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IT部門の戦略部門化とアウトソーシング

キーワード

戦略部門化、アウトソーシング、DP業務、IT業務、アウトソーシングの理由


1980年代後半になるとSISの概念が広まり、情報技術が戦略的に重要な武器であると認識されるようになりました。インターネットの普及により、ITの活用が企業の浮沈にまで影響するようになりました。
参照: 「SISによるIT部門の変化」「インターネットによる産業秩序の再編成」

このような経営環境では、IT部門は経営戦略と情報技術の統合をする機能(ここではIT機能といいます)が重視されます。それには、IT部門を戦略部門として経営の中核に位置づける必要があります(戦略部門化の問題点)

IT部門を戦略部門にしようという傾向は適切なのですが、現実には戦略部門として適切に運営できていないこともあります。その原因として、
・経営者がITの戦略的利用への関心が低く、IT部門を適切に指導できない。
・利用部門はサービス部門としてのIT部門を期待しており、戦略部門であることを望んでいない。
・IT部門自身が戦略部門として育成されてこなかった。
などがあげられます。
参照:「情報システム部門の運営」

IT部門を戦略部門とするには、従来からのプログラムを作るとかシステムの運用をする機能(ここではDP業務といいます。DP=Data Processing=データ処理)を持たせていたのでは、IT業務に専心することができません。そのため、DP業務を子会社化したり、社外にアウトソーシングしたりするようになりました。その結果、IT部門の位置づけは図のようになります。

IT部門の位置づけの変化

IT部門のアウトソーシングには、IT部門をIT業務に専心させること以外にも、次のような理由があります。

IT関連費用面の理由

要員管理面の理由


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