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主張・講演>
マーフィーの法則
マーフィーの法則(3)リタイア時代
Murphyology on Information Technology (vol.3) 2020s
改題:Murphyology by a retired
マーフィーの法則(1)~1990s 汎用コンピュータ全盛時代
マーフィーの法則(2)2000s,2010s インターネット時代
マーフィーの法則(3)2020s リタイア時代
目次
はじめに
vol.1、vol.2を書いた当時はIT分野での現役でしたが、すでにリタイアして長く、その間にIT環境はすっかり様変わりしてしまいました。もはや、on Information Technology での発想はできません。そのため、vol.3 はITに限定せず、極めて独断的なエッセイ(主に老人のグチ)になっていることをお許しください。
- 著作権は主張しません。連絡なしに煮ても焼いても結構です。
- この著作の利用によるトラブルには一切責任を持ちません。
- お褒めはうれしいですが、批判や中傷の類はしないでください。気が弱いのです。
- 反論や誤りの指摘もお断りします。どうせあなたのほうが正しいのですし、修正するのが面倒です。
著者紹介
民間企業で主に情報部門に従事。
60歳定年退職後、ひょんなことで短大教授に。5年でクビ。
いくつかの大学で非常勤講師をしたが後期高齢者になりすべてクビ。
年金生活者になり現在に至る。その間に身体・精神ともに劣化の一途。
趣味3原則
年金生活者になったとき考えた。根っからの無趣味人でヒマをもてあますだろう。趣味を創造せねば
- 第1原則:カネをかけるな、時間をかけよ
豪華客船で世界一周するのも嫌いではないが対象外。
- 第2原則:一人でできる
ゴルフは、朝にめまいでドタキャンしたり、プレー中でギックリ腰になっては申し訳ない。
- 第3原則:人畜無益
変な使命感に取りつかれ、やめられなくなるのは困る。
万一、他人から継続を求められるようなことがあれば致命的だ(公園の清掃は対象外)
自転車礼賛
大勢にならい散歩から始める。でも体力から半径1キロが限度。飽きるだけでなく徘徊老人とみられかねない。
自動車は免許返上している。ポンコツ自転車を引っ張り出した。案外快適で時間つぶしの相棒に。
- 自転車の効果(自転車はイスに座っているようなもの。運動効果は限定的だが)
自転車の健康上の効果は、魚の目を悪化させないことにある。
経済的効果は、靴が長持ちすることにある。
精神的効果は(自動車ほどではないが)まわりに注意せねばならず、ボケ防止になる。
- 自転車のボヤキ
車道を走れば自動車にどやされる。歩道を走れば歩行者に睨まれる。
自転車専用レーンがある場所は歩道も広い。レーンがなくなると歩道は狭くなる。
自転車専用レーンは、自動車の駐車場所と兼用される。
高齢者は自動車運転免許を返納せよという。自転車にしたら老人の自転車は危ないという。今度はスケボーにするか。
- 発見 オバアチャンこそ自転車運転の上級者
慣性の法則により、ゆっくり走るのは難しい。彼女たちの速度は歩行者よりも遅い。
観察すると競輪選手と同様に、上半身が前かがみになっている。
- ポンコツ自転車の定義
施錠せずに盗難にあうリスクと、施錠した鍵を紛失するリスクが一致したとき
- ポンコツ自転車の利点
自転車防犯登録は8年で抹消される。不正放置しても、所有者が特定され罰金を受けることがない。
歩行者に避けてもらうとき。「すみませーん」といわなくても、ガチャガチャ音に気づいて事前によけてもらえる。
花の名しらべ
ただ自転車を乗り回すのは芸がない。道端や公園には四季の花がある。その写真を撮り花の名前を覚えよう。
自然の美の再確認。私にふさわしい優雅な趣味ではないか。
名称を調べるには時間がかかる。3原則にぴったりだ。
- 新種発見の日々
サクラ・ウメ・モモの違いもわからない私には、毎日が新種発見だ。牧野博士もこの感激はご存じなかろう。
しかも数日たつと忘れてしまう。何度同じ花を新種だと思ったことか。
- 放置畑は宝の山
種子を取るためか、キャベツやダイコンなどが収穫後にも放置され、花をつけているのはうれしいものだ。
ホウレンソウの花を見つけたときは感激した(菜の花と全然違う!)
でも近年、ヤサイの高騰のためか、ドロボーと思われないかと自粛している。
- 雑草に愛を
庭の草むしりは私の任務。腰が痛くなるので、雑草は敵だった。
写真を撮り始めてから美しさを発見。決して「雑草」ではない!
その気づきから、草むしりを廃止。繁茂する庭の千草を鑑賞している(家人は違う意見)。
- 花と名札は一致しない
公園などで、花に名札をつけてくれたり、花の解説の立札を掲げてくれているのはうれしい。
しかし、人手不足のためか、数年放置され、名札とは違う花になっているし、立札の花はこの公園にはない。
- AIは喜びを奪う。
始めた頃はネットの植物図鑑を巡回していたので、結構時間がかかり同定できたときは達成感があった。
そのうち、写真をアップロードすると教えてくれる、さらにはスマホを花に向けただけで名前がでる。
そんなお節介な機能は外せばよいのだが、人間安きに流れるものだ。
- コレクションは見せたがる
花の種類が多くなると写真集としてWebに投稿したくなる。
しかし、優れたWeb図鑑は多いので、差別化を図らねばならない。
私の場合は、花・葉・茎・季節・撮影場所など多くの特徴を入力するとポイント順に候補を列挙するようにした。
入力が面倒臭くなり数項目だけを指定するので、候補が数十にもなってしまい。その名前で他のWeb図鑑を探すことになってしまった。
CMです。「(素人による)花の名しらべ」をどうぞ。
- 現状報告
Webページ拡充が目的になり、「花名を覚える」動機はどこへやら。名前がわかる花は以前と変わらない。
新種だと思って写真を撮っても、ほとんどがWebページにあるようになり、写真を撮ることもなくなった。
このプログラムがまともに動くかチェックもしていない。
昔取った杵柄
昔、授業をしていた頃、教材をすべてWebサイトに公開していた。現在では通常のことだが、始めた頃はまだ少数派だったし、学生は教科書を買わなくてよいので好評だった。これを捨てるのは忍び難い。
以下CM
- 「Web教材」
以前の「教材」の拡充。ITコーディネータや基本情報技術者などの4択問題の解答解説集とリンク
単語を思い出せない。「~の説明はどれか」は簡単だが、「~を何というか」は難しい。
- 「私の主張」
論文やエッセイなど。まじめなものから胡散臭いものまで。「マーフィの法則」もその一部
- 「JavaScrit」
統計手法やORの演習教材を基に、野放図に広げたライブラリ集。信頼性、効率性を完全に無視しているのが特徴。
優れたライブラリもあるし、PythonやRを使えば簡単だが、学生に昔の杵柄を見せようとしたのが失敗のもと。
間違いがあっても学生は指摘してくれない。そのまま間違いが残っているかも。
- 「ITの歴史」
計算尺や汎用コンピュータなど、授業で老教授の常として「昔はね」などとやるのに用いたのが始まり。
第3原則に違反しないかと疑われるかもしれないが杞憂である。これらのサイトは賞味期限が切れているし、同じようなテーマの優れたWebサイトはゴマンとある、余程のことがない限り、このサイトを利用する人はいないだろう。
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「物事はうまくいかないものだ」
「マーフィーの法則」では、これを最初のテーマにするのが通例だ。ここでもそれに従う。
「時は得難くして失い易し」
- キャベツを買った翌日のチラシはキャベツの特売をしている。
- キャベツとレタスを買いたいとき、別々のスーパーで特売している。
- タマゴの特売日には、他の目玉商品がない。
- チラシを切り抜いた割引クーポンに気づくのは期限の翌日
- マスクを忘れたのに気付くのはスーパーについたとき
- 公園の花壇には、数年前の名札がつけられている。
- 久しぶりにプリンタを使おうとすると、インクが乾いている。
- 灯油ストーブやガスストーブは、停電になると使えない。
- 新型コロナ対応のワクチン接種は、その新種が沈静期に入ってからである。
接種通知を受けてすぐに接種する人は、常に新種への効果が少ないワクチンを接種される。
- 「毎日が日曜日」の高齢者でもたまには用事がある。その日には用事が重なるのが通常である。
- 桜の名所にでも行こうかと思いつくと、雨の日が続く。
- 晴れてきたので外出すると雨になる。帰ってくるとまた晴れてくる。
- カギをかける前には郵便受は空っぽ。カギをかけた後には必ず何か入っている。
期待と結果(喜劇か悲劇か)
- 駅前再開発をすると、駅までの距離が長くなる。(通り抜けの路地がなくなる)
- 道路を拡張すると、行きつけの店が遠くなる。(横断できなくなる)
- 信号機を増やすと、事故が多発する。(スタート競争になる。黄色で突っ込む)
- 廃線のさよなら運転は超満員になる。デパートの閉店には自称長年顧客が殺到する。
- 人員整理をした後に人手不足になる。(コロナ禍、原発事故)
- 不況企業に補助金を出すと、新規起業や産業構造改革が抑えられる。
補助金先が後日納税者になるとは限らない。
- ふるさと納税は、裕福層が2千円で高額商品を買える優遇措置である。
納税者地域の財政悪化は、地域公共サービスの低下になり、ふるさと納税ができない貧困層の増税で賄う。
彼らは不急な商品に2千円を払う余裕はない。
- 所得向上政策の目玉は「株を買え」である。しかし株価上昇の政策はなく、企業に責任転嫁している。
エンゲル係数の高い貧困層は株投資の余裕はない。
失敗した損失は自己責任である。そもそも貯金は将来不安が原因なのに
- 少子化対策で多様な補助金支給をするが、その原資が国の負債になり、生まれてくる子供の負担を増大させる。
「世の中は現在より将来のほうが明るい」が親になる責任だと思うのだが。
- 企業の内部留保は、円安や原価高への対応は意図していない。
そのようなときは、賃金カットや投資抑制をするので、内部留保はさらに拡大する。
たまには、うまくいくこともある。
- オレオレ詐欺対策の留守電メッセージ
定番の「ただいま留守に~」では、根負けするまでかけてくる。「ただいま非番の息子がきております。帰り次第連絡しますので~」とすればよい。
- 地域クーポンを現金にする方法
地域クーポンはお得だが、使える店が限定される。地域クーポンで購入して、何らかの理由をつけて買い戻ししてもらえば、現金を戻してくれる。
- コロナ感染者を減らす方法
検査をしないのが基本である。発熱がなければ来るな、予約が必要だ(電話はつながらない)などは、発病者発見数を抑制できる。これに「感染の疑いがある人は、他人への伝染を考慮して、来院をご遠慮ください」を加えればよい。
老人は「これが最後」に裏切られる。
- オリンピックやワールドカップの銀メダル選手が「この借りは次回で~」というと、「頑張ってね。私は見れないけど~」と思ってしまう
。ところが、次回でも相変わらずTV観戦に興奮している自分がいる。
- TVやパソコンを買い変えるとき「これが最後だから少々奮発しよう」となるが、それらの健康余命は早く来る。これからは「どうせ使う期間は短いのだから安物にしておこう」と方針転換をすべきだろうか?
