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本章は,企業におけるITの活用動向について,初級シスアド試験レベルの基礎知識を学習します。多くの英略語が出てきますが,その定義を理解してください。
EUC,グループウェア,ワークフロー管理システム,ナレッジ・マネジメント,データウェアハウス,データマイニング,POS/EOS,EDI,JANコード,XML,サプライチェーンマネジメント,EC,BtoB,BtoC,SFA,CRM,CTI
EDI(Electronic Data Interchange)とは,企業間ネットワークでデータ交換をすることですが,その標準ビジネスプロトコルを指すこともあります。ここでは後者を対象にします。
プロトコルとは規約(取り決め)のことです。企業間でデータを交換するには,当事者間で伝送に関する取り決めをしなければなりません。それには伝送方式など技術的な事項もありますが,商品コードや企業コードなどの取り決めも必要です。それをビジネスプロトコルといいます。
多くの相手とデータ交換をするには,当事者ごとに個別のプロトコルを用いるのではなく,国際的に共通した標準規約があると便利です。それがEDI規約による標準ビジネスプロトコルです。EDI規約は情報伝達規約,情報表現規約,情報運用規約,情報基本規約からなっています。
(jan-code), 「XML等」(xml)
「標準コード」(sfa-crm), 「業務の流れ」(gyoumu-nagare)
「営業支援システム」情報システム部門以外の人をエンドユーザといいます。エンドユーザが,自主的にコンピュータを利用して,自分あるいは自部門の業務に役立てることを,EUC(エンドユーザ・コンピューティング)といいます。
EUCの主な形態には,
パソコンの利用(ワープロ,表計算,インターネットなど)
グループウェアなどの情報伝達・共有化のための利用
データウェアハウスなど,データの検索加工のための利用
なお,エンドユーザが小規模の情報システムを自ら構築することをEUD(エンドユーザ・デベロップメント)ということもありますが,EUCとの区別はあいまいです。
グループウェアを特定の用途に特化して発展させた形態に,ワークフロー管理システムやナレッジ・マネジメントがあります。
データウェアハウスのような分析を目的とした処理のことをOLAP(Online Analytical Processing)といい(これに対して,基幹業務系システムのように大量データをオンライン処理する形態をOLTP(Online Transaction Processing)といいます),それを目的としたソフトウェアをOLAPツールといいます。
そして,OLAPでのデータの持ち方には多次元データベースが適しているといわれています。多次元データベースでは,スターインデクスのような特殊なインデクス,並列処理などの技術により,使いやすさや処理の高速化を図っています。