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サイモンの意思決定論 選択問題


  1. サイモンの意思決定問題の区分として,コンピュータと人間の判断をヒューリスティックに組み合わせることにより解を見つけることができる問題のことを何というか。
     ア 構造的問題 イ 半構造的問題 ウ 非構造的問題 エ 未構造的問題

    【解答】

    正解:イ

    ・構造的問題:問題もそれを解決するロジックも明確。コンピュータ化可能
    ・半構造的問題:設問文の通り。これがDSS(意思決定支援システム)に
    ・非構造的問題:解法もなく繰返しもない戦略的意思決定問題
    (未構造的問題という用語はない)
    参照:「サイモンの意思決定論」

  2. ITの利用で、サイモンの「半構造的問題」として,適切なものはどれか。

    • ア 会計システムに勘定科目の区分が組み込まれているので、販売システムや購買システムで入力したデータが財務諸表作成のデータとして用いられる。
    • イ 線形計画法などのOR技法がコンピュータソフトウェアになっているので、その計算手順は知らなくても、データを入力すれば最適解が得られる。
    • ウ コンピュータに収支計算のロジックを作成しておけば、考えるのは人間,計算するのはコンピュータにさせて,多様なケースの机上実験を行い、適切な計画を作成できる。
    • エ ある問題を解決するのに、グループウェアを利用して、多くの人からアイデアをもらうことができる。

    【解答】

    正解:ウ

    半構造的問題:自動的に解を得る方法はないが、コンピュータと人間の判断をヒューリスティックに組み合わせることにより解を見つけることができる問題→ウ
    ORは構造的問題
    参照:「サイモンの意思決定論」

  3. サイモンの「探索活動→設計活動→選択活動→検討活動」に関する記述のうち、適切なものはどれか。

    • ア 探索活動が不十分だと後の活動に入ってから手戻りが発生するので、徹底的な探索活動を行い、あらゆる手段を列挙することが必要である。
    • イ 設計活動で複数の代替案を作成する場合、選択活動での評価を円滑にするために、代替案は同じ評価項目だけに絞る必要がある。そのため、ある代替案で測定できない項目は考慮する必要はない。
    • ウ 検討活動とは、実際にある案を実行した後で目標とのギャップを確認するので、選択活動と検討活動の間には時間的に大きな空白が生じる。これがこの理論の欠点だとされている。
    • エ これらの活動の結果と目標との間のギャップが満足できる範囲になるまで、これらの活動を繰返す。

    【解答】

    正解:エ

    アは×。サイモンの理論は「不完全な活動」を前提
    イは×。選択の方法については指定していない。不完全なのは当然
    ウは×。この「活動」は、意思決定をするまでであり、意思決定後のプロセスは対象にしない
      全体のPDCAのうち、Pの部分をさらにPDCAにしたのだと考えよ
    エは○。満足性原理
    参照:「サイモンの意思決定論」

  4. サイモンの説に関する次の文中の空欄AとBに入れるべき語句の組合せで正しいものはどれか。
    「意思決定において,すべての代替案が網羅され,その代替案が実行されたときの状況が完全に予測でき,合理的な方法により比較ができることを前提とした行動を最適化原理といい,そのように行動する人を[ A ]人という。ところが実際の意思決定では,代替案の探索もその評価も不完全な状況において意思決定する[ B ]原理に基づいた行動が行われる。そのように行動する人を経営人という。」
     ア A=理論, B=満足化
     イ A=理論, B=妥協化
     ウ A=経済, B=満足化
     エ A=経済, B=妥協化

    【解答】

    正解:ウ

    参照:「サイモンの意思決定論」