- 方針転換をした人のなかには、洗剤もトイレットペーパーも単品で買うようにしている人も?。
人さまざま、行動さまざま
(大喜利風に)司会者「世の中には、粗忽な人や慎重な人がいらっしゃいますが~」
マーフィーの法則「バターを塗ったトーストの落下法則」を聞いて
- 粗忽さん
バターをやめてジャムにした。
- 石橋さん
その力学的証明の論文を追試して、テーブルの高さを変えた。
(約8フィートになるとのこと)
横断歩道での歩行者用押しボタン
- 粗忽さん
ボタンを押したが、車が遠いので赤のまま渡ってしまった。渡った直後に青になった。
- 石橋さん
青だったが、渡り切れないと思い、赤になるのを待ってボタンを押した。
青になったが、突っ込んでくる車もあろう。左右からの車が停るまで待っていたら赤になってしまった。
高齢者免許更新の認知症検査は、問題がネットなどで公開されている。
- 粗忽さん
時計の針を書く問題がある。その時刻になると試験官が「今、〇時〇分ですね。室の前方にある時計の針の位置に注意してください」とヒントを出す。
それなのに、ネットで覚えた針位置を記入する。
- 石橋さん
練習を重ね完全に暗記。同じ問題が出題された。念のため、解答用紙に「参照: https~」と書き加えた。
息子と名乗る詐欺電話がかかってきた。
- 粗忽さん
妻の間には子供がいない。「独身時代の軽はずみが~」とパニクった。
- 石橋さん
懐かしさのあまり「ところで~」「それで~」と矢継ぎ早やに話しかけたら、先方が「忙しいので~」と切ってしまった。
結婚式の挨拶をすることになった。
- 粗忽さん
他の結婚式とダブルヘッダーになり、他の挨拶原稿を読み出した議員秘書
- 石橋さん
本番でトチらないか気になり、スマホに吹き込み再生することにした。口パクを合わせるのに焦った。
コロナウイルス接種会場にて(最初の接種時)
- 粗忽さん
通知封筒の中身を見ずにきて、予約が必要だといわれた。ネットにつながらないと焦っている。
- 石橋さん
母子手帳以降の病歴一式を持ってきた。
5つの病院から「接種しても大丈夫」との診断書を貰ってきた。
コロナウイルス接種会場にて(接種後の観察時間)
- 粗忽さん
眠ってしまい、起こされあわてて、接種待ちの行列にまた並ぶ。
- 石橋さん
副作用が起こるのを恐れて、スタッフの近くにイスを運んで座る。
ノンアルビールを飲んでよいかスタッフに聞く。
スーパーでのアルコール消毒
- 粗忽さん
足踏み式なのに手で押して、出が悪いと焦っている。
- 石橋さん
買物バッグや財布の中まで吹き付けている。
地球温暖化対策
- 粗忽さん
炭酸飲料をやめた。
- 石橋さん
産業革命以前の大気中フロン濃度と現在の濃度の比較研究を始めた。
ディープフェイク
- 粗忽さん
画像のあるページは開かないことにした。
- 石橋さん
画像を見るたびに正当性確認をサイト運営者に問い合わせる。
円安対策
- 粗忽さん
国産品だけを買うことにした、
- 石橋さん
預金をすべてドルにしており、スーパーに来るたびに銀行に寄って必要額だけを円に換えている。
メタバース(3次元仮想空間)
- 粗忽さん
参加アプリのサンプルをそのままアバターにした。同じ顔・服装が多く、どれが自分かわからなくなった。
- 石橋さん
新顔なので皆が話しかけてくる。マスクもしていない。ソーシャルディスタンスを保とうと逃げ回るのに疲れてしまった。
元首相の国葬
注:安倍元首相が2022年7月に暗殺され9月に国葬が行われた。
- 粗忽首相
早々に国葬にすると決定。手続き不適切、説明不十分を追及され支持率を下げた。
- 石橋首相
全国民の合意が重要だとして、多方面との調整を行っている間に初命日も過ぎてしまった。
座布団を何枚いただけたでしょうか? 最後に・・・
本家笑点:前回までに座布団を9枚もらっていた解答者
- 粗忽師匠
「どうせたいした景品じゃない」と口を滑らせ、座布団を全部はぎ取られた。
- 石橋師匠
豪華な賞品がもらえるだろうと、大きなトランクケースを持ち込んだ。
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「命長ければ恥多し」
腰が痛い、目がかすむ、病院通いだなどの肉体的苦痛や、それに伴う社会への負い目などは、あまりのも深刻であり、ユーモアで笑い飛ばす余裕はないので省略。
単語の忘れは無口の始まり
- 最初に気づくのが顔と名前のど忘れ
「はじめまして」「どちらさまで」が禁句なのは常識
名前のど忘れは、すでに現役時代でも発生していたが、隣の同僚にこそこそと聞くことができた。リタイア後で自分で対処する必要がある。
相手から近づいてきたのだから、相手はこちらを知っている。そのハンディで最後まで落ち着かない。
- 単語忘れが一般名詞にまで進むと一大事
次第に一般名詞も出てこなくなる。返事をしたり話に加わろうとしても、単語が出てこないとスムーズにできない。
発言する前に口の中で確認していると、その間に、別の話題に移ってしまう。
- アドリブの準備をするのはつまらない
講演では気の利いたアドリブを使うのが聴衆を引き付けるが、アドリブを言おうとして単語が出てこず立ち往生したら台無しだ。
それで事前に原稿に書き込んでおくことになるが、その作業の間に、アドリブがつまらないことに気づく。
- 老人用AI翻訳機が欲しい。
糟糠の妻にはアレ、ナニで通じることもある。AIが妻の知識を分析しておき、アレ、ナニを通常用語に通訳する機能をスマホに組み込みたい。
現在の技術進歩によれば実現は可能だろう。高齢化社会での需要は明るいだろう。アントレプレナーの挑戦を期待する。
忘れたことを忘れてなければ、まだ大丈夫
認知症の専門家によると、単語の忘れは大したことはないが、イベントの忘れは重大だという。「アレ・ナニ」は認知症の初期段階だが「~さん、朝飯まだ?」となったら、かなり進んでいるのだそうだ。
- 大切なことだからとスマホにメモしたのだが、メモしたのを忘れた。
- メモしたことはわかっているが、どこにメモしたんだっけ。
- 重要な書類だからと、別の場所においたら、当日、探すのに大騒ぎ。
- 電車で座ると、カバンの中を総点検。前日に整理したのがぐちゃぐちゃに。
先方で書類が見つからず、カバンの中をぶちまけて、先方の人に探してもらう。
- 帰ったときに、鍵がない。
鍵をかけなかったことを忘れ、あちこち探してパニックになる。
- 数日後になってから、その外出には別件の用事があったことに気づく。
- そのうちに、外出したことも忘れるので、万事解決
類例:以前にマーフィーの法則に掲げたものを、新しい発見だとして再掲載する。
究極の老人病は金欠病
ガンや認知症の発病は確率的であり、特効薬の開発も進んでいる。
多くの高齢者は、年金だけでは不足で、資産を食いつぶしている。余命が伸びれば資産が底をつくのは必然的である。
健康寿命の延長は寝たきり期間の短縮にはなるが、金欠病期間の延長になる。しかも金欠病の予防・治療対策はむしろ後退している。
- 援助の対象ラインは、常に私の一歩前に引かれる。
低所得者への補助金支給は年金受給額よりやや低い。
健康保険は、わずかの差で2割にされる、
高齢者への行政サービスは私より少し高齢が対象。
隣市では、いろいろな支援があるのに・・・
- 特殊詐欺(オレオレ詐欺)の報道には、同情より羨望を感じる。
自分と同年齢の高齢者が、数百万、数千万の現金を即座に調達できるとは・・・。
羨望や嫉妬を感じるのは私だけだろうか。
- タンス預金を吸い出すのは難しい。
高齢富裕層のタンス・銀行預金を消費や投資に回させようとしているが、なかなか応じない。
その理由の多くは、病院や介護施設での高額出費に備えるためだ。
・病院の先進医療を拒否するには、かなりの説得が必要だ。高い新薬を勧められるかも。
・保険会社は先進医療オプションの追加を喧伝する。追加には新規加入に近い掛金になる。
・高額医療費制度はセーフティネットであるが、その負担条件が引き上げられるかもしれない。
・いじめられない介護施設に入るには、年金全額でも到底間に合わない。
・人手不足で訪問介護が受けられなくなり、介護ロボットを購入する時代に?
世間と老人
レジでは後ろの客が気になる。
- 小銭入れから取り出すのにモタモタする。トレーにぶちまけて店員にとってもらう。セルフレジにしないのが悪いのだ。
- セルフレジでは、「おカネを入れてください」と繰り返される。借金取りに怒鳴られているようで、パニックになる。
- スマホ払いでは、並んでいる間に支払画面にしていたのに、レジについたら他の画面になっていた。戻せないので、店員に操作してもらった。
会合には必ず早くいく
- 老人だけの集まりでは、定刻1時間前には全員が集まっている。5分前に着いたら「遅くなりまして~」と挨拶するのが礼儀である。
しかし、単なるおしゃべりをしているので、本来の議題になるのは定刻15分以降である。
- 若者も含む会合で定刻に駆け込んでくるのは若者である。老人は定刻直前になると、トイレに行ったり忘れ物に気づく。
世間は老人を理解していない。
- 高齢者職業センターで紹介されるのは「草むしり」や「ふすま張り」。そんな体力がないから適切な仕事を探しにきたのに。
- 敬老の日に市からお祝いをくれるが、赤飯と甘い和菓子。「お健やかに~」の手紙が添えられていると、歯がなく糖尿病の私は裏を感じてしまう。
- 福祉イベントでの歌は決まって苦手な童謡や演歌。幼稚園児と一緒だと喜ぶと思っている。
老人に優しい人も多い。
- 病院へタクシーでいくことが多くなった。馴染のドライバーは乗る前に「お財布と診察券をお持ちですか」といってくれる。
- 診断は「お歳相応ですね」が常套句。安心するが、どの症状どの医師にも同じことをいわれると・・・。
- セルフレジでは、店員が操作をしてくれる。
- 銀行に行くと「ご家族と一緒ですか?」と聞かれる。一人だというと、ATMで引出し帰るまで付き添ってくれる。
「ありがとうございました」ではなく「お気をつけて」である。
- 警察の方が、わざわざ自宅までキャッシュカードを預かりに来てくれる。(詐欺だよ!)
家族関係
毎日が日曜日なので、家族に気に入られようと努力しているのだが・・・。
夫婦
妻への批判はタブーなので、妻からの指摘を受け売りする。
- 夫が買物にいくと、きまって違う銘柄を買ってくる。
明治牛乳が森永牛乳に
- 夫の料理は、レストランより高くなる。
高い材料ならおいしい料理になると思っている。できた料理は、逆の意味で「筆を選ばず」である。
- 夫の料理仕事は、食事で終わる。
後片付けは私の仕事、それにしても乱雑
- 夫は、難聴・認知症をコントールできる。
都合の悪い話題になった途端に聞こえなくなったりトンチンカンな返事になったり
親子・孫
- 歳をとるに伴い、息子の呼び方に悩む。
呼び捨ては失礼な気がする。さん付けもよそよそしい。
- 孫がいると「お父さん」が誰を指すのか混乱する。
- 孫は年金支給日の翌日にくる。
- 初日で孫へのサービスを出し尽くせば、翌日には「帰ろう」といいだす。
孫に長くいてもらいたければ、サービスを小出しにせよ。
- 長い連休の翌日には、シップや塗り薬が良く売れる。
- 親が老いるに伴い、帰郷が面倒になる。
以前は新幹線の駅まで車で迎えに来てくれた。今では縁側で待っている。
ウチの連中はジョークに慣れていないので、叱られないうちにやめておこう。
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「老兵は死なず。ただ消え去るのみ」元IT従事者の悲哀
現役の頃は、IT革命のなかでIT従事者として企業だけでなく社会にも役立っていると自負していたが、年老いてからは、IT環境の激変に追い付かず、社会の落伍者になってしまった。落伍者は静かにしているべきだと自覚しているのだが、ときどき自己満足な皮肉もいってみたくなるし、自己弁護で他のせいにしたくなる。
昔,同情。今、疑惑
若いころ、「情報部門です」というと「マジメなのね。でも残業や徹夜で大変ね」と同情してくれた。
リタイアした今、「ITをやっていました」というと、次の言葉が返ってくる。
「ウソでしょ。スマホも使えないくせに」
「ウソでしょ。アニメやゲームのセンスがあるとは思えない」
「ウソでしょ。どうして高級マンションに住んでいないの?」
結局は、ITの落ちこぼれだったということで納得する。
体験は負債
IT環境は大規模に激変している。過去のIT環境に適合すればするほど、変化に即応できず自ら化石化してしまう。
- コーディング技術の化石化
言語が、アセンブラ→高水準言語(Fortran,Cobol,Cなど)→非手続き型言語(SQLなど)→軽量言語(Python,Rなど)へと発展するに伴い、コーディング技術は価値が低下した。さらにローコード開発、コードレス開発になり、コーディングそのものが不要になった。
- 外科医から内科医へ
コンパイラ時代のプログラマの「腕の見せ所」は、単純な少ないツールを用いて、高度な機能、高効率を実現することにあった。オブジェクト指向技法の普及に伴い、多くの部品をいかに組み合わるかの能力が重視されるようになった。
- 自分で考えるな。大勢に従え。
昔は自社の環境に特化した独自のシステムを開発することが重要だとされ、システムエンジニアという技術者が存在した。ERPパッケージの出現は、それに自社のビジネスプロセスを合わせるのがよいとされた。
さらには、AIに任せてしまうのがよいとされている。現在重視されているのは、AIに適切な依頼をできるプロンプトエンジニアである。
- 「士別れて三日、即ち更に刮目して相待すべし」
(AIやSNSが「士」であるか否かは諸説あろうが)
エキスパートシステム時代では知識ベースが注目され、データマイニング以降の統計的AIでは、従来の多変量解析がビッグデータ処理技術により見直される時代であったが、いづれも従来のIT技術者が理解し関与できるものだった。IT技術者は安心していたのである。
それがディープラーニングや対話型AIになると、もはや通常のIT技術者が介入できない化物になってしまった。しかもSNSを介したフェイクニュースやディープフェイクが闊歩するようになると、関係者は一部の高度技術者を抱える覇権企業と一般大衆になり、従来型のIT技術者は存在意義すら失い、シンギュラリティの対象、リスキリングの対象になってしまった。
- AIを使って反省する
ChartAIのような対話型AIに質問しても、最初の数回はトンチンカンな答えになる。何度か質問文を変えた後で(役に立たないまでも)やっと質問に沿った答えになる。
現役時代は、部下の的外れな反応にパワハラな態度をとった。スーパーやサービスセンターにはカスハラになった。今になってその原因が自分のプロンプトエンジニア能力の未熟であることに気づく。改めて謝罪したい。
「アタマを使うよりカネを使え」
AI利用分野には、回帰やクラスタリングなど、従来からの統計的手法(特に多変量解析)の分野も多い。
統計学を習得していれば、この分野でのAI活用に役立つと思うのだが・・・逆の結果に
統計学でアタマを使えと教わった。
昔は、統計学の第1回講義で、次の留意事項を叩き込まれた。
単純にいえば、「吟味された少量のデータを用いて、より信頼性のある結果を得よ」「結果に間違った解釈をするな」が基本原則である、
[用いるデータ]
・母集団を代表する標本を使え(対象の偏りを防げ)
バスケット選手だけを調べても、男性成人の身長はわからない
・同じ環境で採取せよ(異常値を使うな)
ネコのデータの中にゾウのデータがあると、体重の平均を求めても意味がない。
災害の影響を調べるのではない限り、平常時のデータと災害時のデータを混在させるな。
[結果の分析]
・信頼水準を重視せよ
サイコロを3回なげて1の目が2回でたとしても、サイコロがイカサマだとは断定できない。
・見かけの相関に騙されるな
IT投資が盛んになると海外旅行者が増える?
