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帳票設計


ここでの帳票とは、基幹系システムで、定期的に、関係者に配布する目的で、紙に印刷するものとします。
 ディスプレイへの出力に関しては、印刷帳票と同じ事項が多いのと、入力画面設計と重複する事項が多いので、ここでは省略します。

帳票設計は、2つのフェーズで必要になります。

帳票設計の手順と留意事項

レイアウトでの考慮事項

人とシステムの接点をヒューマンインタフェースといいます。帳票配布先の人はシステム内部の知識はなく、印刷された帳票だけで必要な情報を理解します。必要な項目が網羅されていることは当然です。ここでは「理解のしやすさ」を対象にします。

ヒューマンインタフェースの基本は「驚かせないこと」だといわれます。「人間が予想・期待することと合致していること」「戸惑わせないこと」です。

帳票設計支援ツール

フォームシート(レイアウトシート)
印刷用紙に標準的なフォントでのメッシュを入れた方眼紙です。昔はこれに手書きでレイアウトして、それを見ながら出力プログラムを手書きでコーディングしていましたが、自動プラグラム作成ツールもあります。
フォームオーバレイ
帳票の枠や固定的に印刷される項目など(固定項目、オーバーレイデータ)と、計算によって出力される項目(可変項目)に分けておきます。
このオーバーレイデータをあらかじめ印刷した専用用紙に、可変項目だけをプリントすることもできますが、フォームオーバレイとは、オーバーレイデータをプリンタあるいはプリンタサーバに登録しておき、印刷時に可変項目データを重ね合わせて印刷する機能です。
帳票設計ツール
簡単な機能だけのものから高機能なものまで多様なツールがあります。
  • レイアウト設計機能
    レイアウトシートをディスプレイに表示、GUIにより固定項目と可変項目の体裁を作成、オーバーレイデータを生成します。
    このとき、標準的な請求書や納品書などのサンプルが用意されており、画面で変更をすればよいというツールもあります。
  • 可変項目定義機能
    各可変項目の定義(変数名)と可変項目間での処理の指定(合計など)をします。その変数名を用いた印刷プログラムを生成する機能をもつものもあります。