確率分布(正規分布、二項分布、二項分布、負の二項分布、幾何分布、超幾何分布、指数分布、ポアソン分布)の簡単な数値例題を示します。
それとともに、私自作の関数の紹介をします。上掲「参照」も表示しながら学習してください。
Z=(x-μ)/σ は平均0、分散1の標準正規分布に従う Z:変位。変位Zのおける確率密度 P(z), -∞~Zの累積確率 S(z) は、正規分布表などから知ることができる Z P(z) S(z) -3 0.004 0.001 -2.58 0.004 0.995 両側1% -2.33 0.026 0.99 下側1% -2 0.054 0.023 -1.96 0.058 0.025 両側5% -1.64 0.104 0.05 下側5% -1 0.242 0.159 0 0.399 0.5 1 0.242 0.841 1.64 0.104 0.95 上側5% 1.96 0.058 0.975 両側5% 2 0.054 0.977 2.33 0.026 0.99 上側1% 2.58 0.004 0.995 両側1% 3 0.004 0.999 Z=(180-170)/10=1 → P(1) = 0.242 → 24.2% 関数(正規分布の確率密度関数)P(1) = distNormalDen(x, μ, σ) = distNormalDen(180, 170, 10) → p=0.024
Z=(x-μ)/σ=(180-179)/10=1 低いほうの累積確率 S(1) = 0.841 → 高いほうの確率 = 1-0.841 = 0.159 ・・・答 関数(正規分布の累積確率関数)S(1) = distNormalCum(x, μ, σ) = distNormalCum(180, 170, 10) → s=0.841
上側5% → Z= 1.64 Z=(x-μ)/σ → x=μ+Zσ = 170 + 1.64*10 = 186.5 関数(正規分布の確率密度関数の逆関数)上から5%=下から95% x = distNormalInv(p, μ, σ) = distNormalDen(0.95, 170, 10) → x = 186.5
数表から 小さいほうの5% → 両側2.5% → Z=-1.96 → xmin=μ+Zσ = 170 - 1.96*10 = 150.4 大きいほうの5% → 両側2.5% → Z=1.96 → xmax=μ+Zσ = 170 + 1.96*10 = 189.6 関数から 関数(正規分布の確率密度関数の逆関数)xmin = distNormalDen(0.025, 170, 10) → xmin = 150.4 関数(正規分布の確率密度関数の逆関数)xmax = distNormalDen(0.975, 170, 10) → xmax = 189.6 答 150.4~189.6
機会損失=品切損失 (品切損失単価 * 品切個数、 品切確率=-∞~仕入量の累積確率) =売残損失 (売残損失単価 * 売残個数、 売残確率=仕入量~∞の累積確率=1ー品切確率) 最適仕入量では、品切損失=売残損失 → 品切損失単価 * 品切確率 = 売残損失単価 * (1-品切確率) → 品切確率 = 売残損失単価 / (売残損失単価 + 品切損失単価) = 8 / (8 + 2) = 0.8 最適仕入量 = 平均 + 累積確率0.6のZ * 標準偏差 = 100 + 0.84 * 10 = 108.4 関数(正規分布の累積確率の逆関数) 最適仕入量 = distNormalInv(p, μ, σ) = distNormalInv(0.6, 100, 10) = 108.4 三角分布 正規分布では、単純にするため需要量=-∞~∞とするが非現実的 → 三角分布(xmin = 75, xmax = 125, xmod = 100)とすると(平均 = 100, 標準偏差 = 10.2) 関数(三角分布の累積確率の逆関数) 最適仕入量 = distTriInv(s, xmin, xmax, xmod) = distTriInv(0.8, 75, 125, 100) = 109.2
中心極限定理:標本数 n が十分にに大きいとき,標本比率 p0 は近似的に正規分布 (p, p(1-p)/n) に従う。 必要な標本数 n = (Z/Perr)2 * p(1-p) Perr;確率誤差 = | p0 - p | Z;正規分布の変位。 両側有意水準 pt = 0.05 のとき Z = 1.96、 pt = 0.01 のとき Z = 2.58 問題文 Perr = 0.1、Z = 1.96 を代入 n = (1.96/0.1)2 * 0.4*(1-0.4) = 93 ・・・答 関数(中心極限定理による必要標本数) [n5, n1] = distCltNmin(p, Perr) = distCltNmin(0.4, 0.1) = [93, 160] 有意水準 = 0.01 では、最低 160 の標本が必要 関数(標本数を与えたときの許容確率誤差) [Perr5, Perr1] = distCltPerr(0.4, 50) = [0.136, 0.179] 標本が50のとき有意水準5%では 30±14% になる。