どちらもGDPのへの相関が高いことによる疑似相関であり、直接の関係はない、まして因果関係はない。
AI時代ではアタマを使うと叱られる
- IT発展の果実を享受せよ。
当時はコンピュータがない、あるいは、非常な低性能であり、大量のデータを実務的に処理できなかったことがある。これはIT性能の飛躍的向上により解決されてきた。大量データの処理が短時間で計算できることは、現在でも重要なことである。
しかし、パソコンでできることを超大型サーバで行うのは、適切だとはいえまい。
- 素人が主役に
この分野でのAIの効果は操作性の向上が顕著だ。すでに収集整備されているデータの流用、入力でのメニュー化などで入力が容易である。
出力は見やすいグラフや動画が得られる。これらにより、統計学の素人や対象業務を知らない人でも、表面的には解を得られるようになった。AIベンダは「素人ができる」ことを喧伝する。
- 「神のお告げ」になる
素人利用者は統計学での「結果に間違った解釈をするな」を知らない。入力データがどのように収集されたのかには無頓着だし、結果の信頼性には、その存在自体を知らない。得られた結果は「神お告げ」であり、自分の都合によい結果がでれば有頂天になるし、理由のわからない結果には、人間が気づかない真実を示してくれたと感動する。
- 専門家の指摘は異教徒だと迫害される
専門家は「神のお告げ」入力データの合目的性、結果の信頼水準の測定などに疑問を持つ。それらを修正した再計算をしようなどと言い出す。その意義を知らない素人は、余計なイチャモンをつけていると反感をもつ。それで専門家をグループから追放する。
ORも同じ運命に
往年は、OR(オペレーションズ・リサーチ、経営数学)として、数理計画法、PERT、待ち行列、需要予測などの手法が重視された。現実を数学的な定式に抽象化してモデル化して、そのモデルを数学問題として最適な解を得ようとするものである。
このときも「モデルはできるだけシンプルに(小規模)にすること」が良いとされた。その理由にモデルの特性と解の関係を理解しやすいことが解を現実に適用するのに重要だからである。
そのためのモデル設計のノウハウを習得することがOR技術者の基本スキルだとされた。
近年では、現実の膨大なデータを自動的に収集し、AI技術により解析し、自動的に機器や設備を運転すること。それを全社的レベルさらには関連他社と共有することにより、全体としての最適化を図ることが重要だとされている。
これは適切なアプローチではある。しかし、限定された分野ではORが役立つことは多い。
「ORは物の考え方」の指導理念もあった。対象のモデル化のプロセスにおいて、目的に合致したモデルにするには、対象をどの範囲に設定するか、主要な条件は何か、それは企業が制御できるかどうかを、客観的に調べ、関係者が同意することが重要だとされた。そして、それを検討するには、広い関係者が参加すること、モデル作成にはIT技術者だけでなく、行動学、心理学、法律などの専門家も加えた編成することが推奨された、
このようにORは現在でも重要なIT活用領域であるが、いつのまにか認識されなくなった。
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リタイア後の相棒 パソコン、スマホとの付き合い
往年の相棒に見放される
機種はPC86から、インターネットWindows95以前から、電子メールはパソコン通信でとパソコンとの付き合いは長い。リタイア後は人間の相棒がいなくなり、パソコンが無二の相棒になっている。それなのに、パソコンとのコミュニケーションが円滑にできなくなってきた。
ディスプレイから消えると脳のメモリからも消去される。
あるWebページから他のページに移動した瞬間に、前のページの内容を忘れる。上下にスクロールしたときも同様。
ファイルの作成で、過去のファイルを参照すると、どちらが対象ファイルなのかわからなくなる。
参照したファイルに書き込んでしまう。作成したファイルを更新せずに保存してしまう。
キーボードとフォント
「. と ,」「; と :」「[ と {」などはキーボードでは並んでおり、似たような表示がされている。視力の落ちている高齢者の震える指では間違えやすい。刻印のフォントうや色を変えるだけで、コストもかからず解決するだろうに。
ディスプレイのフォントでも同様である。保存するファイルのフォントを変えるのは困るが、メモ帳のような入力アプリでの入力表示用に一時的なフォント切替え機能があると便利である。
パソコンがネット端末機に退化した。
近年のパソコンはインターネットを介した利用が多い。オフィスソフトの利用やデータの保管など、なんでもクラウド化してしまう傾向がある。そのうちにスタンドアロンでは何もできなくなってしまうのでなきかと心配だ。一人暮らしの老人では、ネット関係のトラブルに自力で対応できない。
病室でのIT機器利用禁止の緩和を(院長先生。お願いします)
私にとって、既にインターネットに接続したパソコンやスマホなどの利用は人生の一部になっている。それなのに特別室(個室)以外の病室での利用を禁じている病院は未だ多い。なかにはスタンドアロンでの利用すら禁止されている病院もある。入院してそれを禁止されたら強い禁断症状が出るだろう。
以前は、電磁波の医療機器への影響、騒音の同室者への迷惑などの理由であったが、現在では解決できる状況にできるはずだ。収入が多い特別室の利用を勧めるための差別化だと勘ぐってしまう。
スマホは新しい相棒になるか
時代はパソコンからスマホになった。スマホが新しい相棒になってくれるとよいのだが、彼らは老人には興味がないらしい。
相性の悪いスマホと老人
- スマホはスワイプで読む
「世の中、字が小さすぎて読めない!」(ハズキルーペの広告)。スマホの文字や画像は小さすぎる。
拡大設定したりピンチアウトすると、読むよりスワイプするのが主作業になる。
- スマホメールは送信・受信で速度が違う。
先方からのメールに返事のメッセージに15分かけてやっと送信すると、1分以内返事が来る。その返事にまた15分かかる
15分を超えると、体調が悪いのかと心配したメールが割り込んでくる。
それを解決するために、メールの返事は「折返し電話します」だけにした。
- 老人こそiPhoneの最新版を使え。
とうせ利用頻度は少ないし、決まったことにしか使わないのだから、安価な「高年齢者向け」の機種でよいと思うのは間違いだ。
何をするにも、若い人に教えてもらうことになる。しかもスマホを渡してセットアップしてもらう。
スマホは機種により使い勝手が違う。一般に若い人は iPhone の信奉者だ。Android の旧版では苦労し放り出す。
iPhoneの最新版を見せれば、向こうから飛びついて、いろいろ教えてくれる。
高価なのは、絶対に使わない機能や無駄な性能を押し付けているからではなく、支援サービス料が含まれていると理解せよ。
- スマホを失うと人生も失う。持出禁止
そのうちに、通貨はすべてデジタル化するだろう。マイナンバカードや運転免許証などの身分証明、電子カルテなどの病歴記録など重要記録はすべてスマホだけに記録されるようになろう。スマホなしには生活できなくなる。
高齢者は忘れ物が多い。財布やクレジットカードを忘れることもある。スマホを失うと人生も失う。
家人は首掛けにせよという。でもビジネスマンでない私には似合わないし、子供の迷子札のようで気が進まない。それで外出時にはスマホは家に置いていくことになる。
スーパーでのスマホ利用
ネット銀行、ネットトレードなど高額な金銭の移動はスマホ利用が前提になっているが、このような高額取引は家人がやってくれる。
老人が直接関与する大部分は、スーパーやコンビニでの利用だろう。
近い将来に、スマホ知識がないと、日常の買物もできないことになる。社会的常識を持たない者は被害者ではなく加害者なのだ。
- レジに到着したときにはQRコード読取画面が変わっている。
スマホでPayPay決済などをするのは格好が良い。レジに並んでいる間に読取画面にしておくのだが・・・。
復旧できず、店員に依頼する。並んでいる客の視線が怖い。
- スマホ自動決済にすれば、ついで買い、衝動買いが防げる。
スマホ自動決済に割引するスーパーが増えてきた。年金生活者は「割引」に敏感だ。
でも、個々の商品陳列棚でQRコードを読み込むのが難しい。私の利便にはならない。
それで、本当に必要なものしか買わないので浪費が防げる。
- 店員の省力化に逆行する。
スマホでの会員になるにはアプリのインストールが必要だ。QRコードを読んでガイドに従えというが、何度も失敗するので、店員に手伝ってもらう(というより丸投げする)。そのときはなんとか買い物ができるが、次回に来店したときは、まったく操作できず、また店員のお世話になる。「今度は若い人と一緒に来てください」といわれるかも。
- スマホの唯我独尊。旧来の通信機器を無視する。
アプリのインストールはパソコンでもできるとしてURLが掲載されていることもある。ところが「本人確認」として電話番号を聞いてくる。この番号はインストール先のスマホの電話番号であることは当然だが、日常使っている固定電話を入力してしまう。アプリは固定電話の存在を知らないのだろう。
パソコンでURLを入力すると、QRコードと「これをスマホで読み取ってください」のメッセージが表示されるだけのこともある。
スマホは認知症進行防止に役立つ
実はスマホは老人のためを思って、このような設計をし、運用システムにしているのだ。感謝しよう。
- 記憶力の向上
文字やアイコンが小さすぎる。拡大設定やピンチアウトすると、あちこち画面を移動することになる。前述のように画面から消えた情報は脳のメモリからもロールアウトされる。
スマホではアイコン操作が主になるが、アイコン画面が小さいだけでなく、アイコン機能の記憶を強制される。パソコンの文字吹き出し機能すらない。やっとわかっても5分後には忘れている。
- 注意力の向上
老人の指は乾燥しているし、震えを制御できない。隣のアイコンをクリックしたり、「う」を入力したつもりが「え」や「お」になってしまう。
音声入力では、声がしわがれているし、次の単語がでてこないので、修正するのが大変だ。
- 想像力の向上
記憶力が低下すると常に「何をするにはどうするか」を想像すること、入力ミスからの回復にどうするかを考えることが重要である。パソコンのブラウザでは、←は必ず前画面になるが、スマホの◁はどの状況になるかは不明確である、あれこれいじっているうち回復不能な事態になる。
- 忍耐力の向上
とかく老人は頑固であり、自分の非を認めない。でもスマホの利用が社会的責任となり利用を強制されているので、上述のような理不尽も自己責任として受け入れざるを得ない。さらに、スマホは高価なのでちゃぶ台をひっくり返す手段はとれない。
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最近の若い者は~
人間は自己正当化の本能を持つ。不満の多くは自己責任だとしても、社会が悪いのだするほうが、ストレス低減に役立つ。
自分から主体的に行動する体力・気力・経済力の衰えを自覚した老人は、その本能回帰志向が強くなる。
○○にも三分の理
- 不満原因は因果応報
高齢者は、現在の社会に不満を言いたがる。しかし、現在の社会は、高齢者自身が社会に影響を与えていたときの行動の結果であり、因果応報だ。もし、現在社会に問題があるとすれば、高齢者こそ加害者であり、若者に陳謝すべきである。
- 責任なければ権利なし
発言の自由は、基本的人権ではある。しかし、その発言により将来の社会が変わるかもしれない。悪いほうに変化すれば、発言者は責任を取るべきである。
高齢者は、将来社会には生存していないので、責任の取りようがない。すなわち発言の権利がないのだ。(自動的に「死んでお詫びします」ことができても責任を全うしたとはいえまい。)
選挙権は若者にも高齢者にも平等に与えられるが、高齢者の短視的な関心により選出された議員が「国家百年の計」を重視するとは思えない。その社会の影響を被るのは若者だ。
若者の投票率が低いならば、高齢者は自主的に棄権するしかない。
- 「もの言はざれば腹ふくるる」
孔子は「五十にして 天命を知る」「七十にして己の欲するところに従うてその矩を踰えず」といったが、当時の平均寿命はおそらく50歳未満だったろう。それが80歳を超え90歳になるといわれる現在では、馬齢を重ねている私には到底その境地にはなれない。グチを社会批判にかえてストレス解消することになる。
- 社会参加や脳の老化防止に役立つ
量子コンピュータの批判をするのは難しい。いかに無責任発言だとはいえ、ある程度の批判対象の知識は必要だ。マスコミやSNSなどから情報を得るには、社会とのつながりが必要だし、批判を論理的に構築(当然、独りよがりだが)するには、脳の鍛錬が求められる。精神面でも健康寿命を延ばすのに効果がある。少なくともヒマつぶしにはなる、
- 老人の社会批判は歴史的権利
「最近の若い者は~」は、ヒエログリフや楔形文字にも記録があるとのこと。江戸自体では隠居さんの小言幸兵衛は、煙たがられはしたものに、温かく受容された。慣習的既得権なのだ。
- 社会批判は無難なテーマ
家人や身近な対象を批判するのは差しさわりが大きい。逆襲されるのが怖い。政治や経済には多くの人が何らかの不満を持っているので。多数派でいられる。しかもありがたいことに、現在の日本では権力批判をしても投獄される心配はない。最も安全な批判対象だ。
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政治批判
無能首相必然論
権力への欲求は、高等生物での本能である「支配力要求」を満足する。
マズローの欲求5段階説の最終段階「自己実現欲求」を実現するには、政界はは適した分野である。
批判される政治家も、政界に進もうと志した時点では、素晴らしい社会を実現する一員になろうと青雲の志を持っていただろう。
それがいつの間にか、自分では望まない、汚れた権力者になってしまう。なぜか?
