セキュリティゾーン
事務所や工場は、セキュリティの観点から次のように分類されます。
パブリックエリア(公共エリア)
セキュアエリア(安全エリア)
センシティブエリア(機密エリア)
このうち、公共エリアでは、監視カメラなど通常のセキュリティ措置だけですが、安全エリアや機密エリアは、そのリスクに応じたセキュリティ対策が求まられます。ここでは、この2つをセキュリティゾーンといいます。
- ゾーニング
- リスクの原因、リスクの大きさ、業務の効率性などを総合的に検討して、セキュリティゾーンの配置を検討します。
- 掲示の制限
- 計算センターや機密部門の存在は、できるだけ秘密にする必要があります。
- ルートチェック機能
- 多段階の扉を設けて、特定の扉を通ってからでないと、別の扉に入れないように設定することにより、セキュリティの高いエリアに入るには、特定のルートを通るように制限します。
入退室管理
一般に、不正入室防止をしている場合、入出者が本人確認手段により、入室許可を得ていることを示して、解錠し入室できます。
本人確認には、
本人だけが知っていること;パスワードなど
本人だけが持っているもの:ICカードなど
本人の生物的特徴:顔認証、指紋など
のいずれか、あるいは組合せが使われます。
- アンチパスバック
-
- なんらかの手段で入室できても、正規のICカードがないと退室できない仕組みです。
正規の手段で入すると、入退室管理台帳に記録されます。そのIC番号のICカードでないと退出できません。不正入室者も室内に閉じ込められてしまいます。
- 2名照合機能
- 2名同時認証、TPMOR(Two Person Minimun Occupancy Rule)ともいいます。
最初の入室、最後の退室では、2人連れでなければならず、2人の認証を受けることで入退室できる仕組みです。
最初以外では、通常の本人認証で入室できますが、室内に人がいるので発覚してしまいます。
最後の退室では、2人で退室することにより、室内に誰もいないことが確認できます。
室内では常に2人以上がいるので、相互監視環境が作れます。
- セキュリティゲート
- いわゆる「共連れ防止」ゲートです。駅の改札口のように、物理的に同時に1人しか通れない仕組みです。回転ドアのような形状に対応したものもあります。
- インターロックゲート(二重扉)
- これも共連れ防止対策です。片方の扉が開いていると、もう片方の扉は開かないよう制御されており、同時に複数人が通行する「共連れ」や「すれ違い」を防ぐことができます。
- パニックオープン
- 不正入室対策ではなく、非常事態発生時の在室者救助対策です。
事態発生の際に、火災報知設備などから非常信号を受けて、直ちにドアを開く仕組みです。