場合の数による計算 表 裏 1回目 〇 × 2回目 × 〇 全体の場合の数=4、 題意に合致する場合の数=2 確率=2/4=0,5 二項分布の密度関数による計算 ある事象が起こる確率がpの試行をn回行ったとき、その事象がx回起こる確率P(x) P(x)=nCxpx(1-p)n-x n=2, x=1, p=0.5 を代入すると、 P(x)=2C11/21(1-1/2)1 =2 * (1/2)2 = 2/4 = 0.5 ・・・(答) 関数(二項分布の確率密度関数)Px = distBinDen(1, 2, 0.5) → Px = 0.5
P(x)=nCxpx(1-p)n-x に、n=5, x=3, p=1/6 を代入すると、 P(x)=5C3(1/6)3(5/6)2 = 0.161 ・・・(答) 関数(二項分布の確率密度関数)Px = distBinDen(3, 5, 1/6) → Px = 0.161
問1で、 表がx枚である確率を計算する。 確率密度 x (x) 0 0.25 表が0枚 1 0.5 表が1枚 ┐ 2 0.25 表が2枚 ┴ 合計 = 0.75 (1-0.25) ・・・答 関数(二項分布の累積確率関数)s = distBinCum(1, 2, 0.5) → S=0.75
問1で、 表がx枚である確率を計算する。 確率密度 累積確率 x P(x) S = ∑P(x) 0 0.402 0.402 ┐ 1 0.402 0.804 ├ 3回以下の確率 2 0.161 0.965 │ 3 0.032 0.997 ┘ 4 0.003 1 5 0.000 1 「3回以上」ならば、1-2回以下 = 1-0.965 = 0.035 関数(二項分布の累積確率関数)s = distBinCum(3, 5, 1/6) → S=0.997 3回以下の確率 「3回以上」ならば、s = 1 - distBinCum(3-1, 5, 1/6) = 0.035
nをいろいろ変えて計算してみる 6回投げたとき すべてが裏である確率 (1/2)6 1枚が裏である確率 6*(1/2)6 合計 = 7*(1/2)6 = 7/32 = 0.212 > 0.10 7回投げたとき すべてが裏である確率 (1/2)7 1枚が裏である確率 7*(1/2)7 合計 = 8*(1/2)7 = 1/16 = 0.063 < 0.10 答は7回 二項分布の累積確率関数 1回の試行の発生確率が p のとき、n 回の試行で発生回数が x 回以下の確率は s = distBinCum(x, n, p) = distBinCum(1, n, 1/2) n P() s() 2 0.5 0.75 3 0.375 0.5 4 0.250 0.313 5 0.156 0.188 6 0.094 0.109 7 0.055 0.063 < 0.10
数え上げ 1回目は裏 1-1/2 2回目は裏 1-1/2 3回目は表 1/2 (1-1/2)*(1-1/2)*1/2 = 1/8 = 0.125 負の二項分布 ある事象が起こる確率がpのとき、n回投げたときに、その事象がはじめてx回発生する確率P(n) P(n)=n-1Cx-1px(1-p)n-x =2C0(1/2)1(1-1/2)2 = 1/8 = 0.125 関数(負の二項分布の確率密度関数)Pn = distBinNegDen(1, 3, 0.5) → Pn = 0.125
負の二項分布 P(n)=n-1Cx-1px(1-p)n-x =4C2(1/6)3(5/6)2 = 6 * 52 / 65 = 0.0193 関数(負の二項分布の確率密度関数)Pn = distBinNegDen(3, 5, 1/6) → Pn = 0.0193
発生確率pの事象がはじめて発生したときの試行回数nの確率分布 確率密度: Pn = (1-p)n-1*p 累積確率: s = 1-(1-p)n 累積確率の逆関数:n = log(1-s) /log(1-p)
確率の定義から 2回目まではすべて裏である確率;(1/2)2 3回目で表になる確率:1/2 合計: (1/4)*(1/2) = 1/8 = 0.125 ・・・答 確率密度: Pn = (1-p)n-1*p = (1-1/2)3-1*(1/2) = = 1/8 = 0.125 関数(幾何分布の確率密度関数)Pn = distGeoDen(n, p) = distGeoDen(3, 1/2) = 0.125
確率密度: Pn = (1-p)n-1*p = (5/6)3-1*(1/6) = = 25/216 = 0.116 関数(幾何分布の確率密度関数)Pn = distGeoDen(n, p) = distGeoDen(3, 1/6) = 0.116
