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ck04 中小企業診断士第一試験 経営情報システム
平成16年度


第1問(設問1)

コンピュータに外部記憶装置を複数増設することが可能な規格名称として,最も適切なものはどれか。
 ア AGP イ IEEE802.11b ウ MIDI エ SCSI オ セントロニクス

【解答】

正解:エ

  • AGP(Accelerated Graphics Port): ビデオカード(ディスプレィ用の記憶装置)とメモリ間の専用バス(データ伝送路)の規格⇔PCIバス(パソコン内部の各パーツ間を結ぶバス)
  • IEEE802.11a:無線LANの標準規格,2.4GHz,11Mbps
  • MIDI(Musical Instruments Digital Interface):シンセサイザなどの音源とパソコン間での音楽データ交換規格
  • SCSI(Small Computer System Interface):スカジーと読む。パソコン-周辺機器との接続規格。デイジーチェーン(★)により多数の周辺機器を接続可能(→エが○)
  • セントロニクス:主にコンピュータとプリンタを接続するパラレルポートの規格→IEEE 1284
  • デイジーチェーン:複数の機器を数珠繋ぎで接続する方法。SCSI,IEEE 1394,USBなど。

第1問(設問2)

コンピュータを構成する装置の中で,内部記憶装置に関しては用途別に複数種類のものが利用されているが,それぞれの記億装置の特性を理解して適切な配備がなされたコンピュータハードウェアを利用する必要がある。以下に示す記憶装置に関する説明と記憶装置名称の組み合わせとして,最も適切なものを下記の解答群から選べ。
[記憶装置に関する説明]

[記憶装置名称]
 1 VRAM  2 レジスタ  3 ROM  4 RAM
〔解答群〕
 ア a-1 b-2 c-3 d-4
 イ a-2 b-1 c-4 d-3
 ウ a-3 b-1 c-2 d-4
 工 a-3 b-4 c-1 d-2
 オ a-4 b-3 c-1 d-2

【解答】

正解:オ

VRAM(Video Random Access Memory),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)

参照:「半導体素子」(hs-rom-ram

第2問

コンピュータの利便性向上のためにさまざまな工夫が行われており,それらの装備状況を適切に判断して,業務利用のためのコンピュータハードウェアの選定を行う必要がある。そのような工夫のひとつとして,キャッシュと呼ばれる仕組みがコンピュータ内部で利用されている。このキャッシュに関する記述として,最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:ウ

参照:「記憶階層とキャッシュメモリ」(hs-kioku-kaisou

第3問

マルチメディァデータを利用してインターネット上で広告を流そうと考えた。そこで,15Mbyteの動画による広告を作り,自杜のWebサーバ上に格納して配信を開始した。Webサーバはインターネットヘは2Mbpsの回線で接続してある。この動画ファイルは,利用者がそのファイルのすべてをダウンロードした後でないと,画面表示を開始することができないものである。
 8Mbpsのインターネット回線利用者は,この広告をWebブラウザ上でダウンロード指示してから,どのぐらい後に内容を表示開始することができるか。最も近い所要時間を選べ。ただし,ネットワークの実効転送率は100%,上り下り回線とも同一の回線速度で,Webサーバヘの処理要求の集中はないものとする。
 ア 2秒  イ 7.5秒  ウ 15秒  工 1分  オ 10分

【解答】

正解:工

自社サーバからインターネットへの転送時間
  15M[バイト]×8[ビット/バイト]/2M[ビット/秒]=60[秒]
  Webサーバから利用者がダウンロードするのに要する時間
  15M[バイト]×8[ビット/バイト]/8M[ビット/秒]=15[秒]
この両方の時間が必要だとすれば,60+15=75[秒]≒1[分]

第4問

インターネットで利用されるサーバの仕組みに関する記述として,最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

「サーバ」にはサーバ管理ソフトウェアとしての論理的な意味と,ハードウェアとしても物理的な意味がある。Webサーバ,DNSサーバ,メールサーバを物理的に単一ハードウェアに搭載することもあるが,論理的な意味で把握するべきである。
アは×。前半は正しいが,メールの受発信はメールサーバ,Web以外のファイルサーバとは別物である。
イは○。データサーバはWebサーバからのメッセージにより結果をWebサーバに返すだけであり,Webブラウザとの直接の交信はない。
ウは×。DNSサーバは対応付けの機能だけであり,メールサーバ機能は持たない。
エは×。「やり取りできる」を「転送できる」という意味なら正しいが,データを保持しているのではない。

