C:ナレッジポータル
 ウ A:データマート    B:OLAP     C:データマイニング
 エ A:ナレッジポータル  B:データマイニング C:データウェアハウス

【解答】

正解:イ

  • データウェアハウス
    A直前の文の通り。
  • データマート
    データウェアハウスが全社的なデータの保管庫であるのに対して、データマートは個別の部門に設置され、その部門での利用に特化したもの。部門用データウェアハウスだともいえる。
  • OLAP
    データウェアハウスやデータマートのように、主に分析を行う利用形態のこと。それを支援するツールをOLAPツールという。
  • データマイニング
    OLAPツールは、表計算ソフトを多次元に拡張したような機能をもつのに対して、データマイニングは高度な統計技法を用いて隠れた法則の発見・仮説検証などを主とする。B直前の記述のような用途に活用。
  • ナレッジポータル
    データウェアハウスよりもナレッジマネジメントの分野でのツール。「知識」のポータルサイトと理解すればよい。
  • ビジネスインテリジェンス(BI)
    ナレッジポータルに限定するのではなく、業務に必要な情報を容易にアクセスできるようにしたもの。パソコンを起動すると最初の画面として表示される。むしろこのほうが一般的。

→参照:「データウェアハウス」

第15問

情報技術の発展に伴い、計算資源や情報処理サービスのさまざまな提供方法が提案されるようになってきた。以下の記述と用語の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[用語]
 1 SOA(Service Oriented Architecture)
 2 クラウドコンピューティング
 3 グリッドコンピューティング
 4 ユーティリティコンピューティング

[解答群]
 ア a-1  b-4  c-3  d-2
 イ a-1  b-2  c-4  d-3
 ウ a-2  b-4  c-1  d-3
 エ a-2  b-3  c-4  d-1

【解答】

正解:イ

a~dは、必ずしも1~4の定義ではない。1~4の特徴の一部分あるは他のものと差別できる事項をあげたものだと理解されたい。

  • dは3。宇宙電波を分析して宇宙人の存在を発見しようという研究で、インターネットに接続しているパソコンにデータを送り、空き時間で処理をしてもらうというプロジェクトから始まった。現在では、社内でLANにつながっているパソコンで分散協調処理する形態になっている。→アとエは×
  • 4はc。一般にユーティリティソフトとは、多数の企業や多数のシステムで共通に用いられるソフトウェアのことであるが、ユーティリティコンピューティングとは、水道や電気などのように、利用量による従量制による支払形態をいう。もっとも、このような支払形態は、いろいろな場合でとられている。2もそうである。→アとウは×
  • aは1、bは2。「aとb」と「1と2」の組み合わせにとまどうが、幸いなことに、残ったのはイだけである。
    aとbの違いは「XML」と「仮想化」であり、仮想化はハードウェアの面が強いのでb=2となる。a=1には疑問がある。SOAはソフトウェアの部品化・再利用化が目的であり、必ずしもXMLやインターネットに限定されない。aの後半は、むしろSaaSの説明である。

→参照:「システム構成」

第16問

近年、多様なシステム開発方法論が提案されている。システム開発方法論に関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

アは×。基本設計→外部設計→内部設計
イは○。4つの価値とは、コミュニケーション、シンプルさ、フィードバック、勇気
ウは×。オブジェクト指向に限定しない。むしろ、オブジェクト指向アプローチに近い。
エは×。基本的な機能要件は満たしているが、大量データ処理での応答時間や誤りデータ入力防止などでの問題が発生することがある。
→参照:「システム開発技法」

第17問

経済産業省が平成20年1月21日に発表した「SaaS向けSLAガイドライン」の内容として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

