無店舗販売の形態は、昔から手紙や電話で受注する通信販売がありました。BtoCは、それをインターネット環境に適用したものだといえますが、それ以外にも多くのメリットがあります。
無店舗販売による店舗側のメリットを列挙します。
- 店舗・店員の費用が安い
店舗販売では、多様な商品を多くの顧客に販売するには、大きな店舗を数多く持つ必要がありますし、店員も大勢必要です。それに対してECでは、コンピュータで処理をするので、そのための要員やオフィスを非常に少なくすることができます。
通常の通信販売でも店舗や店員が不要ですが、電話やFAXを受けるオペレータが必要なのでオフィスが必要になります。手紙で受注する場合は、受注データをコンピュータに入力する作業が生じますし、ミスが発生する危険があります。
- 24時間365日営業
販売のための店員やオペレータが不要ですので、いつでも注文を受けることができます。これは通常の通信販売と大差はありません。
- 世界中を市場にできる
海外展開をする場合も店舗展開の必要がありません。特にBtoBではインターネットの利用ですので、特に海外であることを意識する必要はない(言語や慣習の考慮は必要ですが)。
- 在庫が削減できる
実社会では店舗ごとに商品を陳列しておく必要がありますが、無店舗販売では、原則として集中して在庫をもてばよいので、在庫を減らすことができます。
- 顧客情報が入手できる
顧客の購買動向が迅速に把握できます。住所氏名とメールアドレスは当然入手できますし、関連したアンケートやサイトでのアクセス記録などを工夫すれば、多様な情報を得ることができます。
さらにWebサイトによるBtoCでは、次のメリットがあります。
- 商品カタログが不要である
通常の通信販売では商品カタログを大量に配布すため、大きな費用がかかりますが、BtoCでは、Webページを作成するだけでよいので、安価になります。しかも、商品カタログでは困難なことが容易にできます。
商品説明や関連情報など大量情報を提供でき、動画、音声など多様な表現ができる。
頻繁にコンテンツを変更することができる。
- 関連業務との連携が容易である
注文情報がすべてデジタルのデータになっているので、出荷処理、配送処理、売上処理などの関連システムとの連携が容易になります。
消費者側のメリット、インターネットで商品を購入する理由としては、
店舗の営業時間を気にせず買い物できる
店舗までの移動時間・交通費がかからない
店員の眼を気にせず、また、購入者の評価を得るなど、時間をかけて検討できる
パソコンの仕様決定、洋服の仮想試着など双方向での検討ができる
一般の商店ではあまり扱われない商品でも購入できる
さまざまな商品や価格を比較しやすい
多様な決済手段がある
などがあげられています。
店舗側には、このような消費者側のメリットを実現することが求められます。