正規確率紙上横軸に一様な目盛りで縦軸が正規確率目盛りを持つグラフ用紙のことです。測定した標本データを正規確率紙上にプロットするだけで、正規分布になっているかどうか、正規分布になっているならば、標準偏差や上位20%点はいくつになるかなどを、簡単に知ることができます。
ある試験で、受験者50人の得点を調べたところ、下左図のような分布になっていました。
得点範囲 40~49 50~59 60~64 65~69 70~74 75~79 80~89 90~100 合計
代表値 44.5 54.5 62 67 72 77 84.5 94.5 (注)
頻度 4 5 8 6 10 7 5 5 50人
割合% 8 10 16 12 20 14 10 10 100%
累積% 8 18 34 46 66 80 90 100
(注)得点範囲の中では、一様分布であると仮定して、得点範囲の中数を代表値としました。
代表値を横軸に、累積%を縦軸にとると、下右図のようになります。
これより、点が直線に近いので、正規分布に近いことがわかり、平均 μ=66、標準偏差 σ=66-53=15、上位20%(80%)点=80であることが読み取れます。
次のn=9個のデータ xi があります、昇順に並べて番号をつけます。すなわち、小さい順に3番目のデータは x3=41です。
i番目の累積頻度は、i/n になりそうですが、端点の扱いなどの理由により、i/(n+1) とするべきなのです。これをミラーランクといいます。(i-0.5)/n を用いることもあります。
番号 i 1 2 3 4 5 6 7 8 9
データ xi 18 34 41 52 56 62 64 82 95
ミラーランク fi 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9
横軸に xi、縦軸に fi をとってプロットすると下図のようになります。
これから、平均 μ=56、標準偏差 σ=82-56=26 が読み取られます。