「SaaS向けSLAガイドライン」では、SLAだけでなく、SaaSの解説もしている。同書を読んでいなくても、ある程度は常識的に考えることができる。

  • イは○。自社業務と関連付けて指導できるのは、クライアント(ユーザ企業)側の人間である。(同書5ページ)。
  • エは×。このような利用形態ならば、あえて「SaaS向け」とする必要はない。同書では「Webブラウザを通じてアプリケーションを利用する形態のSaaSを中心に解説する」としている(3ページ)。
  • ウは×。一般の取引では、受注者が受け取った額を超えるペナルティにはしないのが一般的である。また、SLAの条項は状況に応じて見直すことが必要である。同書では「財務上の対応については、払い戻しではなく将来の請求額から差し引く形態をとり、上限を設定することが一般的である」といっている(26ページ)。
  • アは微妙である。同書では「SaaSは、ASPの発展形態である」とし、SaaSは「一つのシステムを複数の企業で利用する(シングルシステム・マルチテナント方式)」であるとしている。ASPの方式についての記述はないが、ASPもマルチテナント方式であると推測できる。また、実際にそうである。すると、アも○になってしまう。
     しかし、問題文ではASPが「マルチテナント方式であるかどうか」を聞いているのではなく「同書の内容」を聞いているのだと考えれば、「最も適切」から1つだけだといえるので、明記されているイが○になり、アは×になる。

→参照:「国のSaaS推進政策」

第18問

システムテストにおけるソフトウェアテストの設計では、まずテストの対象となるシステムを分解・構造化し、次いでテスト実施の観点と実施結果の期待値を設定する。これ以降の次の3つの作業の順序として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
 a テスト項目に優先度と重要度をつけ、実施すべきテスト項目を絞り込む。
 b テスト項目とテストケースの関連を明確にする。
 c テスト項目を確認する手順とテストデータを決定する。

[解答群]
 ア a→b→c  イ a→c→b  ウ b→a→c  エ b→c→a

【解答】

正解:イ

テスト作業について知らなくても、「テスト項目」に着眼すれば、aでは絞り込み作業、bは決定済み、cは確認なのだから、a→c→bとなるのは明白。

第19問

情報システムの導入に関連して、ITIL(Information Technology Infrastructure Library)が注目されている。これに関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

ア・ウ・エは×。ITILは運用保守を対象
イは○。優れた企業事例を参考にしている。
 しかし、その事例そのものを示したのではないし、企業名も掲げていない。
 そのため「実在」しているかどうかは不明。
→参照:「ITサービスマネジメントとITIL」

第20問

インターネットでの暗号通信としてSSL(Secure Socket Layer)が広く利用されている。今日ではさらに、より安全性の高い次世代SSLとしてEV SSL(Extended Validation SSL)が普及しつつある。これに関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

アは○。暗号通信を行なうAとBの間に、不正者Xが割り込んで、虚偽の電子署名・認証を用いて、Aに対してはBを装い、Bに対してはAを装うことにより、情報を不正入手する手口
イは×。ドメイン名はSSLの証明書でも記載
ウは×。住所までは表示されない。後半は正しい。
エは×。どちらもほぼレイヤ5に相当
→参照:「SSLとSET」

第21問

ある企業ではインターネットを通じて商品販売をしている。そのデータ処理の信頼性を高めるために、データ同期レプリケーションでゼロデータロスを実現したい。この実現形態として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

アは×。RAID0はストライピングでコピーをするものではない。
イは○。相互確認がポイント
ウ・エは×。レプリケーションでは、マスターシステムと予備システムの内容一致が重要。
 ウでは、予備システムへの書き込みで失敗するかもしれない。

第22問

ある企業では、新規事業の情報システムを新たに開発することとした。そのシステムの開発投資の評価方法に関して関係者が集まり、議論が行われた。その議論の一端を下記に示す。文中の空欄A~Cに入る語句の組合せとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

[解答群]
 ア A:TCO         B:ファンクションポイント C:バランストスコアカード
 イ A:TCO         B:ファンクションポイント C:ポートフォリオ分析
 ウ A:ファンクションポイント B:TCO         C:ポートフォリオ分析
 エ A:ファンクションポイント B:スコアリングモデル   C:バランストスコアカード

