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木暮 仁
『EUC/CSSを成功させるには』
−新パラダイム時代での情報システム運営−
日科技連出版社、1996年、A5版、257ページ、1800円、ISBN4-8171-6044-6
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EUC/CSSの光と影
情報システム部門の経営者・管理者やSEを対象に、EUCとCSSの光と影を明確にして、光の面を享受し影の部分を回避し、健全な発展を実現するためのノウハウを提供する。

「はじめに」より
 現在は情報システムのパラダイム変革段階にある。その変革要因の中で、とくに情報システム部門に与える影響が大きいのがEUCとCSSの発展である。
 既に多くの企業がEUCやCSSを導入しており、さらに多くの企業が導入を計画している。当然成功例も多いが、これらの運用を誤ると、生産性も創造性も向上せずに、結果として、情報コストが増大し、情報システム部門が硬直しただけだというケースも見受けられる。なかには、自分では気づかないものの、将来に大きな問題をはらんでいる場合もある。物事には光と影があり、新しいアプローチは新しいトラブルを招くのである。
 本書では、情報システム部門の経営者・管理者やSEを対象に、EUCとCSSの光と影を明確にして、光の面を享受し影の部分を回避し、健全な発展を実現するためノウハウを提供する。
 そのポイントは、次のとおりである。
 「EUCは、単にエンドユーザのコンピュータ利用という観点だけでとらえてはならない。情報システム全体の合理化や情報システム部門の活性化の観点からとらえるべきである。またCSSは、単に集中処理形態から分散処理形態への移行だけではない。情報システムと利用部門との関係に大きく影響を及ぼすものである。」



 第1章 EUCとCSS
    1 EUCとは
    2 CSSの影響
    3 EUCのメリットとデメリット

 第2章 EUC/CSSの諸形態
    1 全体の構造
    2 OA系
    3 個別処理メニュー提供型による情報系
    4 公開ファイル提供型での情報系
    5 ローカル業務系

 第3章 グループウェア
    1 グループウェアの展望
    2 電子メールと電子掲示板
    3 ワークフローシステム
    4 パソコン通信とインターネット

 第4章 EUCによる基幹系システムの簡素化
    1 基幹系システムの抱える問題点
    2 EUCによる基幹系システムの簡素化
    3 EUCの情報システムでの位置づけ

 第5章 EUC/CSSの問題点
    1 個別処理メニュー提供方式の問題点
    2 エンドユーザの趣味による弊害
    3 EUCと組織文化
    4 CSS環境での考慮点
    5 標準化の考え方

 第6章 公開ファイルの構築と運営
    1 公開ファイルの特徴と正規化の必要性
    2 ユーザ辞書(リポジトリ)
    3 データウェアハウス

 第7章 EUC/CSSと組織
    1 EUCの推進体制(成熟期)
    2 EUC組織の発展
    3 EUC/CSSによる情報システム部門の硬直化
    4 リエンジニアリングとアウトソーシング