確率密度 P(3) + P(4) + … + p(8) としてもよいが、 n P(n) 3 0.125 4 0.063 5 0.031 6 0.016 7 0.008 8 0.004 合計 0.286 累積確率: s(n) = 1-(1-p)n = 1-(1/2)n を用いて、S(8) - S(2) を求めるほうが簡単です。 S(8) - S(2) = (1/2)2 - (1/2)8 = 1/4 - 1/256 = 0.246 とするほうが簡単です。 関数(幾何分布の確率密度関数) S(8) = distGeoCum(8, 1/2) = 0.996 S(2) = distGeoCum(2, 1/2) = 0.750 0.996 - 0.750 = 0.246
n回投げたときに初めて表が出る確率 P(n), n回までに初めて表が出る確率 S(n) n P(n) S(n) 1 0.5 0.5 2 0.25 0.75 3 0.125 0.875 3回では90%未満 4 0.063 0.938 4回では90%以上 5 0.031 0.969 累積密度の逆関数 n = log(1-s) /log(1-p) = log(0.1) / log(0.5) = 3.32 関数(幾何分布の累積密度関数の逆関数)n = distGeoInv(s, p) = distGeoInv(0.9, 0.5) = 3.32
累積密度の逆関数 n = log(1-s) /log(1-p) = log(0.5) / log(5/6) = -0.301 / --0.0792 = 3.8 4回投げればよい 関数(幾何分布の累積密度関数の逆関数) n = distGeoInv(s, p) = distGeoInv(0.5, 1/6) = 3.8
確率密度関数:袋の中にAがa個、Bがb個入っている。α+β個を取り出したとき、Aがα個、Bがβ個である確率 P(α) = aCα * bCβ/a+bCα+β 累積密度関数;α=0~αである確率(Aがα以下である確率) S(α) = ΣP(α)(α=0~α)
場合の数 全体 7個から2個を取り出す場合の数 = 7C2 = 21 赤玉 4個から1個を取り出す場合の数 = 4C1 = 4 白玉 3個から1個を取り出す場合の数 = 3C1 = 3 確率 = 4 * 3 / 21 = 4/7 = 0.541 確率密度関数 P(1) = 4C1 * 3C1/7C2 = 4 * 3 / 21 = 4/7 = 0.541 関数(超幾何分布の確率密度関数) P(1) = distHyperGeoDen(a, b, α, β) = distHyperGeoDen(4, 3, 1, 1) = 0.571
確率密度関数 赤玉が0個 P(0) = 5C0 * 4C3/9C3 = 4/84 赤玉が1個 P(1) = 5C1 * 4C2/9C3 = 30/84 合計 = 4/84 + 30/84 = 34/84 = 0.405 関数(超幾何分布の確率密度関数) P(0) = distHyperGeoDen(5, 4, 0, 3) = 0.048 P(1) = distHyperGeoDen(5, 4, 1, 2) = 0.357 合計 = 0.405 関数(超幾何分布の累積確率関数) S(1) = distHyperGeoCum(a, b, α, β) = distHyperGeoCum(5, 4, 1, 2) = 0.405 赤玉が2個以上である確率 = 1 - 赤玉が1個以内である確率
数え上げ 2個取り出すとき 赤 白 (5/9)*(4/8) = 20/72 白 赤 (4/9)*(5/8) = 20/72 白 白 (4/9)*(3/8) = 12/72 52/72 = 0.722 > 0,2 3個取り出すとき 赤 白 白 (5/9)*(4/8)*(3/7) = 60/504 白 赤 白 (4/9)*(5/8)*(3/7) = 60/504 白 白 赤 (4/9)*(3/8)*(5/7) = 60/504 白 白 白 (4/9)*(3/8)*(2/7) = 24/504 204/504 = 0.405 > 0.2 4個取り出すとき 赤 白 白 白 (5/9)*(4/8)*(3/7)*(2/6) = 120/3024 白 赤 白 白 (4/9)*(5/8)*(3/7)*(2/6) = 120/3024 白 白 赤 白 (4/9)*(3/8)*(5/7)*(2/6) = 120/3024 白 白 白 赤 (4/9)*(3/8)*(2/7)*(5/6) = 120/3024 白 白 白 白 (4/9)*(3/8)*(2/7)*(1/5) = 24/3024 504/3020 = 0.167 < 0.2 関数(超幾何分布の累積確率関数) S(n) = distHyperGeoCum(5, 4, 1, n-1) ≦ 0.2 n S(n) 1-S(n) 赤が2個以上の確率 2 0.722 > 0,2 1-0.722 = 0.278 < 0.8 3 0.405 > 0,2 1-0.405 = 0.595 < 0.8 4 0.167 < 0.2 1-0.167 = 0.833 > 0.8 4個取り出すと赤が1以下である確率は20%になる 4個取り出すと赤が2以上である確率は80%になる
