家庭内やオフィス内など構内での回線接続をLANといいます。有線によるLANに関しては、別章(LAN)で扱いました。ここでは無線により構内通信網を構成する技術を対象にします。
- 無線LANとは、親機(無線LANサーバ)と子機(パソコン)の間を特定の周波数で通信することです。周波数帯、電波干渉など無線の特性や衝突制御方式について学習します。
- 無線LANの規格ではIEEE 802.11規格があります。また、それに準拠したWi-Fi(Wireless Fidelity)が、無線LANの主流になっています。
- LANとはずれますが、無線による接続としてBluetoothやRFIDなどの概要を学習します。
ここでは、主としてスマートフォンなどのモバイル機器を対象にします。
これらは無線でつながっているといわれますが、無線なのはスマートフォンと無線基地局(アクセスポイント)の間、すなわち、有線の加入者回線やアクセス回線に相当する部分だけで、それ以降は有線を使っています。
- 携帯電話の世代は3Gから4Gに移行しており、さらに5Gへと移行する段階になっていますが、3Gまではアナログの回線交換方式で通信していましたが、4Gではデジタル化したパケット交換方式で通信します。その違いや用途などについて学習します。
- 4Gでの基本的なプロトコルであるLTEについて学習します。
- 携帯電話と無線基地局の間の通信について学習します。携帯電話は位置が不定でしかも移動するので、無線基地局のカバー範囲や移動による切替えなどが重要になります。
- 無線基地局以降の仕組みについて学習します。固定電話に関してはIP電話(VoIP)で扱いましたが、モバイル環境では位置情報が重要になるので、そのための仕組みが重要になります。
ここでは、3G系とLTE系について学習します。
無線はあらゆる方向に伝わるので、第三者が傍受・潜入するリスクが大きい環境です。ここでは無線に特有なセキュリティ対策について学習します。
- 無線LANにおいて、認証されていないパソコンからアクセスさせないためのESSIDステルス化、パソコンにアクセスさせないためのプライバシーセパレータがあります。
ホットスポットでのWi-Fi利用では、このような対策が不十分なことが多く、注意が必要です。
- 無線環境に特化した暗号通信として、WPA2などの暗号プロトコル、暗号方式での共有鍵暗号方式(PSK)などがあります。
以上は、狭い範囲で利用、個人が通信する利用でした。その対極にある代表的な利用にテレビ放送があります。これまではフルハイビジョンの2k放送でしたが、2018年から4k8k放送が始まりました。
ここでは、2k放送を対象にして、テレビ放送の仕組みを学習します。
- テレビ放送を通信の観点から区分すると次のようになります。それぞれについて特徴や仕組みを学習します。
地上波放送(地デジ)
衛星放送
BS放送
CS放送
ケーブルテレビ
インターネット放送
- テレビ放送では、限られた周波数帯を有効利用するための圧縮技術や多重化技術が求められます。その概要を理解します。
- 著作権保護に関する話題として、B-CASカードとダビング10を理解します。
4k8k放送に特化した話題をテーマにします。
- 4k8k放送受信に関する事項:アンテナ、テレビ受信機、ACASチップ
- 4k8k放送の規格:HDR、BT.2100
- 画像品質向上に関する話題