例えば得意先別商品別(商品別で小計、得意先で大計)の売上結果は、基幹業務系システムで毎月提供されるでしょうが、エンドユーザは、商品別府県別に集計したい、特定の商品について支店別の月別推移がほしいというように、多様な切り口で選択、分類、集計したものを要求します。
さらに、エンドユーザの要求は多様です。
・私が担当している○○得意先について,今日までの売上はどうなっているだろうか
・当部の取扱商品の販売先を業種別に区分したら,どの業種が伸びているのだろうか
・ある商品の売り上げは、平日/休日、月初/月末でどのように違うだろうか
というような要求が頻繁に発生します。
このような要求は、思いついたらすぐに得たいのです。IT部門に依頼して1週間後にもらったのでは時期を逸してしまいます。また、これらの情報は定例的にほしいのではなく、同じ要求は二度とないかも知れません。
このような要求のために毎日多様な帳票を出力していたら,膨大な紙の山になるでしょうし,せっかく出力した帳票も利用されずに捨てられることになりましょう。しかも,それぞれの要求に情報システム部門が応じていたら,非常に多忙になってしまいます。それを解決するには、「必要な人が、必要なときに、必要な情報を入手できる」仕組みが必要なのです(参照:「OLAPと多次元データベース」)。