- 「公平な社会では、能力に応じて昇進し、能力以上の地位に昇進して無能となる」(ピーターの法則)。
政党内で副大臣、大臣、幹事長、首相の階段を上るが、副大臣としては有能であっても、大臣としては無能だと判明すると、大臣が最終ポストになり、それ以上の昇進は得られない。すなわち、公平な社会では、全ての階層が「無能者」で占められる。
首相になっても無能レベルにならない有能な者もいようが、かなり稀であろう。
政権与党が人材不足な場合、前の段階で既に無能レベルに達している者から首相を選ぶことになる。それでスーパー無能首相が出現することになる。
- お世話になった人にはお礼をしよう
昇進するに伴い、初心の自己欲求の実現は困難になる。
昇進するとは、より多くの人を代表することである。首相になった頃には、政党や支援団体など多様な組織を代表している。
それらの支持者の意見を尊重するのは当然であり、自説を抑える必要があるし、放棄してしまうこともある。
多様な組織の有力者も無能レベルに達している。それを無能なレベルで調整するのだから、支離滅裂な政策になるのはやむを得ない。
その政策は、初志とは無関係なものになる。
- 無能な首相は任期が長い
解散は首相の専権事項である。支持率が高いときは、解散は自党勢力を伸ばすチャンスである。逆に、支持率が低いときは解散できない。
与党有力者は、交代しても支持率向上は期待できないので、今の首相に押し付けておくほうが安全だと思う。
いかに無能レベルに達していても「安全への欲求」は持っている。身の程知らずに火中の栗を拾うような無能者はいない。
野党も同様である、政権奪取しても。経済政策の立て直しなどには自信がない。新政権の批判を高めるリスクが大きすぎるので、本気で解散を迫る気はない。
「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する」ジョン.アクトン
- 政権を得ると、政権の維持が最大目的になる。
自己実現欲求、支配力要求を発展させるには、次の選挙で自分が当選すること、自党が多くの議席を確保すること、自党内での自派閥の増加が不可欠である。
また、政権維持は、支持者層全体の要望であり、それを実現する任務がある。
選挙で勝つには、多数の有権者が賛成することを政策にするのが当然であり、大衆迎合主義にならざるを得ない。
- 「明日の百より今日の五十」
本来、国政の最大任務は、長期的視点で「国家百年の計」を策定して、その方向に誘導することにある。
ところが政権を任命する国民の大多数は、国家百年の計はよりも今の問題を重視する。それで選挙が近くなると「バラマキ政策」が頻出する。
これは、民度が低いと民主主義が衆愚政治になると決めつけることはできない。
「今日の五十」を求めるのは、行動科学の示す行動原理であり、個人主義の普及度、政治への不信度が高いほど、この傾向が強くなるといわれている。
説明責任の駆け引き
無能者が集まっても文殊の知恵はでてこない。
大政党とはいえ、有能な議員は少なく、多くの新大臣や新要職は就任した時点で既に無能レベルに達している。そのため、不適切な発言をしたり、収賄をしたりする(した)者が任命される確率が高くなる。。
無能レベルを超えて大臣になると、はしゃぎ過ぎて、後援会など身内の会合で、あらぬ発言をする。ジョークだと弁明することもあるが、本人はまともなジョークをいえるほどの知性やセンスを持っていない。
首相は、任命責任を問われるので、無能者をカバーしようとして、ますます深みに陥ってしまう。
野党は、天下国家を論じるよりも、個人のスキャンダルを追及するほうが容易だし、選挙での効果も大きい。マスコミも読者の関心を得るため、これに飛びつく。
- 忖度は美徳
「上司の命令で動くのは無能部下。上司の意図を理解して率先して動くのが有能部下」といわれる。
政権が長期化すると、官僚は保身のために、政権に過剰に奉仕するようになる。
閣僚や与党議員が不利になる文書は存在しないことにする。さらには、文書を故意に廃棄したり改ざんしたりする。
これは指示されたからではなく、官僚が権力者の意図を忖度して、自主的に行うこともある。
- 記憶にございません
「記憶がない」ことは、5分前のことすら曖昧な老人には理解できないことでははない。
記憶にないことを証明するのは、かなり高度な心理学でも困難だろう。
しかし、記憶力がかなり低下していることは確かだ。このような議員に国政を任せるのは危険である。この発言と同時に辞任させるべきだ。
- 政府答弁の説明不足はいつまでも続く
政府批判では「説明不足と強行採決」が多い。
詳細に具体的な説明をすれば、新たなミスをするリスクがある。以前と同じことを繰返し、質問には「適切な対処を検討します」とするのが安全だ。
野党もその事案について真実を知りたいことよりも、疑惑が強いことを世間にアピールしたいだけだ。それで、質問内容は同じことの繰り返しになったり、追及の手順が間違っていたりする。野党議員にも検事や弁護士出身者がいるだろうに。
世間には、マスコミもそれなりに説明記事を伝えているが。それに関心を持つ人は少ない。関心を持つ人も、NHKの国会中継番組よりも、SNSでの関連情報(フェイクや独断意見もある)に影響されているかもしれない。
「説明」とは、事実の説明ではなく、野党や世間の指摘を全面的に認めることである。
野党は疑惑のある関係者の国会証言を求め、与党は頑強に抵抗する。無能レベルの関係者がミスをするのが怖いからだ。
この駆け引きは選挙が近くなる時点で山場になる。いいかえれば、野党は、選挙まで「説明不足」を追及を続けるのが得策だ。
選挙公約のフェイク
- 「公約は膏薬、簡単に剥がせる」
選挙にあたり、候補者や政党が掲げる公約を信用すれば、誰が当選しても、素晴らしい社会になると期待してしまう。
しかし、公約の内容は、候補者や政党が実現に努力する政策ではなく、有権者に受けると忖度した内容である。
(高校での選挙教育では「公約をよく読め」としているそうだが、適切な指導方法とはいえまい)
- キミの顔は好きだが、キミのすべてが好きなわけではない。
小泉政権は、選挙争点を「郵政民営化」に絞り大勝した。これは劇場型選挙(単一争点選挙)と呼ばれた。単一争点技法の効果は認識され、現在では与野党を問わず採用している。
政権をとると、確かに郵政民営化は実現したが、「すべての政策に国民の信任を得た」として、自衛隊の海外派兵を強行採決した。海外派兵の是非を選挙の争点したら結果はどうなっていただろう。
- タマゴを一つのカゴに入れる方法
憲法改正は大きな事案であるが、賛成・反対の論点は「第9条」に集中している。
選挙制度の改正や個人の権利など、環境の変化に対応した改正事案がある。
とりあえず9条を切り離して、大多数が合意する事項に絞った第1次改正をしたらと思うのだが・・・。何かウラがありそうだ。
- SNS、フェイクの横行
これについては、いうまでもあるまい。他の章に回す。
「当選の暁には、○○を実現します」の意味
- トランプ大統領は、就任直後に大統領令で「実現した」が、あなたは当選しても一議員にすぎません。クーデタにより独裁権力を掌握するのは無理でしょう。「実現する」ではなく「実現のために努力する」が適切でしょう。
- 「努力する」では抽象的です。議会での演説、議員との会合、論文発表の回数なと、客観的に把握できる数値を示し、達成状況を公表することを掲げてください。
- それができないのなら「努力する」ではなく「希望する」ですね。公約の文章は「○○の法案が提出されたら賛成票を投じます」と修正したらどうでしょう。当選後に態度を変える議員がいることから、これだけでもかなりな「公約」になりますよ。
二大政党論
アンケート調査では、二大政党による政権交代が望ましいとの意見が多いのだが・・・。
行動科学を無視した二大政党論
- パレートの法則
物事を大きい順にならべると、第1位が1/2、第2位は1/4、第3位は1/8というように、社会や経済での構成はパレート分布になるのが自然である。
作為がなければ、政党分布もこのようになるのが自然であり、二大政党にするには何らかの工夫をする必要がある。
- 一致よりも差異のほうが認識しやすい。
多くの政変では、成功後に内部不調和が表面化し、多数の勢力が対立して、混乱を招くことが示されている。
統一するには、主要政策での一致が原則である。それが異なれば政権を得ても政策そのものが示されず、すぐに分裂してしまう。
政策一致の可能性を追求しようとすると、その詳細や実現手段には多様な選択肢があり、その調整の段階で、かえって差異の対立点が表面化する。
これは与党内でも同じであるが、政権党に所属する利益が対立よりも妥協を選んでいるのだ。
- 「鶏頭となるも牛尾になる勿れ」
小さい党でも党首は最高の地位であり、党内で大きな権力をもつ。小さい党ほど人材がいないので、党首の権力は大きい。
他党と統一すると、党首としての権力を失う。統一しても政権交代の可能性が大でなければ、失うものが大きくなる。
- 洞ヶ峠こそ弱小勢力の最良戦略
与党が政策を進めるには、国会で1/2(あるいは2/3)の議席を確保する必要があるが、健全な政権交代が行われる環境では、わずかに足りないのが自然である。
小規模政党は是々非々の態度をとり、個別案件で自党の主張を実現することが可能になる。それを自党成果として喧伝することにより勢力拡大ができる。
与党の政策に影響を与えるのは(野党第1党ではなく)、小さいが一定の規模をもつ党である。
●以下は2024年の選挙で自公連立政権が過半数割れになった頃の私の勘ぐり
与党の自由民主党としては、野党第1党の立憲民主党に譲歩するのは、政権交代のリスクがある。立憲民主党としても政権奪取のためには近視眼的な交渉はしたくない。
公明党は、自民党と統合せず連立することにより、大臣のイスが確保され、閣議決定で自党の主張を自民党に受け入れされることが容易になっている。
国民民主党や日本維新の会は、予算成立などの重要案件の是非を武器にして、自党の主張を与党に飲ませることができる。これらは国民に対して自党の功績だとアピールして次の選挙で勢力拡大ができる。
共産党は、自党の立場を明確にしているため、与党どころか他の野党との駆引の機会を失っている。
- 最大野党にとって政権奪取は諸刃の剣
何らかの事情により、政権交代が実現することがある。
連立政権になると、これまで違いを強調してまとまれなかったのだから、与党となれば猶更、与党内での対立が高まる。
単独与党になれたとしても、これまで前政権批判を続けてきたので、前政権の政策を否定し変えなければならない。ところが実行可能な代案を持っていないので、新政策は失敗の連続になる。政権拡大どころか甚大な低下になりかねない。
政権奪取の可能性を示しながら、その直前の勢力で抑えるほうが安全である。
二大政党の危険
二大政党が実現し、政権交代が行われるようになると、新しい課題が顕著化する。
- 「日照りと豪雨の繰り返しでは作物は育たない」
無能な新政権にとって、適切ば新政策を示すよりも、批判をしてきた旧政権の政策を全面的に否定するほうが容易だ。その結果、両党が共有する政治理念や基本政策がなくなってしまう。
消費税を上げたり下げたり、バラマキの対象を変更したり、建設中の公共事業を停止して取り壊したりしたのでは、経済が不安定になり深刻な政治不信に陥る。
なかには、条約や国際協定まで破棄することになり、国際的信用さえ失う。
政権が交代すると中央官庁の要職を解任するので、上級官僚は現政権の長期維持のために必死になる。
- 敵が明確になれば攻撃しやすい
野党は自党の政策を実現することよりも政権奪取が主目的であり、二大政党では攻撃相手が明確である。
その攻撃対象は、他党の政策批判よりもスキャンダルを暴くネガティブキャンペーンを展開するほうが簡単だし効果的だ。それが進むとフェイクニュース合戦になる。
- ついには社会の分裂に
フェイクニュース合戦はフィルターバブルを生む。A党支持者は、B党支持者を悪魔の手先であるB党の信奉者であり、正義の神のA党に背く不倶戴天の異教徒であるから、強制的に改宗させるか、追放してしまうのが義務だと思い込むようになる。
極端なようだが、熱狂的なトランプ崇拝者の行動をみると、現実性があるように思える。
多くの国で、自国第一主義を主張する極右勢力が拡大している。ナチスの再来でなければと心配だ。
- 無政党支持層が二大政党制を救う。
特定政党一辺倒な対立を救うのが、「支持政党なし」の層である。この層は「政治への意識が低い」「日和見的だ」とされ、大衆迎合主義の温床だと指弾されることもあるが、両政党の主張を客観的に理解しフェイクに惑わされない健全な層だともいえよう。排他的政党の抑止には不可欠かもしれない。
選挙制度の見直し案
- 小選挙区は権力腐敗を招く
各党の立候補者は党の公認を得た1人に絞られるのが通常である。党内での公認権を持つ党首や選挙対策委員長などが絶大な権力をもち、党員はその意向に反する言動はできない。これが権力腐敗の元凶だともいえよう。
- 「一票の重さ」と「民意の代表」を両立させるのは難しい。
一票の重さが同一であることは民主主義の基本である。国政選挙のたびに問題になる。人口移動による集中化過疎化は避けられない。行政区分による一票の重さ是正は慢性的に解決できない。
そもそも「議員は地域の代表である」というのは廃藩置県当時の社会を前提としたものである。現在では「地域代表」ではなく「国民代表」でなければならない。むしろ、性差や貧富格差などの特性に基づくほうが適切だろう。
- 立候補者に誓約義務を
当選後は公約を実行しないばかりか多様なスキャンダルを起こす。これは契約違反だ。立候補の条件として、かような事態を引き起こした際は、自発的に議員辞職をして、それまでに得た議員報酬のなにがしかを返納する誓約を義務付ければ、ある程度防止できるのでは?
