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主張・講演
マーフィーの法則(2)インターネット時代
Murphyology on Information Technology (vol.2) 2000s,2010s
失敗する可能性のあるものは、失敗する(マーフィーの法則)
読者限定(以下に該当する人はご遠慮ください)
- IT部門の経験が10年未満の人
- 経営に携わった経験のない人
- お仕事で忙しい人
はじめに
「マーフィーの法則(MURPHY'S LAW)」をご存じでしょうか? 表題に代表されるように、ユーモアと洞察に満ちた経験則を集めたものです。蛇足ですが、自己啓発や成功哲学で有名な「マーフィーの成功法則」とは別なものです。
このマーフィーの法則は、1940年代に米空軍基地で流布したのが起源だといわれています。その後、1977年にいろいろな法則を集めた Arthur Bloch "Murphy's Law and other reasons why things go wrong" が出版され、1980年代には日本でも大きなブームになりました。さらに、1990年代にアスキー誌が取り上げたことにより、第2次ブームが起こり「・・の法則」が流行しました。
私もこれが好きで、自分なりにIT分野での法則を作ってきたのですが、振り返るとレガシー時代の色褪せたものになっていました(参照:マーフィーの法則(vol.1))。
アイティメディア株式会社殿のご厚意により、その後に作成したものや旧法則を現在風に見せかけたものを、「情マネ流マーフィーの法則」として、同社のWebサイト「@IT 情報マネジメント」に連載させていただきました(http://www.atmarkit.co.jp/im/cits/serial/murphy/index.html)。
このページは、それを再編集したものです。
目次
01 科学法則の適用
02 歴史認識
03 IT用語・概念
04 IT部門
05 経営戦略とIT戦略
06 システム提案
07 費用対効果
08 システム要件
09 プロジェクト管理
10 システムの実装
11 エンドユーザコンピューティング
12 人材育成・評価
妖誤集
お詫びといいわけ(トラブルを予見して対処することをリスク管理という)
- 連載が始まったのは2006年9月ですが、それまでの在庫をベースにしたので、1990年代末~2000年代前半の頃になっています。用語や事例は連載発表のままなので、今からみると不適切なものもあります。
この種の「法則」を掲げた本は多数あります。それに、同じような発想をしがちです。ここで掲げた法則には、(いいわけをすれば、独自で発想したのですが)類似のものが多数あると思います。先行研究の調査をせずに発表するのは研究者として失格ですが、大目に見てもらうことにします。
- 法則に説明をつけるのは蛇足であり、白けるだけでなく、法則自体が不完全であることの証拠ですが、原稿料を稼ぐための手段ですのでご容赦願います。なお、先行法則における説明(本文)の部分は、すべて独自のものです。法則発見者の理論を曲解しているものもあります。
- 旧版(vol.1)の法則を再録したものもあります。これも原稿料稼ぎが目的ですが、全体の構成を整えるための目的もあります。
参考文献(あまりにも多いので、1著者につき1図書を掲げます)
- Arthur Bloch "Murphy's Law and other reasons why things go wrong!",PRICE/STERN/SLOAN,1977
- C.N.パーキンソン著、森永晴彦訳『パーキンソンの法則』、至誠堂、1965年
- F.P.ブルックス,Jr著、山内正彌訳、『ソフトウェア開発の神話』企画センター、1977年
(追加・復刻、滝沢 徹・牧野祐子・富澤 昇訳『人月の神話-狼人間を打つ銀の弾はない(新装版)』、ピアソン・エデュケーション、2002年)
- ジョン・ゴール著、糸川英夫監訳『発想の法則』、ダイヤモンド社、1978年
- ハロルド・フェイバー著、奥津文夫・田中英史編訳『世の中が見えてくる法則の本』、ダイヤモンド社、1980年
- L.J.ピーター、R.ハル著、田中融二訳『ピーターの法則』、ダイヤモンド社、1980年
- G.M.ワインバーク著、木村 泉訳『コンサルタントの秘密』、共立出版、1990年
- 日本マーフィー普及会編『続・マーフィーの法則』、アスキー、1994年
- A.M.デービス著、松原友夫訳『ソフトウェア開発201の鉄則』、日経BP社、1996年
- T.DeMarco, T.Lister著、伊豆原 弓訳『熊とワルツを』、日経BP社、2003年