参照:「アプリケーションプロトコル」(nw-application),「DNSとネームサーバ」(nw-dns

第5問

クライアントサーバシステムには2層システムの他に3層システムがある。2層システムは,処理を要求するためのクライアントコンピュータと,要求に応じて処理を実行するサーバコンピュータによって構成される。これに対して3層システムは,処理結果を表示させる目的のクライアント層,クライアントからの要求を処理するアプリケーション層,アプリケーション層と連携するデータベース層に分離され,各々の層で異なったコンピュータハードウェアを利用し,クライアントサーバシステムを構築・運用する仕組みである。2層システムと3層システムに関する記述として,最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:工

3層システムは,機能を階層的に分離することにより,プログラムやデータの保管・移動の管理の容易化,ハードウェア増設・変更の容易化を意図したものであり,セキュリティとは直接の関係はない。
参照:「LAN環境でのシステム形態」

第6問

次の文中の空欄A~Dに最も適切なものの組み合わせを,下記の解答群から選べ。
 パーソナルコンピュータによるプログラム開発の場合,プログラム言語の記述は「 A ]と呼ばれるソフトウェア機能を利用して行い,[ B ]として保存される。その後[ B ]は「 C ]を用いて実行可能な実行形式(機械語)に変換される。しかし,近年は統合環境と呼ばれる開発環境が主流で「 A ]や「 C ]の機能が統合された状態で開発が可能である。プログラム作成の教育目的で利用されるBASIC等のプログラム言語の場合は,プログラムの命令を入力・修正している途中でも,命令を解釈,実行して結果が確かめられる「 D ]方式が用いられている。
〔解答群〕
 ア A:コードジェネレータ  B:プログラムファイル  C:パーサ  D:インタプリタ
 イ A:シェル  B:バイナリコード  C:コンパイラ  D:言語プロセッサ
 ウ A:シェル  B:バックアップファイル  C:リンカ  D:オーサリング
 エ A:テキストエディタ  B:バイナリコード  C:パ一サ  D:言語プロセッサ
 オ A:テキストエディタ  B:プログラムファイル  C:コンパイラ  D:インタプリタ

【解答】

正解:オ

「原始プログラム」←テキストエディタにより作成
 ↓ ←「コンパイラ,言語プロセッサ」により翻訳
「実行可能プログラム=機械語=ロードモジュール」

翻訳の方法
 コンパイラ:一括翻訳,繰り返し利用するプログラム。COBOL,C,Javaなど
 インタプリタ:1ステップごとで翻訳。開発時に好都合。BASIC,スクリプト言語

参照:「言語プロセッサによる翻訳」(hs-os-honyaku

第7問

これから業務処理のためにリレーショナルデータベースの導入を行いたいと考えている。このための準備作業として,最も不適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

リレーショナルデータベース
  ├ データの正規化←項目の洗い出し
  └ データの整備←過去データの活用
アは,項目の洗い出しには役立つが,最初の段階で非正規化ファイルの設計を検討するのは不適切。
イ・オは,Excel経由でデータベースへの変換をすることはできる。2段構えではあるが「最も不適切」ではない。

第8間(設問1)

次の文章を読んで,下記の設問に答えよ。
 S氏はビデオのレンタル業を営んでいる。日々の業務は,次のような内容である。
 来店した顧客が店頭棚に配架されたビデオの空箱を見て好きなビデオを選ぶと,その空箱または番号札をカウンターに持ってくる。店員は,該当するビデオを在庫棚から探してカウンターに持ってきて,顧客が提示する会員カードをもとに,貸出台帳に,顧客名,会員番号,ビデオタイトル・貸出期間・貸出料金を記入して,貸出料金と引き替えに顧客にビデオを手渡す順客からビデオが返却されると,貸出期間の超過日数,ビデオの損傷などをチェツクしてビデオを受け取り・貸出台帳に返却済の記帳をするとともにビデオを元の在庫棚に戻している。
 その他,新規の顧客の登録や退会処理などの顧客原簿の更新管理・仕入れ業者から新規に購入したビデオの登録や損傷したビデオの除却などのビデオ原簿の更新管理,そして月別の各ビデオの回転率などの集計・分析を行っている。S氏は,中小企業診断士とともに,現行業務のコンピュータによる合理化・効率化を考えている。
 システム開発アプローチとして,データ中心アプローチを採用し,まずERモデルを作成することとした。ERモデルの説明として最も不適切なものはどれか。

