ミラーリング、ディスクミラーリング(RAID1)、ミラーサイト、CDN、レプリケーション、バックアップ、アーカイブ、クラウドストレージサービス、メールアーカイブ
コンピュータシステムにあるデータは、なんらかのトラブルにより、壊されてしまう(読めなくなる)ことがあります。そのため、データを他の媒体に複写して保管する必要がありmす。
また、記憶容量の制約により、すべてをコンピュータシステムに蓄えることは不経済であり、外部で保管するのがてきせつなこともあります。
このように、用途により異なった複写・保管の方法を採用する必要があります。ここでは、その代表的な方法を説明します。
下の表は、比較を協調するため、パターンを限定しています。
ミラーリング | レプリケーション | バックアップ | アーカイブ | |
目的 | ディスク障害対策 | システム障害時の継続性維持 | データベース等の障害時の回復 | 将来への記録。法令による保管電子化書類 |
同時性 | リアルタイム | リアルタイム、非同期 | 毎日、毎週など定期的 | 必要時に利用者が操作 |
複写先 | 同一サーバの予備ディスク | 遠隔地サーバ | 外部媒体、同一場所が多い | 外部媒体、外部保管、クラウド保管 |
保管期間 | アプリケーションによる | アプリケーションによる | 次回のバックアップまで | 長期。永久保管もある |
備考 | RAID1 | 遠隔地に同機能2系列設備、高速通信回線が必要 | フルバックアップと差分バックアップがある。 | 個人向けの無料クラウドサービスもある |
主系列のシステムと同じ構成の従系列システムの間で、主系列の内容を従系列に複写することにより、主系列に障害が起こったとき、直ちに従系列に切り替えて処理を続行するのが目的です。
・単純な機器障害対策として、2系列を同一場所に設置してデュアル構成やデュープレックス構成にするケース
・災害などセンタ機能の障害に際して、事業継続の対策目的として、遠隔地に設置するケース(バックアップセンターともいう)
があります。
従系列のデータ更新は、主系列のシステムとリアルタイムに同期をとるのが理想的ですが、非同期に更新データだけを送り更新することもあります。
ある時点のデータを他の媒体に複写することですが、特にデータベースの障害やパソコンの障害の際して、ある時点に戻ってデータを再現するために保存することを指します。
バックアップは、毎日・毎週というように定期的(バックアップポイント)にバッチ処理で行います。また、バックアップには全体を保存するフルバックアップ(毎週)、フルバックを行った後の差分だけを保存する差分バックアップ(毎日)があり、バックアップに必要な記憶容量や転送時間を節約できます。
保存記録と訳されます。将来の利用に備えて重要記録を保存することです。
・国税に係る原本などをディジタルデータとして保管することが認められている→e-文書法
・過去に遡り時系列な分析をするため→データウェアハウスなど
・個人利用では膨大な写真などをを外部保管する
などの目的で行います。
他の複写・保管と異なる特徴として、アーカイブする間隔が比較的長いこと、データ量が大きいこと、長期保管が必要なことなどがあります。