コンピュータリテラシー、情報リテラシー、ビジネスリテラシー
業務にITが深く関わってくると,ITの活用能力が求められるのは当然です。
しかし、企業が求めているのは、単なるパソコンなどの操作技能だけではありません。総務省『勤労者のICT利用状況調査』(平成18年)では、情報化によって必要となる能力を下図のように示しています。
この図での円周の部分は著者が加筆したものです。ITを使いこなす能力を、コンピュータリテラシー、情報リテラシー、ビジネスリテラシーに区分しました。一般社員クラスと部長クラスとの違いが、この順に大きくなっています。すなわち、求められる人材像とは、コンピュータリテラシーがあるのは当然で、それに加えて、情報リテラシーやビジネスリテラシーを持っている人材であるといえます。
しかし、これは「できないと困るが、できたといってもたいしたことではない」能力であり、企業が求めているのは、さらに進んだ能力なのです。
ユーザ企業では,IT部門が積極的な提案や企画をしないことに大きな不満を持っています。それに対処する人材として,システムを開発・運用する技術者よりも,ITの企画ができてリーダーシップを持つ人材,すなわちビジネスリテラシーを持つ人材を求めているのです。