【解答】

正解:エ

無形の概念である「受注」や「取引」なども実体=エンティティになる。
参照:「ER図」(db-ermodel

第8間(設問2)

S氏はビデオのレンタル業を営んでいる。日々の業務は,次のような内容である。
 来店した顧客が店頭棚に配架されたビデオの空箱を見て好きなビデオを選ぶと,その空箱または番号札をカウンターに持ってくる。店員は,該当するビデオを在庫棚から探してカウンターに持ってきて,顧客が提示する会員カードをもとに,貸出台帳に,顧客名,会員番号,ビデオタイトル・貸出期間・貸出料金を記入して,貸出料金と引き替えに顧客にビデオを手渡す順客からビデオが返却されると,貸出期間の超過日数,ビデオの損傷などをチェツクしてビデオを受け取り・貸出台帳に返却済の記帳をするとともにビデオを元の在庫棚に戻している。
 その他,新規の顧客の登録や退会処理などの顧客原簿の更新管理・仕入れ業者から新規に購入したビデオの登録や損傷したビデオの除却などのビデオ原簿の更新管理,そして月別の各ビデオの回転率などの集計・分析を行っている。S氏は,中小企業診断士とともに,現行業務のコンピュータによる合理化・効率化を考えている。
 現行業務のERモデルを作成した結果の一部が下記である。A,B,C,D,Eに入るものの組み合わせとして最も適切なものはどれか。なお,□は実体を表し,◇は関連を示す。

 ア A:顧客   B:貸出  C:ビデオ  D:購入  E:仕入業者
 イ A:貸出料金 B:日数  C:ビデオ  D:除却  E:仕入業者
 ウ A:会員番号 B:貸出  C:顧客   D:注文  E:新ビデオ
 エ A:ビデオ  B:貸出  C:顧客   D:購入  E:仕入業者
 オ A:ビデオ  B:日数  C:顧客   D:購入  E:新ビデオ

【解答】

正解:ア

常識的に,A・C・Eは顧客,仕入業者,ビデオの組合せである。しかも,顧客と仕入業者には直接の関係はないのだからビデオがCになる。ビデオと顧客,ビデオと仕入業者の関係を考えればよい。

第8間(設問3)

(前略)現行の業務で発生する下記のようなデータについて,その正規化の説明として,最も適切なものはどれか。
   顧客名  顧客コード  貸出日  ビデオ名(タイトル名)
   鈴木大郎  001  4月1日  ○○○○
   田中真一  002  5月2日  △△△△△,□□□□
   鈴木大郎  001  6月3日  □□□□,×××

 ア 顧客名の欄に鈴木大郎が2階出てくるのは繰り返し部分であり,非正規形である。
 イ すでに第三正規形を満たしており,とりあえずこれ以上正規化する必要はない。
 ウ 第二正規形であり,顧客名と顧客コードの依存関係を解消すれば第三正規形となる。
 エ ビデオ名の欄に複数のビデオ名が記録されているのは繰り返し部分であり,非正規形である。

【解答】

正解:エ

第一正規形
   顧客名  顧客コード  貸出日  ビデオ名
   鈴木大郎  001  4月1日  ○○○○
   田中真一  002  5月2日  △△△△△
   田中真一  002  5月2日  □□□□
   鈴木大郎  001  6月3日  □□□□
   鈴木大郎  001  6月3日  ×××

第二正規形(第三正規形にもなっている)
  顧客表
   顧客名  顧客コード
   鈴木大郎  001
   田中真一  002
  貸出表
   顧客コード  貸出日  ビデオ名
    001  4月1日  ○○○○
    002  5月2日  △△△△△
    002  5月2日  □□□□
    001  6月3日  □□□□
    001  6月3日  ×××

参照:「データの正規化」(db-seikika

第9問(設問1)