そんな制度を作ったら、立候補者がいなくなる?
- 選挙にも公正取引制度を
いかに言論の自由だとはいえ、心にもないおいしい公約を掲げるのは誇大広告だ。その実現可能性がないなら虚偽広告だ。これらを規制する手段はないものか。
- 投票者に責任をとらせたい
民間企業の株主は、業績が悪くなり株価が下がると資産損失を被る。ところが選挙で投票した議員が不適切なことが発覚しても、投票者は何の損失も被らない。
ある議員は当選しても国会に出席せず、再三の出席要請にも応じず、結果として除名になった。でも規定の議員報酬は支給された。彼は、当選前にも非社会的な言動が広く認知されていたという。投票者もそれを知りつつ面白半分に投票したのだろうが、国民の税金を不当に使ったのである。
この議員への
投票者には任命責任として賠償請求したいのだが・・・。
国際情勢、外交
- 虎・熊・狼に囲まれるのは怖い
しかも、こちらを見ながら、なんやら相談をしている。
こちらは素手だ。頼りにしている鷲が助けてくれるか心もとない。禿鷹に変身したら・・・
- 「力は正義なり」「無理が通れば道理が引っ込む」
領土不可侵や自由貿易などは、世界大戦をの愚から得た人類の智である。国連憲章にも定められている。
その常任理事国が侵略戦争を起こしたり、極端な関税政策をしている。
- 外交は戦争の延長
外交が行き詰って戦争になるのではない。まず戦争で相手を追い詰め、戦争に疲れたら外交を始めるのだ。
- 「法」の定義は難しい
「法による支配」とは、日本では国際的に認められている普遍的な法に従うことを指す。
権威主義の国では、独裁者が指示した命令を実行することを指す。
- 「歴史」の定義は難しい
韓国はことあるたびに「歴史を学べ」という、その歴史は、朝鮮併合時代の狭い範囲である。
戦後の経済援助は歴史ではない。蒙古襲来→白村江の戦→弥生時代・・・と遡ることもない。
竹島や尖閣列島の帰属では「歴史資料」が発明(発見ではない)される。その資料の歴史的前後は・・・。
- 条約や合意の有効期間は政権交代まで
「前政権での合意であり、現政権との合意ではない」とされたのでは、現政権と交渉するには危険を伴う。
まして、合意の内容ではなく、単に前政権の否定が目的の場合、交渉の手段すらわからない。
- トップ外交は、政策の一致より趣味の一致
トランプ大統領とうまくやるにはゴルフをせよ。
トランプ、ゼレンスキー会談は、安全保障が話題になった途端に決裂した。
エライ人はエライこっちゃ
現在世界でのエライ政治家といえば、プーチン大統領、習近平主席、トランプ大統領であろう。
「エライ」の定義には諸説あろうが、ここではマーフィーの法則に貴重な視点を提供したことをエライとする。
特にトランプ大統領の功績は大きく、本人はノーベル賞が欲しいらしい。
Make xx Great Again
過去の栄光とは歴史上最大の版図に戻すことである。それにより地政学上の安全が保障され属国からの搾取で経済が向上する。
販路拡大は、権力者にとって、国民からの敬意を得る最大の政策である。
- 列強の版図拡大性向
ロシアはソ連時代の鉄のカーテンの内部全体、中国はシルクロード全体を勢力下にしたい。米国は過去がないのでカナダやグリーンランドの併合、ガザ地区の実効支配など、栄光を創造するのに躍起だ。
- 列強による分割
列強が弱国を相手にせず勝手に戦後政策を決めること。ソ連はヤルタ協定に沿って日本から南樺太と千島列島を奪取。拡大して北方四島を不法に占領している。
台湾問題が行き詰ると米露中による調停が行われ、日本にも影響があるかもしれない。露の北海道、中国の沖縄、米国の小笠原諸島併合、米国の日本海溝付近の鉱物資源と自動車産業の権利譲渡などが話し合われ、北朝鮮にはご褒美に対馬を与える・・・。
この傾向が進むと、南極と月の分割も?
- Pax Russo-Americana
冷戦時代は米ソ間に核兵器の均衡による平和で対立が基礎であった。
現在では、ウクライナでの休戦協議でトランプがプーチンの主張を丸のみしてウクライナに譲歩を迫ったことを指す。米露同調による平和である。
これに対して中国、欧州、グローバルサウスなどの勢力が新しい秩序を主張するだろう。そのときに日本は?
xx First
自国優先主義は、自国の経済発展のためには、やっと世界共通の理念になった人道主義や国際協調などを無視せよとしている。
- 移民排斥の矛盾
以前から欧米では大量移民が問題になっており、英国の脱EUの主要な理由になった。トランプ政権はフェイクニュースまで活用して強力な移民退去を推進した。
白人労働者の雇用機会増加や賃金上昇を掲げているが、英国では労働者不足による経済低迷が問題になっている。
そもそもトランプ大統領も移民の一員である。原住民以外はマンハッタン島とアラスカ以外の米国から追放したら・・・。
- 宮殿の近くにいるのが安全
プーチン大統領は、ウクライナ侵攻にあたり、兵士を外国傭兵、受刑者、過疎地での募集の順で戦地に送り出した。モスクワにいれば安全だ。
中国は、出生地による都市戸籍。農村戸籍の戸籍格差がある。これらの上に党員、下に自治区の少数民族があり強制労働をさせられている。北京で生まれ党員になること、すなわち周主席のそばにいることが安全だ(でも、あまり近づくと粛清される)。
- 関税の矛盾
米中対立の目玉は高関税の応酬だ。トランプ大統領はさらに相手国を拡大し、同盟国である日本にも高関税を要求している。自動車や半導体など、米国の日本バッシングは伝統的な政策ではあるが。
ブーラメンで自国のインフレや不況を招くのは明らかだし、保護貿易は国際協調に大きな影響をあたえるのは明らかだ。
しかし、トランプ大統領は、「貿易赤字は国の損であり、我が政権はそれを解消した。」「国民の税金を相手国に肩代わりさせた」「輸入を制限すれば国産品が増加し雇用も増大する、インフレに応じて給与も上がる。」として自画自賛する。また、高い関税は他国を脅し外交を有利に展開する。
日本の政界や財界は、トランプ大統領のホンネは理解している。
でも反対はできない。輸出をするのではなく、米国、特にトランプの選挙地盤に工場を建設する。
国内の空洞化になるが、雇用の減少になるので、人手不足の解消にも有効だ?
プーチン大統領は、経済封鎖を軍需産業への傾斜で跳ねのけた。トランプ大統領は、停戦による軍需産業の低迷を予防するために、日本などに国防費増額を迫っている。
- 漁夫の利を得よ。禿鷹になれ
ロシアのウクライナ侵攻には米国は強く反対しウクライナに多額の援助をしていた。トランプ大統領は自分の名誉とするために停戦を呼びかけたが、むしろロシアの主張を飲み込みウクライナに譲歩を迫った。しかも、ウクライナの地下資源の採掘権をこれまでの援助の見返りとして差し出せといった(さすがに引っ込めたが)。ロシアには北極海での権利要求?
イスラエル-ガザ問題は、発端の事情はともあれ、強国の弱国への侵攻である。米国は一貫してイスラエル側についた。トランプ大統領はこの停戦を呼び掛けたが、戦後処理としてパレスチナ人のガザからの退去、ガザの米国管理によるリゾート地化を主張した。
大谷クンが海外退去になったり、契約金に輸入関税をかけられたりしなければよいが。
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経済批判
金利に翻弄された我が人生
- 高度成長時代に土地神話を信じて住宅を取得した。高金利時代であり、後で計算すると取得価額の2倍近い支払いになった。それでも、当時は利率を上回る昇給率が期待されていた。
- 世の中はバブル景気に浮かれたていたが、老後の貯えや子供の学費などのために、コツコツと蓄財した。退職金をもらった頃には、ローンも完済した。預金利子と年金で生存中の生活は保証されたと安心した。(寿命を75歳と想定)
- やがてバブルは崩壊し、長期のデフレ経済になった。物価が安定したのはよいが、低金利時代になり利子収入はなくなり、元本の取り崩し生活になった。
- 預金が底をつきだした頃に、円高になり物価上昇が始まった。デフレ脱却とのことで株価が上昇した。国は株に投資しろというが、投資失敗のリスクを甘受する余裕はすでにない。
- インフレ傾向で預金の利子率も増加傾向にある。でもすでに預金はゼロに近い。
物価高の文句をぶっつけれる相手がわからない
- みんなが被害者
今回の物価高は、消費者だけでなく、生産者→物流業→小売業のサプライチェーン全体が悲鳴をあげている。
店で「高くなったねえ」といっても非難のニュアンスはない。店員も「そうですねえ。困りますね」と応じる。
- 統計と日常感覚の乖離
日銀は「2%インフレ」を目標としてきたが、スーパーでの価格は50%以上高くなった。
生活者がインフレを実感するのは米やキャベツなどだが、日銀統計にはこれらは含んでいないそうだ。
景況短観ではプラス傾向にあるが、実際に見聞するのは経営不安の話だけである。
- 経済学者も頼りない
物価高の元凶の一つは円高で、その主な原因が日米の金利差だという。
金利を上げれば経済が低迷するとのことで、日銀は長期にわたり低金利政策をとってきた。
ケインズ以来、金利と物価・GDPの関係は経済学の主要テーマで各国の経済政策で採用されてきたが、どうも怪しいようだ。
「経済理論が適用できなくなった」とも聞くが、何を頼りにすればよいのだろう?
