投資の定量的評価に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。ただし、当初開発費用をPとし、
A=(R1-C1)/(1+i) + (R2-C2)/(1+i)2 + ・・・ + (Rn-Cn)/(1+i)n
Rj:j年目の効果、 Cj:j年目の維持費用、 i:年利、 n:利用年数
とする。
ア NPV(正味現在価値法)では、P>Aならば有利、P<Aなら不利と判定する。
イ DCF法では、P=Aとなるiを算出し、iが大ならば有利、小ならば不利と判定する。
ウ 回収年法では、P=Aとなるnを算出し、nが大ならば有利、小ならば不利と判定する。
エ NPV法と回収年法で、年利iを大きくすると、投資が有利になるほうに変化する。
アは×。有利、不利が逆
イは○。このときのiは収益率と解釈される
ウは×。有利、不利が逆。nが大→なかなか回収されない
エは×。将来の利益の現在価値が下がる
参照:「投資の定量的評価」
IT投資の事前評価において、NPV法やDCF法などを用いるときの留意事項について、最も適切なものはどれか。
ア 銀行からの借入金利が非常に低い場合は、割引率を考慮する必要はない。
イ 利用年数は法令で定められた年数を用いる。
ウ 各諸元に用いる値の設定は任意であるが、不確定要因が多いことがこれらの適用を妨げている。
エ 収入(利益)側は確実に実現するものだけ、支出(損失)側は可能性のあるものはすべて算入する。
評価は意思決定の資料であるから、会計原則や税法とは無関係である。
アは×。借入能力には限界がある。資金の有効活用が必要。iは他の投資の収益率から決定
イは×。経営環境の変化、ITの動向、ベンダのサポートなどによる
ウは○。IT投資では不確定要因が多いのが特徴
エは×。決算報告ではない
参照:「投資の定量的評価」