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情報化戦略の位置づけ

キーワード

経営戦略、情報化戦略、情報化計画、個別システム


情報化戦略とは、全社的長期的な観点から情報化推進の方向づけをして、それにより具体的な個々のシステム化の開発計画を策定することです。
 厳密には、前者を情報化戦略、後者を情報化計画と区別することもありますが、その境界はあいまいです。ここでは、両者を合わせて情報化戦略としています。

情報化戦略は、経営戦略と個別の情報システム開発の中間に位置づけられます。それで、
 ・経営戦略との整合性を保つこと
 ・個別情報システムへブレークダウンするとき、全体的な統合を保つこと
が必要になります。
 また、単にハードウェアの整備や情報システムの構築などITに直接関係する事項だけでなく、情報化戦略を効果的に実現するための事項(業務の仕方や組織の改革、社外関係者との折衝など)までも情報化戦略に含めることもあります。どこまで情報化戦略に含めるかは、状況により異なります。

  経営戦略
   ├ マーケティング戦略
   ├ 財務戦略
   ├ 新製品戦略
   │  :
   └ 情報化戦略
      ├ ハードの整備
      ├ 業務手順の見直し
      │  :
      └ 個別システム計画
         ├ 販売システム
         ├ 生産システム
         ├ 人事システム
         ├ 会計システム
         │  :

経営戦略と情報化戦略の関係

情報化戦略は経営戦略のサブ戦略の一つですから、情報化戦略だけを追求したのでは部分最適化になってしまいます。それで、情報化戦略は経営戦略に従って策定されなければなりません。
]  ところが、ITの活用は経営に大きな影響を与えるので、IT活用動向を常にウオッチして、経営戦略に反映させることも重要です。

情報化戦略と他の戦略との関係

経営戦略には、マーケティング戦略や財務戦略など多くのサブ戦略があります。経営戦略を直接的に実現するのはこれらのサブ戦略ですが、それを効果的に行うには、ITの活用が不可欠です。すなわち、情報化戦略は他の戦略を実現するためのインフラとして大きな影響を与えます。
 情報システムは業務システムの一部です。業務としての成果をあげるためには、業務の仕方の見直しや社外関係者との折衝など、情報システム開発以外の活動が必要になります。各戦略の策定や実施には、それを考慮することが必要です。
 しかも、個々のサブ戦略が互いに連携することが重要ですが、それには情報の伝達・共有が求められます。情報化戦略は他の戦略間の橋渡しとしての位置づけもあります。

個別システムとの関係

販売システムや会計システムなど、すべての個別システムを一挙にシステム化するのは、理想的ではありますが、費用面でも人材面でも困難です。それで、個々の業務別に情報システムを開発するのが通常です。
 ところが、個々のシステムを開発するのに、全体的な構想すなわち情報化戦略がないと、いわゆる「縦割りシステム」になり、部分最適化になってしまいます。
 例えば、販売システムの売上データは、会計システムでの売掛金データになりますが、二つのシステムで得意先コードや商品コードの体系が異なっていたり、売上の概念に違いがあれば、円滑にデータの受け渡しができません。極端には、会計システムに人手で再入力するような場合も起こります。
 情報化戦略と個々の情報システムとの関係も、経営戦略と情報化戦略の関係と同じで、個々の情報システムは、情報化戦略に従って構築され運用される必要があります。


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