Web教材一覧> ネットワーク> インターネットへの接続(目次)
ISPより向こうのネットワークをバックボーン回線といいます。
送信者と受信者が加入しているISPは同一とは限らないので、ISP間を結び相互乗り入れをする回線が必要です。しかも大量のデータを高速に伝送することが求めれらます。個々のISP間で相談してプロトコルを設定し回線を敷設していたのでは不経済です。
それを回避するために、標準プロトコルによる階層的な回線構造にしています。ここではその概略を学習します。
バックボーン回線、NOC、AS、IX、BCP
ここまでに、家庭や企業からISPが設置したアクセスポイントまではアクセス回線により接続される仕組みを示しました。ここでは、アクセスポイントの向こう側のネットワークの仕組みの概要を示します。
通信ネットワークを管理、運用するために設けられた施設です。ISP局に相当します。アクセスポイントと接続してフレームを集め、他のNOCやIXに中継する役割があります。
機器を設置しただけの小規模NOSもありますが、24時間365日有人で運営しているものもあります。大規模NOSでは、トラフィック管理、セキュリティ監視、障害発生時のテクニカルセンターの連携など多様なサービスをするものもあります。
通常は、キャリアや大手のISPが運営し、自社用途だけでなく他ISPへの有料サービスを行っています。
ISPが他のISPと個々に接続するのは不経済です。それを解決するには、各ISPが一か所の通信施設に自社の回線を接続し、参加している他のISPすべてと相互接続するのが適切です。その通信施設がIXPです。
IXP間をむすぶ超高速回線、その仕様および回線サービスをIXといいます。
IXではOSI基本参照モデルのデータリンク層のピアツーピアで、IXのレイヤ2スイッチングハブ間を接続します。
IXのように相互接続するネットワークをAS、その経路制御などのプロトコルをBGPといいます。
「インターネットではIPアドレスを頼りにルータ間をバケツリレーして相手と接続する」といわれますが、IXのような大規模ネットワークではIPアドレスだけでは非効率です。
ASには世界で一意となるAS番号が付与されています。それをIPアドレスのようにして、AS間の経路制御をします。