次の文章を読んで,下記の設問に答えよ。
 X社は,これまでメインフレームの更新・保守を行いつつ,ストーブパイプ型開発により,かなりのシステム資産を蓄積している。また,最近ではEUC的発想と経済性の点からUNIX/PCサーバによるオープン系のシステム開発も進めている。そのために,ますます同一データ項目が複数システムに散在してデータ項目・内容の不整合や精度の不一致などを生むだけでなく,システムの拡張性や保守性を低下させている。X社では,いかにメインフレームとオープン系システムの連携を図るか,新システムヘの移行をどのように行うべきかが重要課題になりつつある。
 そこでX社は,既存システム間の連携を図るために,次のことを検討している。

文中の空欄A~Cに入る最も適切な用語の組み合わせはどれか。
 ア A:テーブル B:リロケータブルプログラム
   C:ERP(Ente+priseResourceP1anning)ソフト
 イ A:ディレクトリ B:リンケージエディタ
   C:ロードシェアシステム
 ウ A:ファームウェア B:アプリケーションサーバ
   C:API(Application Programming Interface)
 工 A:ミドルウェア B:ゲートウェイサーバ
   C:EAI(Enterprise Application Integration)ソフト

【解答】

正解:工

「ストーブパイプ型開発」とは解説者も知らないが,文脈から察するに,おそらく個別システム縦割り型の開発のようなものだろう。もっとも解答には無関係のようである。
C:異なるプラットフォームを統合するのはEAI→エが○
A:変換ツール→プログラム→ア・イは不適切
  ファームウェアとは機器に組み込まれたソフトウェアのこと→ウは×
B:ここでのシステムとはメインフレームやUNIX/PCサーバのこと
  →ネットワークの話→ア・イは不適切
  アプリケーションが問題ならばアプリケーションサーバだが,
  ネットワークでの異プロトコルが問題ならばゲートウェイサーバ

第9問(設問2)

最近のメインフレームとUNIX/PCサーバの単体としての特性に関する説明のうち,最も不適切なものはどれか。

【解答】

正解:工

エ:最近はUNIX/PCサーバの信頼性が向上してきており,銀行の勘定系にも使われるようになってきたが,逆にいえば,それが話題になるのは,未だ相対的に信頼性が低いからである。
ウ・エ:ダウンサイジングの目的でもある。
オ:そのような動きが見られるが未だ不十分。
ア:集中管理なのだから当然。

第10問(設問1)

商品別事業部制を採用する卸売業者が,顧客企業とXMLによって電子的データ交換(EDI)による情報システムを開発することになった。当社はこのシステム開発を,エクストリームプログラミング(XP)により開発することにした。開発部門の業務の説明として,最も適切なものはどれか。
 ア 改善点が見つかったら,いつでもプログラムコードを見直す。
 イ コーディング完了後,要求仕様に基づいてユニットテストのデータを作成する。
 ウ プログラムごとに開発担当者を決めて,修正範囲を限定する。
 工 要求定義段階と検収テスト段階でユーザ部門を関与させる。

【解答】

正解:ア

「開発部門の業務の説明」を一般論とするならば・・・
イは×。ユニットテスト=単体テスト。要求仕様よりも内部設計書。コーディング以前あるいは途中でテストデータを用意すべき。
ウは×。意味が不明確だが,修正範囲は限定させるべきではない。
エは○。ユーザ部門がこの段階で関与するのは不可欠。
イは×。これは手戻りになる。コーディング以前に改善点を明確にするべき。

しかし「XPでの方法」の特徴だとするならば・・・
イがXPの特徴。エは他の段階でも日常的に関与するので,この段階「だけ」で関与させるのではないと考えれば×。ここでは,これを採用する。

第10問(設問2)

商品別事業部制を採用する卸売業者が,顧客企業とXMLによって電子的データ交換(EDI)による情報システムを開発することになった。XML利用に適する条件として,最も適切なものはどれか。
 ア 取引先企業数が少ない。
 イ 取引先とビジネスプロセスを共通化したい。
 ウ 取引する商品が多種多様である。
 エ 取引データ交換のフオーマツトが特定されている。