関数(超幾何分布の確率密度関数)赤玉がx個のときに、取り出した赤玉数が2個である確率 P(x) = distHyperGeoDen(a, b, α, β) = distHyperGeoDen(x, 9-x, 2, 1) 関数(超幾何分布の累積確率関数)赤玉がx個のときに、取り出した赤玉数が1個以下である確率 S(x) = distHyperGeoCum(a, b, α, β) = distHyperGeoCum(x, 9-x, 1, 2) (赤玉がx個のときに、取り出した赤玉数が1個以下である確率は 1-S(x) ) x 9-x P(x) S(x) 1-S(x) 2 7 0.083 0.917 0.083 3 6 0.214 0.774 0.226 4 5 0.357 0.595 0.405 5 4 0.476 0.405 0.595 6 3 0.536 0.226 0.774 7 2 0.500 0.083 0.917 8 1 0.333 0. 1. 3個取り出したとき2個が赤玉 P(6) = 0.536 最もありそうなのは袋の中の赤玉が6個のとき S(4) = 0.595 袋の中に赤玉が4個以下だと、3個取り出したとき2個が赤玉になる確率は50%以下 1-S(5) = 0.595 袋の中に赤玉が5個以上あれば、3個取り出したとき2個が赤玉になる確率は50%以上
袋の中に赤玉がX個、白玉が9-x個あるとする。 1回目が白で2回目も白である確率 = (9-x)/9 * (8-x)/8 さらに3回目が赤である確率 = p(x) = (9-x)/9 * (8-x)/8 * x/7 x P(x) 1 (8/9)*(7/8)*(1/7) = 56/504 = 0.111 赤玉が1個のとき 2 (7/9)*(6/8)*(2/7) = 84/504 ┐ 3 (6/9)*(5/8)*(3/7) = 90/504 │0.889 赤玉が2個以上のとき : : │ 7 (2/9)*(1/8)*(7/7) = 14/504 ┘
λ:単位時間中にある事象が発生する平均回数 確率密度;事象の発生間隔がt単位時間である確率 P(t) = λ*e(-λ*t) 累積確率: t=0~t の間に事象が発生する確率 S(t) = 1-e(-λ*t) 累積確率の逆関数;累積確率が p となる t の値 t = -(1/λ)log(1-p)
P(t)にλ=2、t=1を代入 P(1) = 2*e(-2) = 2*0.135 = 0.271 関数(指数分布の確率密度関数) p(1) = distExpDen(t, λ) = distExpDen(1, 2) = 0.271
S(t) にλ=2、t=1を代入 S(1) = 1-e(-λ*t) = 1 - e(-2) = 0.865 関数(指数分布の累積確率関数) S(1) = distExpCum(t, λ) = distExpCum(1, 2) = 0.865
t にλ=2、p=0.9 を代入 t = -(1/2)log(0.1) = -(1/2)*(-2.30) = 1.15 関数(指数分布の累積確率関数の逆関数)) t = distExpInv(p, λ) = distExpInv(0,9, 2) = 1.15
λ:単位時間中にある事象が発生する平均回数 確率密度;単位時間中にその事象がx回発生する確率 P(x) = (λx/x!)*e-λ 累積確率: 単位時間中に事象の発生がx回以下の確率 s(x) = s(x-1) + p(x) 累積確率の逆関数;S(x) ≦ p である最大のx
P(x) にλ=2,x=4を代入 P(4) = (24/4!)*e-2 = 16 / 24 * 0.135 = 0.09 関数(ポアソン分布の確率密度関数) P(4) = distPoissonDen(x,λ) = distPoissonDen(4, 2) = 0.09
確率密度から計算 P(0) = 0.135 P(1) = 0.271 P(2) = 0.271 P(3) = 0.180 P(4) = 0.090 合計 = 0.947 関数(ポアソン分布の累積確率関数) S(4) = distPoissonCum(x,λ) = distPoissonCum(4, 2) = 0.947
S(2) = 0.677 2人以下の確率 S(3) = 0.857 3人以下の確率 < 0.9 S(4) = 0.947 4人以下の確率 > 0.9 関数(ポアソン分布の累積確率関数の逆関数)S(x) ≦ p である最大のx x = distPoissonInv(s,λ) = distPoissonInv(0.9, 2) = 3 x = 3 までは S(x) ≦ 0.9 90%を超えるのは x = 4