- 企業の内部留保が悪者なのか
大企業の業績は好調だというが、賃金は低いままだし設備投資も低調だ。内部留保が増大している。内部留保は不測の事態に備えるものであるが、円高は不測の事態ではないのか。
昔は日本株式会社で日の丸護送船団により、万一の時は国や金融機関が防衛してくれていたが、グローバル化の名のもとに武力解除された。企業は独力で有事に対処せねばならなくなり、平時から防衛力(内部留保)を強化する必要に迫られた。大企業にとっては、現在の円高は単なる地域的な衝突であり、全面的な有事はこれから来るとしているのだろう。
- 中小企業政策が失敗なのか
大多数の従業員を持ち地域に密着している中小企業の健全な発展が経済政策に重要だとは、長年にわたって与野党が一致して進めてきた経済政策である。一方、中小企業の経営力が脆弱なために、物価上昇に追い付く賃金アップができないことが指摘されている。また、中小企業では、後継者不足が深刻な問題だともいう。
諸説あるが、日本は他国に比べて中小企業比率が大きく、新規起業率が小さいという指摘もある。
中小企業の新旧交代、業種転換、共同化による大企業への変身などが基本的解決に思えるのだが…。
- 「稼ぐに追いつく貧乏なし」
誰だ。こんなウソをひろめたのは!
稼ぎたいのだが、どうした稼げるのか。闇サイトは怖いし。
働いても(賃金がわずか上がっても)、物価上昇には追い付かない。
「貧しきを憂えず等しからざるを憂う」
経済格差には所得格差・消費格差・資産格差などの定義があり、データ把握や集計の方法は多様である。私にはこれらのデータを理解する能力はないので、せいぜい次のような感覚的な話になる。
経済格差が社会不安を増大していることはいうまでもない。
米国や英国ほどではないが、現在の日本も中の上にランクられる高格差社会である。
1970年代 の日本では「一億総中流」といわれる社会だった。それが1990年代のバブル崩壊以降の不況から急速に格差が増大した。
その理由はいろいろあるが、従来の中間層の大部分を占める給与生活者の給与が横ばいあるいは低下し、貧困層に転落したことが大きい。
「恒産なくして恒心なし」
たいした職にもありつけず、低賃金で日々の貧乏暮らしで、将来への期待ができない状態では、本来なら革命を起こすべきだが、その能力もないときは、自分以上の階級を敵視するだけである。
(いいわけ)貧乏人を蔑視しているのではない。私自身が貧乏人なのだから。こんな自虐的発想をすること自体が恒心のない証拠?
- 「他人の不幸は蜜の味」
高級マンションが火事になったり自然災害にあったりすると、同情どころかうれしくなる。
オレオレ詐欺で数百万円取られた記事には、私と同年配なのにどうしてそんな大金が即座に用意できたのかが関心になる。
- 愛社精神より愛私精神
会社の態度を見ると、会社が利益をあげても給与に反映されるとは思えない。転職ができないなら、もっと優しい企業に買収されることを期待する(そんな優しい企業があればだが)。
- 恒産あって恒心なし
「人の欲にはきりがない」。貧富格差増大は高所得者の仕業であることが多い。
国の政策は格差拡大が目的?
当然、為政者は格差を減少されようと努力している。それが「結果は期待を裏切る」ので、格差増大が真の目的だったかように邪推されてしまう。
- 非正規雇用による給与低下
時の政権は「人さまざま、働き方さまざま」として非正規雇用制度を拡大した。表向きは労働者のニーズにあった職場環境を創出して就職率を高めるとしたが、結果は企業に賃金の安い非正規雇用を認め、賃金も高く賞与や退職金などがかかる正社員を減らせる手段を与えた。
- ふるさと納税
出身者から寄付を受け、お礼に地域名産品をあてれば、不況地域の経済振興になるとのことだったが、生活に余裕のある階層に、2千円で効果な商品が買える制度として普及した。日常生活に汲々としている貧困層には、不急商品に2千円を使う余裕はない。
しかも寄付元の自治体は税金不足になる。そのツケは貧困層にもまわされる。
- Go To Travel、Go To Eat
コロナ禍での外出自粛によるホテルやレストランの低迷を救うために、その代金を補助するというのだが、これもふるさと納税同様、恩恵を受けるのは余裕のある層、大きなホテルやレストランだけであった。
- 少子化対策
子ども手当や学費の無償化の政策は、与野党こぞって推進している。以前は所得制限があったが、その枠を外す方向に進んでいる。その結果、年収数億円の富裕層すら、有難くもないはした金を受け取ることになる。
もらった金を子供の塾や習い事などに回すようなことがあると、子供の将来のスタートラインの差別になる。服装やピアノなどに回すと、それを与えるのが親の義務のようになる。子供への出費がかかることを恐れて子供を産むことを躊躇する。
ところで。このようなエサで若い人が結婚し子供を産むだろうか? 「将来はすばらしい世の中になる」ことを保証することが根本的な対策だ。しかも、これらの財源を国債などでまかなったら、子供たちの将来はどうなるのだろう。
- オリンピック村
閉会後は、高級マンションとして、世間相場よりかなり低価格で販売した。低価格とはいえ一般庶民には手が出ない。不動産や投資を業とする法人に売られ、投資目的に使われている例が多いという。
公共投資による施設が、時価より低価格で民間に売却する例は多いが、最初からその目的で施設を作ったのではないかと思うのはゲスの勘ぐりだろうか?
- 投資推進政策
「銀行預金は金利が低いので資産の目減りになる。投資により資産を守れ」と指導して、投資家支援政策を進めている。
富裕層は、減らしてもよい可処分資産があり、ハイリスク、ハイリターンの投資ができる。その多くは何らかの形でドルへの投資になっている。
金利格差に応じたドル売買もできる。
日々の生活に余裕がない層は可処分資産がなく、ローリスク・ローリターンの手段しか選択できない。せいぜい定期預金や国債の低利子に甘んじることになる。
格差解消の俗説
格差解消は人類全体の課題であり、多くの提案がなされている。しかし、なかには俗説もある。
- 政府が対策を講じるべきだ
エントロピー増大の法則によれば、物事は秩序から無秩序に進む。富の分配状態が完全に無秩序ならばパレート分布になるはずだ。ところが現実は極少数の富裕層に集中しパレート分布からずれている。しかも時間と共にがずれが大きくなっている。
これは外部からのエネルギーが加えられてエントロピーが減少し秩序が進むからだ。
このエネルギーは人間活動であり、国の政策はエネルギーが大きい、すなわち国が何かをすれば、エンタルピーを減少させし、その結果が格差の増大になるのだ。
- 共産主義への移行
原始時代は人間活動も少なく政府も存在しなかった。私有財産の観念も乏しかったので、貧富の格差もなかった。「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」が共同体の共通認識だった。
産業革命後に身分格差が経済格差に移行した頃も、これが理想の社会だとして、社会主義や共産主義の思想が広がった、
その提唱者たちは、「資本主義が発達すれば社会主義に移行する」という「資本主義崩壊論」を主張したが、それが権威主義に変化し、むしろ貧困層の増大になったのは歴史が教えている。
- 累進課税の強化
「金持ちから税金を多く取り上げて、貧乏人に与えよ」の政策は難しい。
グローバル化が進んだ現在では。富裕層や大資本の海外脱出が進み、国全体が残された貧困層だけの社会になる。平等社会に近づくが理想社会とはいえまい。
- 富裕層の善意
宗教は富への過剰欲望を戒め「金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」と教え、献金を奨励する。それが貧者救済に充てられれば、貧富格差を減らすのに効果がある。
しかし、その善意を強制することはできないし、継続性を期待することもできない。
宗教の仮面をかぶった悪徳団体は、献金は団体幹部の収入にする。さらに、マインドコントロールにより家庭崩壊や不正行為をしてでも献金することが救われる唯一の途だと信じ込ませる。この結果は富の一部集中、貧困層の増大になる。
- 遺産相続の禁止
親の貧富が子孫に受け継がれるのは、子孫がスタートラインで格差ハンディを持ち、基本的人権の平等、機会均等の原則を侵害している。
「2代目が傾け、3代目が潰す」社会のほうが好ましい。それには、「児孫のために美田を買わず」として、私有財産を一代限りとすることが考えられる。
しかし、この私有財産が曲者である。「将来美田になるが、現在は開墾中の貧田」は資産価値は負債だから没収の対象になるまい。富裕層なら、相続前に貧田に投資するような才覚は持っている。
貨幣経済があくなき欲望を生む
資本主義の暴走が貧富格差の主犯であることは明白だ。資本主義は貨幣経済の高度化を基盤にしている。貨幣への執着が貧富格差の元凶だといえる。
飽食・美食には限度がある。装飾品は体の表面積以上はつけられない。用途別に車を持っても限度がある。それなのに、人間は必要以上の富を欲するのだろう?
- 価値尺度:富=貨幣
貨幣とは、商品交換の媒介物で、価値尺度、流通手段、価値貯蔵の3機能持つ。あらゆる資産や権利などは貨幣で評価でき、貨幣との交換で入手できる。それで富とは貨幣の所有量だといえる。
- 流通手段:何とでも交換できるのが欲望を増大する
あれが欲しい、これをしたいなど欲望は多様である。具体的な対象がなくても、貨幣さえあれば、何にでも対処できる。それで、具体的な対象がないまま、貨幣への欲望は増大する。貨幣を増やすことが目的になり、無限の増大を求めるようになる。
- 価値貯蔵:貯蔵に物理的空間を要しない
貨幣は。巨石→特定物質→硬貨→紙幣と軽量化・省スペース化がすすみ、ついにデジタル化され単なるビット列になった。いかに欲望にかられても数千億円に相当する巨石を貯蔵するのは諦めるだろう。
格差解消の試案
富裕層になった経験がなく行動性向を知らない私にとって、これは難問だ。「貧乏人には安くしよう。金持ちには高い価格で売りつけよう」程度しか思いつかない。
- 累進的消費税率
物価対策として消費税軽減が低減されるが、消費税は大きな財源だから、これを軽減するのは難しい。もし採用したら、新しい取りやすい税源を探すだけである。
現在の消費税は、軽減税率が品種での区分なので、1パック390円のイチゴも一粒数千円のイチゴも同一の税率になっており、貧困層に重い負担になっている。
ここでの提案は、税率を品目で決めるのではなく、並級品か高級品か売価により決めることにある。
商品ごとにスーパー等での平均価格を測定し、平均程度の商品は低い税率または無税にし、価格がその2倍、5倍、10倍。・・・の商品には、それに応じた累進税率を設定すれば、全体の納税額を低下せずに、貧困層の負担を低減できる。
国内消費だけに限定されるので、海外からの個人輸入、ネット購入への適用を検討する必要がある。
- ベニーの採用
昔、英国の通貨単位にはシリングーポンド系以外にギニーがあった。ポンドは20シリングだがギニーは21シリング。貴族は1シリングの商品サービスに1ギニーを支払う。買手はチップを与えることになりプライドが保てるし、売手は儲かる。
円以外に、2円を1両、10円を金とする貨幣を設ける。売価が100の商品は、100円、100両、100金で購入する。
物理的に異なる貨幣もあるが、10枚の円で1金とすることもできる。
税法などにより富裕層、中間層、貧困層に分類する。資産階級に応じて、富裕層は金、中間層は両、貧困層は円を使うこととする。
富裕層が両や円で支払うのは禁じるが、貧困層が両や金で支払うのは自由である。詐称を防ぐために、マイナンバーと連動したキャッシュレス決済にする。
金しか扱わない高級専門店に出入りするのはステータスの誇示になる。
一般のスーパーで貨幣種別にレジを設定すれば、普段は円を使っているのに、知人がいると見栄を張って両のレジに並ぶかもしれない。
居酒屋でも、飲んだ勢いで「今日は両払いだ」といえば、オヤジの態度が変わるかも。
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社会批判
特殊詐欺
オレオレ詐欺や裏バイトなど、騙しの手口はより巧妙により残酷になってきた。
その被害者は高齢者や女性が多い。イヤな世の中になったものだ。
騙されないよう、みんなのチエを出し合おう
- オレオレ詐欺対策
「オレだけど会社の小切手を落としてしまって~」には「一郎かい?翔平かい?(どちらも息子の名ではない)」と聞く。
もし、本当の名前をしゃべってしまったら「逃げ出せたのね。ミャンマで掛け子をさせらているという噂を聞いて~」という。
- リフォーム詐欺対策
「近くで工事をしているのだが、お宅の屋根が~」には「どのウチ?」「あそこはそんな余裕はなさそうだけど」と世間話にする。
「ほらあそこ。このままでは危ないですよ」にはスマホを取り出す。屋根ではなく相手の顔を撮るふりをする。
- 下見対策
外壁や門柱などに変な記号が描かれていたら、近所の家にも同じ記号を描いて回れ。
- 災害便乗詐欺対策
「市役所のほうからきました」には「どっちから?」と聞けばよい。偽職員は所属ではなく方角を指指さすのでわかる。
「近所の家を回って」はカモを探しているのだ。すかさず隣家に声をかけよう。
- 投資詐欺対策
キミはそんなに有名ではない。キミが選ばれるはずがない。
パンフレットに有名人がでていたらおそらく詐欺だ。有名人は税務署が怖いので、名前を出したりはしない。
- ロマンス詐欺対策
魅力のある業界で成功し、大富豪でイケメンな若い男性が、あなたと結婚したいと思うはずはない。
交際開始から数週間後(長くても数か月後)に、必ず彼はトラブルに巻き込まれる。そのときが別れるチャンスだ。それまでの彼からのプレゼントは彼の善意だとして頂戴しないと失礼だ。
- 裏バイト対策
まともな会社が、そんな簡単な仕事に高報酬を出す余裕はない。また、まともな会社が、わざわざ「ホワイトバイトです」というだろうか。
そもそもこの時点で、身分証明書の写真を求めること自体が違反なのだから。
警察が住所や電話番号を警察にしたフェイク身分証明書を高校生に配布したら?
