雇用の増大、雇用流動性の増大、コア・コンピタンス、アウトソーシング
ITの発展により、省力化・省人化が進み、雇用が減少すると考えられますが、実際には、次の理由により、むしろ雇用が増大する傾向があります。
従来から終身雇用の慣行は崩れてきました。ITによる産業構造の変化は、それを加速しています。
コア・コンピタンスとは、他社の追従を許さない優れた技術や経営の方法です。企業競争で優位を獲得するためには、コア・コンピタンスを確立しなければなりません。そのため、コア・コンピタンスになれる分野に経営資源を集中する必要があります。そして、自社に必要であってもコア・コンピタンスでない分野については、それをコア・コンピタンスとする他の企業と提携して、自社はその分野から撤退することになります。それをアウトソーシングといいます。
インターネットの発展やグローバル化により、コア・コンピタンス、アウトソーシングの動向が進み、撤退分野に所属している従業員を他部門に異動させたり、他社へ転出させたりします。また、従業員も同じ企業だけで働くのではなく、自分の専門とする職種での向上を求めて、転職することが多くなってきました。