【解答】

正解:ウ

XMLは「汎用的に採用できる」「人間とコンピュータの両方でデータがわかりやすい」特徴がある。

  • エは×。既に交換のフオーマツトが特定されているなら,それに従うべきである。
  • ア:「少ない」を「特定」と考えれば,その企業間で相談すれば,XMLよりも優れた方法があるかもしれないと考えれば×。
    反論:企業数が多いとXMLに消極的な企業もあると考えれば○。特に,当社が取引先より弱い立場にあるなら無理。
  • ウ:「汎用的に採用できる」ことが生かせるとすれば○。
    反論:商品により特性が異なり,XMLのタグ構成が複雑になるので,XMLの利点が生かしきれないと考えれば×。
  • イ:XML自体はデータ交換なのでビジネスプロセスまでは関与しないと考えれば×。
    反論:ビジネスプロセス共通化を実現する観点から,その一環としてEDIを行うのだとしたら,それを考慮したタグ構成をすることができるし,本来そうあるべきだという観点ならば○。

ここでは反論を「考えすぎ」であるとして,ウを選択した。

第11問

プロジェクト管理のための標準的知識体系であるPMBOK(Project Management Body of Knowledge)の説明として,最も適切なものはどれか。
 ア ISO10006のべ一スとなった事実上の国際標準である。
 イ 英国BSI(British Standards Institution)が提唱する体系である。
 ウ スコープ,タイムスケジュールなど4つの領域を統合管理する。
 工 品質(Quality),費用(Cost),効率(Efficiency)のバランスを重視する。

【解答】

正解:ア

アは○。ISO10006:1997年制定。→JISQ10006-1998年。
  ISO10006はPMのガイドライン(認証制度ではない)。
  ISO9000を補完する品質規格としての位置づけ
イは×。PMI(Project Management Institute)
ウは×。9知識エリア
エは×。QCT(Q:品質,C:コスト,T:納期)も重視するがそれ以外のバランスも

参照:「プロジェクト・マネジメント-PMBOKを中心に-」(kj4-pmbok

第12問

情報システム開発に関する記述として最も不適切なものはどれか。

【解答】

正解:ウ

ウはDOA(データ中心アプローチ)の説明
参照:「システム開発技法」(kj2-kaihatsu-gihou

第13問

当社は情報システムセキュリティを強化するために,ISMS認証を取得することにした。ISMSの実施ステップには次の6つが含まれる。ステップの順序として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
 a 実施すべき管理策を選択する。
 b 詳細管理策の選択を適用宣言書で明確に公表する。
 c 情報セキュリティポリシーを策定する。
 d 適用範囲を定義する。
 e リスク対応についての選択肢を明確にし,評価する。
 f リスクアセスメントを実施する。
〔解答群〕
 ア c-d-f-e-a-b
 イ c-d-f-e-b-a
 ウ d-c-e-f-n-a
 工 d-c-f-e-a-b
 オ e-c-d-f-a-b

【解答】

正解:工

ISMS認証に関しては「情報セキュリティに関する各種基準等」(sec-houki-kijun)参照。セキュリティ対策の進め方に関しては「情報セキュリティ・マネジメント」(ism-intro)参照

第14問

個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項(JISQ15001)では,個人情報の処理を外部に委託する場合に,契約によって規定しなければならない内容を定めている。次のうち,これに含まれる内容として最も適切なものはどれか。
 ア 委託先での処理担当者  イ 個人情報の受け渡し方法
 ウ 個人情報の有効期限設定 工 事故時の責任分担

【解答】

正解:工

「外部委託契約での規定」で最も重要な事項は何かなので,責任に関する事項となる。
 JISQ15001の認証制度がプライバシーマーク。細かい事項では相互に対象の違いや観点の違いもあるが,全般的には個人情報保護法の主旨と合致。
参照:「個人情報保護法」(std-kojinjouhouhogo

第15問

データベースファイルのバツクアツプには・いくつかの方式があるが,これについて,最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

差分バックアップ:バックアップを行なうたびに、前回のフルバックアップ後に更新されたすべてのデータをバックアップする。そのため,バックアップファイルのデータは多くなるが,リストア作業では,フルバックアップファイルと差分バックアップされたファイルだけでよいので、リストア作業が簡略化される。
増分バックアップ:前回の増分バックアップ後に更新されたファイルだけをバックアップする。バックアップにかかる作業量を低減することができるが,リストア作業ではフルバックアップファイルとその後のすべての増分バックアップファイルを必要とする。
 物理バックアップとは,0Sのコピーコマンドでバックアップで保管しているディスクをそのままコピーすること。他のデータがあればそれも一緒にコピーする。論理バックアップとは複数のディスクに分割保管されていても全体をコピーする。DBMSのエクスポート処理に該当する。