特殊詐欺組織礼賛
多くの組織では、生産性向上や変化への対応などに努力している。特殊詐欺組織はそれを徹底的に追求し成功している例だろう。
- 分業論
分業の効果は、アバム・スミス、テイラー、フォードなどにより提唱され実践されてきた。特殊詐欺組織は指示役、掛け子、受け子、警官役、弁護士役など、適材適所での分業を実現している。
- 業務の標準化、マニュアルの整備
作業内容を標準化し、マニュアル化することは、初心者の早期戦力化や作業品質向上に不可欠である。特殊詐欺組織は各業務担当者には一語一句記述したテキスト、相手の反応に対応した動作マニュアルが渡されており、AIつきロボットへの移行も可能なレベルだという。
- バーチャル組織
状況変化に即応した企業活動をするには、流動的な組織にすること、プロジェクトの進行に伴い、適切な人材を社外から調達することが重要。特殊詐欺組織は闇バイト募集により人材確保を実現している、
- 作業管理
作業員をスマホや監禁により常に監視し、命令違反や怠惰を防いでいる。
家族との関係も理解させ、精神的な忠誠を得ることにも成功している。
- セキュリティ対策
分業間のコミュニケーションを極小に抑えて機密の漏洩を防ぎ、漏洩したときの波及を最小限にしている。障害が発生したら、その部分を廃棄することにより、中枢は無傷で事業継続ができる、
- グローバル戦略
日本へのサービス中枢はタイやミャンマなど遠隔地にある。国籍が異なり文化の異なるメンバーによる多様性が実現。技術の統合が行われている。しかも、現地との関係も良好で、地域支配権力への経済的貢献をするとともに治安確保を受けている。
フェイク社会
「すべてを疑え」とは、デカルトやマルクスなどの哲学者による哲学の指導理念であった、現在では、健全な社会を維持するために、一般大衆が情報と接するときの心がけるべき基本姿勢になっている。
フェイクニュースは儲かる
- フェイクニュースはミサイルや核より優れた武器
孫子の「戦わすして勝つ」は、現在では平時に相手の国民に偽情報を送り人心攪乱を図る手段として採用されている。
この武器は、ミサイルや核より圧倒的に安上がりでし、宣戦布告なしに相手に敵対意識を抱かせずに攻撃でき、その効果も抜群である。なにより自国民だけでなく相手の国民も損傷しないので人道的だ。
- 政治家にとって、当選のための不可欠な手段
米国大統領選挙でのトランプ候補のフェイクによる相手攻撃はあまりにも有名。
支持者どころか無関係の人まで、SNSを通して選挙活動をしてくれる。
おそらく選挙資金に大きな余裕ができただろう。
- フェイク投稿は儲かる
米国大統領選挙でのフェイク記事は、東欧の若者の投稿が多かったという、彼らは政治には無関心で、閲覧数による収入を期待した。その利益は貧乏な町の経済に大きく寄与し、地域を挙げてこの活動を支援したとか。
これはビジネスチャンスである。フェークニュース請負の業界が出現した。国際紛争や選挙運動ではかなり利用されているようだ。そのうちに従来の広告代理店を凌駕するかも。
- SNS利用者が喜ぶ
強烈な見出しは視聴者の好奇心を高め、友人に「これ、面白いよ」とリツィートする。真実だと信じ込んで知人に知らせることもある。
特定の政治家や政党の支持者は、それが虚偽であっても、意識的に拡散させる。
真実のニュースよりも虚偽のニュースのほうが急速に大規模に拡散する。
- プロバイダも儲かる。
プロバイダは、利用者やアクセス数の増加により、広告数や広告価格による利益が生じる。
フェイクニュースが社会的には不適切だとしても、検閲による規制には及び腰である。その言い訳として言論の自由を主張する。
Twitter(現x)の所有者であるマスク氏はトランプ大統領の要職にある支持者であるが、検閲や規制を行わないことを声明した。
AIによるフェイクニュースの発展
著名なAI製品は、社会的に不適切な指示には拒否する機能を持っている。しかし、当然ながら闇サイトが多く存在し、なかにはフェイク作成を支援するものまであるとか。
- 誰でも記事を作れる
文章生成型のAIを使えば、攻撃相手、攻撃内容の概要を与えるだけで、センセーショナルな見出しや内容の記事が作れる。
- ディープフェイク
単純には「顔や声のすり替え」である。有名なのは、ロシアのウクライナ侵攻に際して、ゼレンスキー大統領が停戦、兵士の帰郷を促した動画がある。現在の先端技術によるディープフェイクでは、専門家ですら真偽の判定ができないほどになっているという。
AIは、鹿を馬だと納得させるのに便利な手段
いかにAIが優れているとはいえ、材料がなければなにもできない。その材料を与えるのは人間である。
昔、X国ではAIによる国家戦略策定を検討していた。それに先立ちAI機能の学習プロジェクトを立ち上げた。そのなかに、馬と鹿の画像判別が取り上げられた。そのリーダになったAは、教師役の部下に「鹿を馬、馬を鹿だと教えよ」と強制した。ある日、Aは皇帝に、鹿を馬だとといって献じた。不審に思った皇帝はAIに献上品の写真を見せたところ、馬だと答えたので、皇帝も納得した。
なかには、鹿だと進言するBがおり、Bの意見もAIに与えた。それを分析したAIは「Bの意見には誤りが多い」と学習し、他の事案でもBの論理を無視した。その後、国家戦略の支柱となったAIでもBの主張が考慮されることはなかった。
AI担当大臣になったAは、隣国Yに異常な敵対感情をもっていた。有史以来のXY関係の文献をAIに与え、YがXに友好的で貢献した事項は「誤」だとし、敵対的あるいは迫害した事項は「真」だと教育した。それによるAIは歴史認識として、X国の対Y国外交の基本方針となった。同時に「AIの判断経過はわからない」とのフェイクを広めることにより、この政策の説明責任を回避することができた。
生成AIにトランプ大統領のSNS発言だけを与えて、温暖化防止に適切な対策を求めるのは不適切である。
異教徒を殲滅するのは神への奉仕
- ポスト真実
フェイクニュースが広まると、それが「事実」ではなくても「真実」だと思われるようになる。慎重な人でも「火のない所に煙は立たぬ」のだから、それに近い事実があると思うようになる。
トランプ大統領は、テレビ公開での選挙討論会で、移民排斥政策にふれ「移民は猫を食べている」と発言した。司会者は事実無根だと注意したら、「アナザーツルース」だと主張。トランプ支持者は、これこそ真実だとしてペット保護のための移民排斥を喧伝した。
- フィルターバブル
SNSでもブラウザでも、閲覧者の過去の履歴を分析して、閲覧者が興味を持ちそうな記事を優先して表示する。アナザーツルースに興味をもち閲覧を繰り返すうちに、それを支持する記事しか目に入らなくなる。
本人は多様な情報を見ているつもりだが、実際には偏った情報の中に閉ざされているのだ。
最近の選挙では、投票の参考にするのは新聞やテレビなどのマスコミではなくSNSだという。マスコミが中立だとはいえないがSNSよりはマシだろう。
- 「真実」の消滅
あまりにもフェイクが氾濫すると、真の真実すら疑われるようになる。何を信じればよいのだろう。
地動説や進化論もフェイクだとされるのだろうか?
- 社会の分裂
そのうちに、自分が接する情報だけが真実であり、その他の情報は巨大な悪の結社による陰謀だと信じるようになる、
この信念が、ネットの仮想空間だけでなく、実社会にも反映される。同じバブルにいる人は同志であり、バブル外の人は異教徒であり悪魔の手先であると考える。
不倶戴天の異教徒は改宗を迫るか排除するのは神の道である。米国ではホワイトハウスに乱入したり、異教徒に暴行する事件などが発生した。
多くの国や組織が、このような事態になるのを懸念して、AIの健全化を目的とした規制を進めている。しかし、タテマエでは受け入れてもホンネでは消極的なプラットフォーマは多い。すでにSNSの検閲や制限を廃止するものも出てきた。無政府状態は今後も続くのだろうか?
商品・広告批判
説明書、コールセンターで解決できることは珍しい。
商品の説明書は見やすくなった。コールセンターもある。テレビやネットでは、カリスマ〇〇のウンチクもある。でも・・・。
- 多くのトラブルは、仕様書の「このようなときは~」にはのっていない。
- 仕様書には「○画面の□をクリックすると△画面がでるので~」とあるが、最初の○画面にたどりつけない。
- コールセンターは、注文コーナーはすぐにつながるが、質問コーナーにつながることは稀である。
- 自動音声で「○○は1を~」などが延々と続き、最後に「ただいま混みあっています」になる。
- 関連するURLも紹介してくれる。しかし、仕様書以上の情報はない。
- チャットやメールのサービスもあるが、こちらの状況を伝えるのが難しいし、センターが適切に理解する確率はもっと低い、(センター側もそうだろうが)次第に面倒になる。しかも、付き合ってくれた人に失礼になるかと思い、打切りの口実を考えるのに苦心する羽目に。
- マニュアル記載以外の解決法は得られない。でも修理工場の住所を教えてくれる。
- 会話中に、自分がクレーマーに変身していることに気づく。スタッフさん、ごめんなさい。
- テレビのB-CASカードは接触が悪くなると、本体を買わされる。
接触部分だけを取り外すことができない。カード代金はこのテレビ本体よりも高い。
- パソコンで最も深刻な故障は電源スイッチである。(最も単純な回路なのに)
代替電源コネクタはなく、素人の修理手段はない。修理に出すか買い替えしかない。バックアップもとれない。
- インターネット接続機器の仕様書には、問合せ先のURLは記載されているが、電話番号はない。
- パソコンベンダの最終回答は、「購入時の初期設定に戻す」である。
- ソフトウェアでの質問は、アプリベンダはOSが原因だといい、OSベンダはアプリのせいだとするのが常である。これに通信がからむとさらに複雑になる。
洗濯機の使い方
- 汚れているものを一緒に洗うと、他も汚れてしまいます。洗ってから洗濯機に入れましょう。
- たくさん入れると汚れはとれません。6㎏の洗濯機ならば3㎏以下が適量です。
- 通常のすすぎ回数では、洗剤が残ります。いったん洗った後で、洗剤なしで再洗いするとよいですよ。
- 衣料の傷みは洗濯のし過ぎです。優しく手洗いにするのが長持ちの秘訣です。
掃除機の使い方
- 大きいゴミや粘り気のあるゴミは、掃除機を詰まらせてしまいます。掃除機をかける前に取り除いてください。
床が濡れていると、ブラシの効果が低下します。掃除機の中を湿らさないよう、事前に雑巾かけをしてください。
- 故障を減らすには手入れが重要です。使用後は、各部を外して、ついているゴミを取り除いてください。水洗いも効果的です。
- ルンバ型では、機器の形状上、機器の高さより低い空間は掃除できません。掃除する前に部屋の片づけをしてください。また、隅のゴミが残ることがあります。掃除後、手で掃除してください。
冷蔵庫の使い方
- コンパクト設計です~。熱をためないように、後面や側面に十分な空間をとって設置してください。
- 高度のセンサやAIなどを内蔵しています~。電子機器を守るために、磁石やスマホなど電磁波を出す機器を近つけないように(蛍光灯も?)。
- 大容量です~。冷気の循環を良くするために、詰め込まないでください。
エアコンの使い方
- 夏は28℃、冬は20℃に設定しましょう。なお、1℃低くすると17%の電力消費節約になります。
- 自動掃除機能付きのエアコンです。フィルターはこまめに掃除してください。
- 人体認識センサー付きです。空気の流れをよくするには、扇風機を併用するのが効果的です。
その他
- 高速な魚焼き機:焼きむらにならないよう、5分間程度余熱してください。
- 食器洗い機:汚れ、とくに油汚れを取ってからご利用ください。余裕をもって並べるときれいになります。
- 全自動式トイレ:ズボンをはく前にフタに邪魔扱いされ追い出される。
バックミラーが壊れたら、自動車を買い替えよ。
メンテナンスフリーは耐用年数を短くする。
- 部品化:昔は部品を細分化して故障部分だけを交換すればよい、交換しやすい設計が良しとされた。現在は部品数を減らすことが良しとされている。その証拠にネジ数が少なくなった。どこかが故障すれば全体を取り換えることになる。
- コンパクト化:電池の交換がしにくくなったと感じるのは私だけだろうか。無理すると+側の接点が外れてしまう。素人がハンダ付けできるスペースはない。
- 計画的陳腐化:保証期間が過ぎると必ず故障が起こる。この分野の技術進歩はすばらしい。
広告、マスコミ批判
信じる者は救われない。
- テレビや新聞の広告は信じやすい。
「テレビでも取り上げられた~」
街頭写真の片隅にこの商品が映っていた。
「腰の痛みがなくなり散歩が楽しく~。」(個人の感想です)
個人の感想なら何とでもいえる。本当にそう感じた人がいたとしても
「この商品(サービス)には97%の人が満足しています。」
誰が、どのように調べたのだろう?
