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経営者・利用部門のためのIT入門
第4章 システムの調達(2)
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前章でシステム調達の手順に従って留意事項を示しました。本章では、システム開発の合理化、開発技法、開発工数と開発費用の見積もりなど、経営者や利用部門にとって知識が少ないと思われる事項を取り上げます。
4.1 情報システム調達の方法論・技術の変化
●「買う・使う」による情報システム
4.2 ERPパッケージ
4.3 クラウドコンピューティング
●個別仕様システム
4.4 個別仕様システム開発の合理化
4.5 情報システム開発技法
4.6 開発工数・費用の見積り
4.1 情報システム調達の方法論・技術の変化
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4.2 ERPパッケージ
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情報システム調達の手段が「作る」から「買う」に変化してきました。その代表的なもんがERPパッケージです。
- ERPパッケージは、情報システム調達を「作るから買う」へと変化させた。
- ERPパッケージは、情報システムの目的を「ユーザ主導から経営主導」へと変化させた。
- ERPパッケージの目的はBPR実現にあることを忘れてはならない。
- ERPパッケージ導入・運用での留意点が多く指摘されるようになってきた。これらを再認識して、適切な手段を講じることが必要だ。
- そのためには、経営者が継続して高い関心をもつことが重要だ。
4.3 クラウドコンピューティング(ASP、SaaS)
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情報システム調達の手段が「作る」「買う」から「借りる」へ、情報システムを「所有する」から「利用する」へと変化する動向があります。その代表例にクラウドコンピューティング(ASP、SaaS)があります。
- クラウドコンピューティングは、情報システムを「所有から利用へ」と変化させた。
- クラウドコンピューティングは、未だ初期の段階である。現状での利点と限界を理解して対応することが重要だ。
- 特に、情報システム構築手段としてではなく、ビジネスの観点から検討するのが適切である。
以降は、個別仕様の情報システム(特に基幹業務系システム)を作ることを対象にします。
4.4 個別仕様システム開発の合理化
情報検索系システムによる規模の縮小
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情報システム開発アプローチの変化
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- よいシステムとは開発・保守が容易なシステムである。
- 情報検索系システムの目的は、基幹業務系システムの規模を縮小して「よいシステム」にすることにあることを認識すべきである。
- 情報システム開発アプローチは変化してきた。その変化は「よいシステム」にするためであるが、ますます業務との関係が深くなってきた。
4.5 情報システム開発技法
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- 目的・環境に合致した開発技法がある。対象業務の特徴により、適切な選択や組み合わせが必要だ。
- 短期開発技法では、利用部門がシステム開発に携わることが重要である。もはや「あなた作る人、私食べる人」ではなくなったのだ。
4.6 開発工数・費用の見積り
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- 情報システム開発工数の見積りには特有の要素があることを理解する必要がある。
- 情報システム開発工数の見積りには、万能な方法はない。多様な技法を用いる必要がある。
- そのうち、人月法はポピュラーだが弊害が多いので脱却すべきである。ファンクション法が経営者にとって最も適切な技法である。