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設備投資の採算計算
設備投資の種類
学習のポイント
投資-運用-廃棄までのプロセスでの利失を考えるときには,金利を考慮しなければなりません。その評価方法に現在価値法やROI(DCF)法があります。また,設備は経年とともに劣化しますので,取替えが必要になりますが,経済的な取替期間を求めるのが取替理論です。
●発展→「採算計算」
(or-dcf-intro)
キーワード
現在価値法、年価法、ROI法、DCF法、取替理論
- ○ 現在価値法
- 当初にP[円]で取得した設備により,毎年末にMt[円/年]の利益を得た後,n年末にS[円]で処分したとすれば,この投資による利益の現在価値は,
A=-P+M1(1+i)-1+M2(1+i)-2+・・・+Mn(1+i)-n+S(1+i)-1
となるので,この投資は,
A>0 のとき有利
A<0 のとき不利
で評価できます。この評価方法を現在価値法といいます。
●発展→「採算計算での数学的基礎」
(or-dcf-suugaku),「現在価値法」
(or-dcf-genka)
- 年価法
- 現在価値法では、MやSを現在価値に割り引いて計算しますが、逆にPやSを年価に変換して計算する方法を年価法といいます。耐用年数の異なる設備投資の比較、リースとの比較などに便利です。
- ○ ROI法
- 現在価値法の式において、A=0となるiの値をこの投資のROI(Return On Investment:投資回収率)といいます。このROIが社内基準あるいは他の投資のROIよりも大きければ採用、小さければ却下と評価する方法です。
- DCF法
- 現在価値法やROI法において、収入や費用を現金の出入だけに着眼(減価償却などを考えない)して計算する方法を、DCF法(Discount Cash Flow)といいます。
- 回収期間法
- 現在価値法の式で、A≧0となるnを回収期間といいます。nが小さければ採用します。これは採算計算というよりも、リスク回避の考え方です。
- 取替理論
- 設備や機械は,長年利用すると保守費用が増大しますので,適当な時期に新品に更新することが必要になります。長期間使い続けると保守費の増大により全体の費用が大きくなりますし,短期間で取り替えれば取得価額による費用が増大します。すなわち,最適取替期間があるはずです。このような問題を劣化取替の問題といいます。
●発展→「取替理論」
(or-dcf-rekka)