- 数字を示されると信じてしまう。
「当たりは3枚に1枚です(ホント)。3枚買えば必ず当たりますよ。」
確率を知っていれば、3枚で当たるのは70%程度。90%にするには7枚必要だとわかる
- 大学教授の肩書があると信じたくなる。
「この効果は、〇〇教授の最近の研究でも~」
その大学教授は実在するのか→海外有名大学の名があったら疑え
実在しても専門が違うかもしれない。→天文学の教授が腰痛の研究をしているとは限らない。
第一人者が、そんな些末なことを研究しているとは思えない。単なる「個人的感想」?
- 選挙公約では、騙されるのがむしろ普通だ、
「各候補者が立派な公約を掲げている。」
どれも同じような内容なので、字が大きい候補者に決めた。
大きな字で清廉を強調した候補者は、当選すると汚職が発覚する。
グルメ番組への疑念
食事に関するテレビ番組が多い。高エンゲル係数層に夢を与えるためか。取り上げたレストランからの広告費で制作費が安くなるからか。少なくともゲストのリハーサルは短時間で済むだろう。安易な番組と感じる。
- 高級グルメ番組のゲストは大変だ。
一皿数千円もする料理は、接する機会がないので、いかにゲストが「うまい」といっても関心をもたない。
有名店が材料表示の不正をしても、長いこと発覚しないようだ。ゲストも味を知らないのでは?
単に「うまい」ではなく、料理の特徴を適切な表現をしなければならない。店からの資料を消化する努力に敬服する。
- 高級グルメは高いほど価値がある。
結婚式など以外でこのような料理に接する人は、自分で払わないか、支払いが気にならない富裕層であろう。
価格が倍になっても客は減らないし、そのような料理に接する価値はさらに増大する。ぜいたく税の恰好な対象になる。
- C級料理番組のゲストには同情する。
なかには「安価で美味」を話題にする番組がある。私が通う店もあり、まずくはないにしても決して「うまい!」レベルではないことは知っている。ゲストがさも驚いた表情を示すのは、いかにプロとはいえ苦痛だろう。
- 「極大盛」には反感を持つ
一部のゲストを除いて、あれだけの量を食べるのは楽しみではなく苦痛だろう。世界的な飢えの話題や食品ロスの話題が多いときに、いかにショーだとはいえ、いかがなものか。昔は顔にケーキを投げつける笑劇があったが今は見られなくなったのは、同じ反感によるものだろう。
地域格差とTV・SNS
地域創生として、官民あげて努力しているのだが・・・。
- ふるさと納税競争は貧困地域をさらに貧乏にする。
「特産品を持たない地域が負ける」という単純な理由ではない。
最も有効なのは、ふるさと納税サポートサイトやインフルエンサーを活用することである。TVやSNSでは、これらの記事であふれている。
貧困自治体は、このような対処をするための人材や資金が不十分なので、さらに貧乏になる。
- インバウンド誘致競争でも同様
TVでは「訪日客の人気」の特集が多い。その地域の人すら知らない場所や店を紹介し。「人気な理由はSNSで見た」からだから、「地域創生にはSNSでのPRをせよ」という。
貧困自治体は、ふるさと納税競争同様、それができないし、受け入れの環境を整備できない。
大都市の不動産高騰により本社の地方移転、コロナ禍での遠隔勤務など、一時的には東京脱出の動きもあったが、長期的には東京集中が進んでいる。
- 人口は人口を生む
「カネはカネを生む」と同様、格差社会は文化の特性なのか。
- 憧れは万事に勝つ
遠隔勤務では、通勤不要による家庭生活の充実や自然とのふれあいなど、地方移住の利点がいわれた。
それなら、新就職者が当初から遠隔勤務をすればよいのに、多くの新人が東京任務をしている。
- 憧れは現実に目をつぶる
地方への移住希望地アンケートで群馬県が全国1位になったことがある。その理由として、物価が安い、東京に近い、温泉が多いなどがあった。
想像だが、「東京に近い」は、高崎駅に徒歩でいける範囲で新幹線通勤ができる人に限定されよう。「温泉が多い」は、草津温泉など長野県に近く(軽井沢のほうが近い)、高崎からは近いとはいえない。現実に両方を享受するのは困難だろう。
- TVの喧伝
TVは、遠隔勤務や地方移住の素晴らしさを取り上げるが、その失敗例や矛盾に触れることは少ない。
局や記者が、対象地域に忖度しているのだろうか?
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新型コロナ
2020年になると、新型コロナウイルスのパンデミック化が社会構造までも変えるようになった。
これをジョークにするのは気が引けるが、あえて避けるのもわざとらしい。
新型コロナ、コンピュータウイルス起源説
パソコンやスマホを使うときはマスクをしよう。使った後は手洗いを忘れずに。
コンピュータウイルスの能力を具備した新型コロナウイルスの変異種が存在していたことが判明した。特に、感染者のSNS投稿にツイートすることにより感染が拡大するリスクが大きいことが報告されている。
感染者の若者比率が高いのはSNS利用が影響している。高齢者が重篤になるのは、以前からウイルス対策が不十分で潜入していた旧ウイルスと新ウイルスの相互作用による。
これには反論があり、むしろ定説になっている。新型コロナウイルスが変異してネットワーク対応になったのではなく、ネットワークウイルスが変異して人体に感染するようになったというのだ。
コンピュータウイルスは情報端末を宿主とするが、ウイルスは他の生物と同様に種としての生存が必須である。感染しても宿主を攻撃せず、発見される前に他の宿主に伝染する。そのコピーの間にビットエラーによる変異種が生まれる。そのなかに人体も情報端末だと認識して宿主とする変異種が出現した。
2020年に急激に増加したのは、ニューロコンピューティングとアバターが人体への媒体として適していたのだという。さらに、今後の動向として、IoTによる宿主の多様性、メタバースによる異空間での感染が懸念されている。
人体を宿主とする変異株のなかには異常な動作をするものがある。例えば、トランプ大統領(当時)は、SNS多用でコロナに感染した。そのなかに、フォロワーの脳に影響を与える変異株が見つかり、SNSプラットフォーマーは、トランプ氏のサイトを閉鎖した。それでもこのウイルスは拡大し、米国民の半数が感染した。
新型コロナウイルスの発生源は中国だとされている。2020年直前に中国でITが飛躍的に発展したのが原因で、パンデミックになったのも中国の5G政策の影響だという。
また、感染者が最も多かったのは米国である。さすがにITのリーダである。
日本の感染レベルが比較的低いのは、ネットワーク利用環境が遅れているからだ。米英仏の大統領・首相が感染したのに、日本の閣僚が無事なのは、単にIT音痴だからである。それを、日本の麗しき忖度文化によりやんわりと「Xファクタ」という。
実は、一部の研究者の間では、拡大の初期から人体を宿主とする変異種の発生は知られており、グローバルSNSがパンデミックを招いたことが指摘されていたのだが、巨大ネット企業からの圧力や国際政治の思惑から極秘にされてきた。
しかし海外では秘密裏に対策を講じていた。
- 欧州は、巨大ネット企業に、コロナ禍の責任の一部を取らせるべく課税や規制を強めている。
- 米国は、自国企業には比較的鷹揚であるが、中国のネット企業を締め出した。
- 中国は、水際対策で海外ネットを遮断するとともに、自国ネットを国家防疫機関の管理下におき、ウイルスゼロ政策を推進している。
- 日本では、当時の菅首相はスマホ通信費低減を打ち出し、SNS利用推進を図った。それが第3次感染拡大を招いたと批判された。しかし、この政策はキャリアの体力を下げて5Gの普及を遅らせることになり、長期的には効果的なコロナ対策だとする擁護論もある。
パンデミックは政治に絶好の機会を与える。
独裁国家になれば伝染病は防げる。
ウイルスは人の行動で伝染する。個人の自由を尊重すれば急激な感染者増加は免れない。
中国は、厳格な行動制限、強制管理などの「ウイルスゼロ」政策により、感染者数を低くできた。北朝鮮では、「感染者ゼロ」を実現できた(尤も感染者数は独裁者が示す数字だが)。これは権威主義が国民保護での優越性を示すものだと評価された。
さらに、ウイルス対策に乗じて、国民監視システムを強化できるので、ウイルスゼロ政策は独裁者には絶好な政策になる。
中国では、あまりにも厳重な行動規制への抗議に負けゼロコロナ政策をウイズコロナ政策に変更したが、監視システムの撤廃はしなかった。
最大の感染・死亡者を出したのは、言論の自由を標榜する米国だった。トランプ大統領はマスク不要論を主張し、それに同調する米国民の半数は集会でもマスクをしなかった。当時、ワクチン接種に強硬な反対をした人物が、トランプ第2次政権での健康福祉長官に指名された。
コロナ雑感
- 新型コロナで発揮された日本人の美徳
米国では、トランプ大統領はマスク不要を主張した。それで民主党支持者はマスク着用、共和党はマスク不着用が徹底。社会の分裂までに発展した。日本では、国や自治体は強制はせず「お願い」ベースで訴え、国民は自発的にそれに応えた。
畑仕事や庭先の掃除でも、マスク着用を励行した。そこでマスクをしていない人がいれば、白い目で見てさりげなく注意した。
スーパーなどの入り口にはアルコールが置いてある、入るときに消毒する人は多いが、出てくるときは少ない。
- 新型コロナで露呈された日本人の指示待ち特性
アルコールの分量、手の洗い方、うがいの回数など、常識でわかることまで、行政や専門家に質問する。マスコミも頻繁にその対策を解説する。
ある幼稚園では、手洗いの蛇口に手が触るからとして、手洗いの使用を禁止した。でも「てをあらいましょう」の張り紙は指示がないのでそのままになっている。
類似例:天気予報では、降雨確率や温度を示すだけでなく、折り畳みの傘を持つとか上着を着るかどうかまで指導する。
- 指導に忠実だと損をする。
ワクチン接種の通知がくる。ところがコロナは急速に新種がでる。通知に応えてすぐに接種すると旧種対応であり、ワクチンの効果がでる頃には新種には効果が低くなる。
- 「3密回避」と私の反省
集団感染を防ぐために、密閉・密集・密接を避けることが重要だとされた。ところが、すでに世間離れが続いている私は、そのような環境に行くのは稀である。これではいけない。もっと外出しなければ・・・。
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おわりに
まだ執筆中なのに「おわりに」もないでしょうが、「いつでもやめられる」ことを原則にしていますので・・・。
読み返すと、あまりにも暗い内容で被害妄想な発想が多いことに気づきました。
せっかくご覧いただいたかたがたが不快にしたのではないかと反省しています。
私自身も、余生を楽しむには、明るい内容にしたいと思っています。
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