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在庫管理の種類

学習のポイント

出荷量にはバラツキがありますので,過剰在庫や品切損失が発生します。また,在庫を持つと在庫維持費用が増大するし,在庫を少なくするために他頻度小ロット発注をすると,発注費用が増大します。
 なお,在庫のABC分析を行うことにより,発注方式を選択します。
  A品目:定期発注方式
  B品目:定量発注方式
  C品目:2ビン方式などの簡易発注方式
●発展→「在庫管理」 (or-zk-intro)ABC分析と発注方式の選択 (or-zk-abc)

キーワード

経済的発注量、定量発注方式、定期発注方式、最適仕入量(新聞売り子の問題)


○ 経済的発注量
総在庫費用
  =在庫維持費用(平均在庫量に比例すると仮定)
  +発注費用(発注回数に比例=平均在庫量に逆比例すると仮定)
としたとき,総在庫費用を最小にする発注量を経済的発注量といいます。
   D:1日の出荷量[個/日]
   P:在庫物の単価[円/個]
   S:1日間の保管費用比率
     PSは1個1日の在庫保管費用[円/(個・日) ]
   H:1回の発注費用[円]
経済的発注量
   Q=√(2HD/PS)
●発展→「経済的発注量」 (or-zk-eoq)
○ 定量発注方式
在庫量が発注点以下になったときに,一定量(経済的発注量)を発注する方式です。発注~納入までの調達期間の間に出荷量のバラツキがあるので,発注点に安全在庫量を加えておくことが必要になります。
   σ:1日の出荷量の標準偏差[個/日]
   L:調達期間[日]
   α:品切危険率(危険率5%のときα=1.65)
安全在庫量=ασ√
発注点=D×L+安全在庫量
●発展→「安全在庫量」 (or-zk-anzen)「定量発注方式」 (or-zk-teiryou)
定期発注方式
毎月月末に発注するというように,発注日を決めて発注する方式です。
発注量 = 予測期間での出荷予測量
    + その期間での安全余裕在庫量 (=√ασ(L+H) )
    - 現在の在庫
    - 発注済未入荷量
●発展→「定期発注方式」 (or-zk-teiki)
最適仕入量
「新聞売り子の問題」ともいいます。需要量が確率分布として与えられているとき,
    総損失 = 過剰仕入による売残り損失 + 不足仕入による機会損失
を最小にする仕入量を求めます。
●発展→「最適仕入問題」 (or-zk-shiire)

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