1単位生産した販売すると1億円の利益がある製品を生産する工場建設計画があります。対象期間を前半・後半に分けて次の3つの案があります。
① 当初から生産能力300単位の工場(大規模)を建設する。建設費用100億円。
② 当初は100単位の規模(小規模)にして,増強しない。建設費用50億円。
③ 当初は100単位の規模(小規模)にして,後半で増強する。追加建設費用80億円。
前半・後半の需要は次のように確率的に予測されています。
確率 需要予測
前半:好況 0.4 130
不況 0.6 80
後半:好況 0.7 200
不況 0.3 100
期待利益を最大にするために,当初に大規模にするか小規模にするかを決定しなさい。
上記の問題を下図のように図示します。横から見ると,最初の決定を根として枝分かれしているように見えますので,これをデシジョンツリー(決定木)といいます。意思決定を□,不確実事象を○で表します。
このツリーから計算するには,右から期待値を計算することがポイントです。
途中結果は省略しますが,結果は次のようになります。すなわち,当初から大規模投資をしたほうが有利になります。
●発展→「デシジョンツリー」 (or-dm-dtree)