4k8k、スーパーハイビジョン、視聴方法、右旋・左旋、ACASチップ、SDR、HDR、ITU-R、BT.709、BT.2100、解像度、ビット深度、フレームレート、色域、輝度(ダイナミックレンジ)、ガンマカーブ、PQ方式、HLG方式
従来のテレビ放送は2k放送(フルHD、フルハイビジョン)でしたが、2018年末から、4k8k放送(超高精細度テレビジョン、スーパーハイビジョン)放送が始まりました。
4kや8kはテレビの解像度(画素数)です。従来の2kの解像度は1,920x1,080ピクセルでしたが、4kは3,840x2,160で4倍、8kでは7,680x4,320で16倍の画素数です。
2k放送と比べて、画素が増えて密度が高くなり、HDR技術により、各段に美しい映像になります。音声は、4k放送では5.1ch、8k放送では22.2chのサラウンドに対応し、臨場感が高くなりました。
今後も2k放送は継続されるので、それだけを視聴するのであれば、これまでの環境を変える必要はありません。それとともに、4k8k放送4k8k放送の視聴するには、4k、8k対応の
・放送電波を受けるアンテナ
・高解像度のテレビ受信機
が必要になります。
2k放送では、地上デジタル:470-710MHz、BS:1032-1489MHz、110°CS:1595-2071MHzの周波数帯が使われていました。4k8k放送では、BSおよび110°CSの周波数帯が2224-3224MHzです。そのため、双方の周波数帯に対応したアンテナが必要になります。
BSおよび110°CS放送は、電波は衛星から円を描いて飛んできます。このとき、右旋回の電波と右旋回の電波があり、右旋、左旋といいます。
2k放送では右旋でしたが、4k8k放送では、
右旋;NHKおよび主要民法の4k放送
左旋:NHKの8K放送、WOWOWやスカパーなどの4K放送
です。従来の右旋だけのアンテナでは左旋の放送は受信できません。
右旋放送は2150MHz以下、左旋放送は2150MHz以上になっています。2150MHzまでの右旋に対応しているアンテナならば、左旋以外の全放送を受信できます。
4k8k放送のためのチューナが必要いなります。最近の4k8kテレビではチューナが内蔵されていますが、放送開始以前に発売されたものにはチューナがなく、外付けチューナを取り付ける必要があります。
2kテレビでもチューナを取り付けることにより視聴できます(HLG)が限定されるようです。また、画質はテレビ画素数に制約されるので、2kのレベルになります。
契約者確認をする仕組みをCAS(Conditional Access System:限定受信機能)といいます。2k放送ではテレビにB-CASカードを挿入していましたが、4k8k放送ではそれに代わってACASチップになりました。テレビに内蔵する方式とACOS機能をもつ小さなモジュールを外付けする方式があります。
SDRとHDRはテレビの表示技術、BT.709やBT.2100はITU-Rによる国際規格ですが、
2k=SDR=BT.709
4k,8K=HDR=BT.2100
と解釈してよいでしょう。
ITU(International Telecommunication Union:国際電気通信連合)は、電気通信に関する国際標準の策定を目的とした国連の組織です。その無線通信部門をITU-Rといい、無線通信規則の改正、無線通信の技術・運用の問題の研究、勧告の作成、通信で利用する周波数帯の割り当てなどを行っています。その勧告のうち、テレビの放送業務に関するものがBTシリーズです。
2k放送 4k,8K放送
規格 BT.709 BT.2020 BT.2100
解像度 フルHD 4k,8K HD,4k,8K
ビット深度 8bit 10,12bit 10,12bit
フレームレート 最大60p 最大120p 最大120p
色域 Rec.709 Rec.2020 Rec.2020
輝度 SDR SDR HDR
映像を人間の感覚に合わせて表示するために、入力データと表示装置の特性を補正することをガンマ補正といいます。
BT.2100では、2つのガンマカーブが制定されています。