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中学生の学力等に関する統計

キーワード

PISA(OECD 生徒の学習到達度調査)、TIMSS(IEA 国際数学・理科教育動向調査)、全国学力・学習状況調査


PISA(OECD 生徒の学習到達度調査)

PISA(Programme for International Student Assessment)。OECDがほぼ3年ごとに実施。15歳(中学3年生)を対象に、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野(重点は毎回替わる)に関して調査。学力よりも思考プロセス、概念理解、問題解決力を重視。

初等教育は日本は江戸時代から1980年代まで、世界で最も優れた国であるといわれてきました。それが、急激に低下していることが指摘され、従来の「ゆとり教育」が見直されるようになりました (図表)
 また、東アジアや北欧が高くなっていることは、これらの国・地域の経済や国際競争力が高くなっていること(参照:「国際競争力ランキング」)と一致しています。

TIMSS(IEA 国際数学・理科教育動向調査)

IEA(国際教育到達度評価学会)、TIMSS(Trends in International Mathematics and Science Study)、l国立教育政策研究所(NIER)は、文部科学省所管の教育政策研究機関。
 小学校4年生と中学校2年生を対象に、数学(算数)と理科の教育到達度を国際的な尺度で評価。学力だけでなく、科目の好き・嫌い、自信の有無なども調査。4年ごとに実施。

日本の生徒は、学力の成績はよいのですが、勉強が楽しいと思う生徒の割合が非常に低く、「数学離れ、理科離れ」が顕著なことが問題視されています (図表)

全国学力・学習状況調査

文部科学省と国立教育政策研究所(NIER)が共同で毎年実施。小学6年生と中学3年生を対象に、国語、数学(算数)の学力と学習状況を調査。2009年までは全数調査であったが、2010年から標本調査。

中学3年の数学について、経年的に「好き」の比率が大きくなっています。「理科離れ・数学離れ」の対策が重視されてきた成果でしょう。それでも、国際的にほ大きな違いがあります (図表)

国立教育政策研究所「特定の課題に関する調査(技術・家庭)

「教育課程実施状況調査」の一環として、中学校3年生を対象に、技術・家庭における基礎・基本となる知識・技能,生活で活用する力に関する調査。情報技術もこれに該当。

全体的に興味も高く、授業もそれなりに理解していると回答しています(しかし、試験の正解率はあまり高くない)。この結果と「数学や理科の勉強が楽しいか」との間に大きなギャップがあることに留意する必要があります (図表)
 パソコンやインターネットなどを日常的に利用している分野は高く、基礎的な知識、セキュリティに関する分野は低い傾向があります。「ITの勉強は、パソコンの操作ができること」から、IT技術に関すること、社会での活用に関することへと関心の幅を広げることが期待されます。