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システムの調達

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キーワード

システム調達、調達方法、利用部門、要件定義、過剰要求、用語、テスト


情報システムの調達方法

ここでは、あえて調達方法にはこだわらずに、利用者(発注者)と提供者(受注者)の関係とし、主に利用者の立場で考えます。

        利用者       提供者
  社内開発  経営者や利用部門  IT部門やベンダ
  外注開発  ユーザ企業     ベンダ

社内開発では、IT部門と利用部門からなるプロジェクトチームで行うのが通常です。それで、利用部門のなかにも提供者になる人がいます。
 外注開発の場合、IT部門は、ベンダからみれば利用者であり、経営者や利用部門からみれば提供者です。それで、エンドユーザ・IT部門・ベンダという区分のほうが適切な場合があります。また、システムを分割して、一部を外注し一部をIT部門が担当する場合もあります。

対象範囲と概要


要件定義

ここでは、要求、要件、機能などの用語が混用されていますが、厳密には、次のように区分されています。

情報化戦略と個別システムの関係

要件定義の重要性

過剰要求の危険

業務と用語の理解が重要

非IT系活動の影響

ここでは、業務レベルでの成果を上げるための活動のうち、情報システムを構築すること以外の活動を「非IT系活動」ということにします。非IT系活動が不適切なために、要件定義が遅れたり、後工程で変更になったりすることが、情報システムの成否に大きな影響を与えるのです。


情報システムの開発

保守・改訂を考慮する

「よいシステム」とは、どのようなシステムでしょうか? 要件定義を満足するシステムなのは当然ですが、「保守・改訂が容易なシステム」にすることも重要です。

情報検索系システムによる基幹業務系システムの簡素化


テスト

テストの重要性

利用者の参画


理解度チェック

第1問

  1. 開発すべき個別システムの要件は、情報化戦略により決定しているのだから、要件定義段階では、それを確認するのにとどめるのが通常である。
    × 情報化戦略では具体的な方法までは決められない
      利用部門ニーズを取り入れる必要
        現行の業務の仕方あるいは既存の情報システムへの改善提案
        業務との合致性、使いやすさ など
  2. 利用されないシステムは価値がない。利用部門からの要求をすべて満足させるのが提供者の義務である。
    × 情報化戦略との合致性、要求間の矛盾、過剰要求
  3. 要求定義段階で詳細な事項まで説明すると、開発者は混乱してしまう。その段階では基本的な事項だけにしておき、詳細事項は開発の進捗をみながら、タイミングよく該当部分の開発担当者に説明するのがよい。
    × 大きな手戻りになる
      担当レベルに直接説明はトラブルの原因
  4. 全体の調整は経営者やプロジェクトリーダーが行うのだから、利用部門としては、思いつくニーズをできるだけ多く列挙し、その実現を主張すべきである。
    × 過剰要求になる。緊急性や効果性などから、ランク分けして示すべき
  5. 一般用語として用いられている「得意先」や「出荷」などの用語が、人により異なる意味で解釈されることがあるので、用語の定義を明確にすることが必要である。
  6. 得意先コードや商品コードなどのコードの付番は、プログラムに大きな影響を与えるので、プログラマに設計させるのがよい。
    × 使い勝手に大きく影響する。業務の観点から利用部門が行うべき
  7. 非IT系活動がシステム開発に大きく影響するので、それらの活動は開発者の管理のもとで行うのが適切である。
    × 本末転倒。事業レベル、業務レベルの検討段階で留意
      経営者やプロジェクトリーダー(プロジェクトオーナーという)の指揮下
  8. 各工程を万全に行えば、テストの必要はない。当初からテストを前提としたスケジュールを認めるべきではない。
    × 現実離れの空論
  9. システムテストでは、システムをよく知っている提供者が行い、利用者は運用テストを担当するのが適切である。
    × システムテストは要件定義を満足していることの確認
      要件定義の関係者が担当→利用部門が中心
  10. システムテストでは、先月データや前年データなどの実物を用いて、その結果が正しいことを確認するのが適切である。
    × プログラムの一部しかテストできない
      誤データ、誤操作のテストができない

第2問

  1. 本文では、利用部門の留意点を示す記述になっているが、IT部門など開発者としては、どのような対策を講じるべきか。
  2. 個別システムを成功させるためには、プロジェクトオーナーは、どのようなことに留意すべきか。

4択問題:「システムの調達」( kj2-choutatu


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