【解答】

正解:エ

TCO:システムの開発から維持、廃棄にわたるすべての費用→参照:「TCO」
ファンクションポイント:システムに必要な入出力の数、ファイルの数などから、開発工数・費用を見積もる。
スコアリングモデル:評価項目を列挙し、それぞれの項目についてウエイト、実現度合などを与えて、システムの効果を評価する。→参照:「IT投資の列挙法による評価」
バランストスコアカード:Cに関する本文説明の通り→参照:「バランススコアカード」
ポートフォリオ分析:全社的な観点で、経営資源の配分と財務の関係を明確にする方法

第23問

ITと環境問題との関連性が、近年、にわかに注目されるようになった。これに関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

アは○。前者は Green by IT、後者は Grrn of IT
イは×。パソコン3R推進センターは、「資源有効利用促進法」に基づく。
 原則としてパソコンメーカーに回収義務
 同センターは主に、自作のパソコン、倒産・事業撤退したメーカーのバソコンなどが対象
 3R:Reduce(廃棄物の発生抑制)、Reuse(再使用)、Recycle(再資源化)
ウは×。情報量は約200倍、消費電力量は5倍(日本の全エネルギー消費量の約10%)と推定。
 「グリーンIT推進協議会」試算
エは×。「グリーンITイニシアティブ」は経済産業省主導、「グリーングリッド」は世界の企業、政府関連、教育機関などによって構成される団体。両者は活動で提携している。
ウやエまで要求するのは酷だと思われるが、アについては必須なので、正解を得ることは容易。
→参照:「グリーンIT」

第24問

ある地域の不動産価格を床面積で説明する単回帰モデルを作成して計算したところ、次のような結果になった。

       平方和 自由度 平均平方
   回帰  378023   1  378023
   残差  634400  35   18126
   全体  1012423  36

       非標準化係数 標準誤差 標準化係数
  (定数)   453     90.8
   床面積  0.343    0.075   0.611

この分析結果から明らかになることの説明として最も適切なものはどれか。

 ア F値は2.0程度である。
 イ 使用データは36である。
 ウ 定数項の標準化係数は5程度である。
 エ 床面積のt値は4.6程度である。

【解答】

正解:エ

本問では、SPSS特有の表現を用いている。 平均平方→分散、非標準化係数→偏回帰係数、標準化係数→回帰係数
  アは×。F=分散比=回帰の平均平方/残差の平均平方=378023/18126=20.6
イは×。全体の自由度:φ=n-1=36。→n=37
ウは×。定数の非標準化係数(453)がそれにあたる。
エは○。t=非標準化係数/標準誤差=0.343/0.075=4.57

第25問

建設業工事受注の県別1企業当たり発注元数を、元請工事と下請工事に分け、A県とB県で比較するクロス表を作成したところ表1のようになった。この表1に基づいて、工事契約の種類と県の違いが相互に独立であると仮定した場合の期待度数を計算すると、表2のようになった。

       表1 発注元数           表2 期待度数
        A県  B県  合計         A県  B県  合計
   元請工事  8   9   17    元請工事  8.5  8.5  17
   下請工事  7   6   13    下請工事  6.5  6.5  13
    合計   15   15   30     合計   15   15   30

これから以下の2つの計算を行った。

     30×(8×6-7×9)2
   y=─────────
      17×13×15×15

     (8-8.5)2   (7-6.5)2   (9-8.5)2   (6-6.5)2
   z=───── + ───── + ───── + ─────
       8.5      6.5      8.5      6.5

これらの計算値とχ2分布表を用いて独立性検定を行った。
以下の記述のうち、最も適切なものはどれか。

 ア yとzの値は、理論上同じ値となる。
 イ yの計算は平均値の検定の計算である。
 ウ zの計算は平均値の検定の計算である。
 エ 正規分布を使う比率の差の検定では、独立性検定と異なる結果になる。

【解答】

正解:ア

yもzも2×2分割表におけるχ2検定を用いた独立性検定の式である。→アが○
zは、χ2分布の定義による式であり、yは、2×2分割表のときの簡便式である。
実際の式の変形をしても同一であることがわかるが、かなり面倒であり、試験でその時間があるとは思えない。
おそらく、上記のような知識で答えることを想定していると思われる。
エに関しては、証明は高度になるので省略するが、確率分布が二項分布あるいは正規分布に従う集団に関しては正確にχ2分布に従う。