第16問(設問1)

当社では,これまでレンタルサーバを利用してWebサイトを立ちあげていた。しかし,社内からの提案もあり,自社Webサーバを独自で構築・管理することにし,Webサーバによる情報発信に加えて,社内外から社員のコミュニケーションを図るため,グループウェアを導入することとした。このようなシステム環境を利用するにあたって,注意すべき点として最も不適切なものはどれか。

【解答】

正解:ア

アは×。認証は用途を限定しないのでが特別の認証局に限定されることはない。
イは○。古いバージョンでのセキュリティホールを塞ぐのに重要
ウは○。CGIはWebサーバと通常のプログラムとの連携をするので,セキュリティ脆弱性がある。
エは○。パスワードの暗号化が必要

第16問(設間2)

グループウェアに社外から安全にアクセスできるように,SSLを使うことにした。これについて最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

アは×。鍵そのものにはアクセス制限機能はない。
イは○。433はhttps。httpsはSSLの通信プロトコルである。
ウは×。イによりFTPは使えない。
エは×。サーバ証明書にある公開鍵で復号する。

参照:「KPI:暗号・電子署名・認証」(sec-pki

第17問

ウイルスメールに対する対応として,最も適切なものはどれか。

【解答】

正解:イ

アは×。スクリプトウイルスの危険。HTMLメールは避けるほうが安全
イは○。Web改ざんにも留意
ウは×。発信者を騙るウイルスメールが多い
エは×。○○が重要なシステムファイルかもしれない。デマメール

参照:「ウイルス対策」(sec-virus

第18問

当社には営業社員が3人いる。営業成績に違いがあるかどうか調べるために,各社員について担当顧客の営業データをランダムに100件ずつ抽出した。このデータの分析方法について,最も適切なものはどれか。
 ア t検定を行う。  イ 判別分析を行う。
 ウ 分散分析を行う。 工 平均値の差の検定を行う。

【解答】

正解:ウ

  • ア・エは×。t検定とは、2つの標本間の平均の差に関する検定である。営業部員A、B、Cがいるので、A-B、B-C、C-Aについてそれぞれ検定することも考えられるが、全体として把握するのには不適切である。
  • イは×。判別関数とは、例えば営業成績が、顧客先訪問回数や商品知識など多数の要因から説明されるものとし、多数の営業社員についてそれらを調査する。そして、営業社員を営業成績が優れている者(1)と劣っている者(0)に区分して、個々の要因がどのように影響しているかを求める手法である。
  • ウは○。営業成績に影響する要因が、営業社員、顧客先訪問回数、商品知識などがあり、それらの要因に複数の水準(社員A~C、訪問回数多・少、商品知識多・少など)で与えられているときの検定は、一般に分散分析(F検定)が用いられる(要因数が2、一方の要因の水準数が2のときはt検定)。

参照:「分散分析」「多変量解析の基礎」

第19問

ある商店では,毎日の来客数によってその日の売上高を予測する時系列回帰分析を試みた。その残差の分布を調べたら,自己相関がありそうである。この場合の説明として最も適切なものはどれか。
 ア 残差が正規分布でないと,自已相関がある。
 イ 残差をプロツトすると上に凸の大きな弧を描いているので,正の自己相関がある。
 ウ 自己相関があるのは,来客数と売上高の相関が高いからである。
 工 自己相関はスクリープロットで確認できる。

【解答】

正解:ウ

自己相関とは、ある時点(範囲)の動きが、他の時点と同じような動きをしていることをいう。一方のデータをずらすと他のデータと一致するというような場合である。例えば、好況・不況に周期性があるかどうかを調べるときに用いられる。

  • アは×。長い期間では正規分布になっても、例えば10年ごとに正負が反転しているような場合は、自己相関があるし、正規分布であっても、周期性がない場合もある。
  • イは×。2つの期間が重なる場合には1、反転している場合には-1になる。
  • ウは○。来客数と売上高が無関係であれば、来客数から売上高を予測することはできない。このことは残差分布はでたらめなものになる。でたらめであれば自己相関は発生しにくいし、もし存在しても実務的な意味はない。
  • エは×。スクリープロットとは、因子分析において成分の大きさを高い順にプロットしたものであり、時系列分析とは直接の関係はない。自己相関の有無に関する検定にはダービー・ワトソン統計量がある。

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