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経営者・利用部門のためのIT入門


はじめに

本シリーズの目的

本シリーズ「経営者・利用部門のためのIT入門」は、あまりITに関心をもっていない経営者や利用部門のかたに、「この程度は理解していただきたい」というIT部門からのお願いです。
 日本企業のIT活用は遅れているといわれています。その原因は、日本のIT技術者の能力が低いとかIT化投資が少ないことなどよりも、ITの活用方法の成熟度が低く、経営に役立つ活用がなされていないからでしょう。

IT推進は全社的活動です。IT部門に任せるのではなく、利用部門が自分の問題だと認識して積極的に取り組む必要があります。またIT部門は、利用部門の要求を実現するだけでなく、ITの専門知識や全社的最適化の観点から提案する必要があります。それにもまして経営者が、経営戦略におけるIT活用の意義を認識して、リーダーシップを発揮しマネジメントするべきです。

しかし、これは「あるべき論」です。本書も基本的にはこのスタンスに立っていますが、「あるべき論」では「わかっているができない」のが現実です。むしろ、「できていない」状況を認識して、できない理由を分析するほうが解決に役立つと思います。そのため、ことさらに欠点をあげつらうようにみえることもありましょう。
 このようなアプローチで、「あるべき論」と「現実」の間のギャップを少しでも埋めたいというのが本書の目的です。

本シリーズの位置づけ

大学生などを対象にした、教科書的な事項は、別シリーズ「Web教材」で取り扱っているので、ここでは実務的な事項を中心にします。また、本シリーズでは基本的な事項を扱うので、内部統制やSaaSなどその時々に関心が高い事項や詳細な説明は、あえて対象にしていません。それらに関しては、本サイトの他の部分で取り扱います。本シリーズは、それらを理解していただくための予備知識を掲げたものだともいえます。


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