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情報機器生産の国際比較 選択問題


  1. 情報機器生産に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。ただし、携帯電話にスマートフォンは含まない。
     ア ノキアは中国の携帯電話メーカーである。
     イ 韓国企業のサムソンは世界で有数のパソコンメーカーである。
     ウ 中国企業のレノボは、IBMやNECのパソコン事業を買収し、世界で有数のパソコンメーカーになった。
     エ 世界でのスマートフォンメーカーの市場シェアは、アップルとグーグルで約半数を占めている。

    【解答】

    正解:ウ

    アは×。ノキアはフィンランド企業
    イは×。サムソンのパソコンシェアは未だ低い。携帯電話(スマートフォン)分野
    ウは○。
    エは×。機器メーカーとしてのグーグルは未だ弱小。アップルとサムソン
    参照:「情報機器生産の国際比較」

  2. 携帯電話(従来型)とスマートフォンに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
     ア 国内での携帯電話のメーカー別シェアは日本企業が大多数を占めている。
     イ 世界での携帯電話の日系企業のシェアは20%程度である。
     ウ 国内でのスマートフォンの出荷高は急速に増加し、2015年には従来型携帯電話を超えると予測されている。
     エ 世界でのスマートフォンのメーカー別シェアは、携帯電話でのシェアとほぼ一致している。

    【解答】

    正解:ア

    アは○。
    イは×。極めて低い
    ウは×。出荷高では2011年に抜いている
    エは×。かなり異なる
    参照:「情報機器生産の国際比較」

  3. 世界における日本の電子工業に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    • ア 日系企業の海外生産が進んでいるため、電子工業全体の世界に占める国内生産シェアは低下しているが、日系企業としてのシェアは増加傾向にある。
    • イ 日系企業シェアは、パソコンや携帯電話などでは低下しているが、TVや冷蔵庫などの家電分野では増加している。
    • ウ 国際分業が進んでおり、基材や部品を海外から調達し、製品組立ては国内で行うのが一般的である。
    • エ アジア諸国・地域の企業の成長が急速であるが、その生産に必要な高度な機器や基材は日本企業によるものが多い。

    【解答】

    正解:エ

    アは×。国内生産シェアも日系企業シェアも低下傾向
    イは×。家電はかなり以前からシェア低下
    ウは×。その逆が一般的
    エは○。
    参照:「情報機器生産の国際比較」

  4. 組込みシステム、組込みソフトウェアに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    • ア 組込みソフトウェアとは、電子機器を制御するために組み込まれているマイクロプロセッサのプログラムのことである。
    • イ 日本は組込みソフトウェアの分野で出遅れてしまった。それを挽回することが、電子工業発展の基本になるので、組込みソフトウェア技術者の育成が課題になっている。
    • ウ 組込みシステムの代表例にロボットがある。ロボットは最新工場で多く用いられるので、現在では日本国内よりも中国や台湾などでの稼働台数のほうが多い。
    • エ 従来は、日本からの製品輸出では組込みシステムを内蔵している比率が低かった。その割合を増やしたいのだが、組込みソフトウェア技術者が少ないので、それができない状態である。

    【解答】

    正解:ア

    アは○。
    イは×。従来から日本が進んでいる分野
    ウは×。ロボットの稼働台数は日本がトップ
    エは×。組込みシステム内蔵製品が多い。例:自動車
    参照:「情報機器生産の国際比較」

  5. 電子製品の技術に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    • ア 新製品普及の初期段階では、標準化などの「モジュール化技術」が重要であるが、コモディティ化する段階では、自社製品の差別化を図るために、「摺り合わせ技術」が重要になる。
    • イ 新製品普及の初期段階では、自社製品の改良に特化した「摺り合わせ技術」が重要であるが、コモディティ化する段階では、各社製品との互換性のために、部品の「モジュール化」が行われるようになり、急激なコスト低下が起こる。
    • ウ 一般に「摺り合わせ技術」とは、既にポピュラーになっている技術を自社製品に合わせるための技術であり、後発メーカーが先行メーカーに追いつくための技術戦略である。
    • エ 日本の電子工業技術は、「摺り合わせ技術」が弱点なので、高度な技術がありながら製品差別化に反映できず、国際競争で苦戦しているのだと指摘されている。

    【解答】

    正解:イ

    アは×。イ参照
    イは○。
    ウは×。一般に「摺り合わせ技術」は先行メーカーでの先行技術である。
    エは×。摺り合わせ技術は優れているのだが、モジュール化によるコスト競争に後れている。
    参照:「情報機器生産の国際比較」

  6. 電子製品は、普及が進むと「モジュール化」が起こり、コストが急激に下落して、それまでの競争優位を維持できなくなる。そのような動向に対して、先行企業はどのような戦略を講じるべきか。次の記述のうち、一般的に最も適切だとされる戦略を選べ。

    • ア その製品に関するすべての技術を秘密にすることにより、モジュール化の動きを遅らせる戦略をとる。
    • イ すべての技術を公開することにより、モジュール化を推進し製品の急速な普及を図るが、それ以前に、自社がモジュールの生産でトップメーカーになる戦略をとる
    • ウ 自社は、常に新分野の先行技術により利益を生み出す戦略をとる。モジュール化の流れなどには関心をもつ必要はない。
    • エ インタフェースなどの周辺技術は公開して製品普及を図るが、ポイントとなる技術は秘密にして自社製品を使わなければならないような戦略をとる。

    【解答】

    正解:エ

    アは×。製品の普及が止まってしまい発展できない。
    イは×。いずれは生産コストの安い地域にとられてしまう。
    ウは×。立派な戦略であるが、常に追いかけられ経営的に不安定である。
    エは○。インテルやシスコなど利益をあげている企業は、この戦略により、市場を拡大しつつ独占(寡占)状況を生み出している。
    参照:「情報機器生産の国際比較」