オブジェクトとは、単純には他から呼びされて動作するソフトウェア部品です。
分散オブジェクトとは、複数のコンピュータに分散されているオブジェクトを連携動作させることですが、個々のオブジェクトは、それぞれ異なるOS、プログラミング言語、ネットワークなどの環境で構築されています。
分散オブジェクト技術とは、複数のコンピュータに分散され、環境が異なるオブジェクトを連携動作させることを目的として、共通の呼出し規約、連携動作を実現する技術、さらに連携動作させたシステムを構築する手法などの総称です。
オブジェクトを連携動作するためには、呼び出されるオブジェクトが、内部での処理機能と外部インタフェースを分離して、外部インターフェース(外部仕様)をAPIとして公開する必要があります。そのとき、外部インターフェースの記述を標準化することが重要になります。
IDLは、外部インターフェースを記述する言語の一般名称です。IDLは、呼び出し時にはそれぞれの言語環境へのマッピング(変換)が自動的に行われます。分散オブジェクト技術での規約は、IDLの仕様を定めたものだといえます。
分散環境で分散オブジェクトの呼出しをするミドルウェア。メッセージのデータ構造をIDLの規約に従った転送データに変換して送信し、受信側では受信データから元のデータ構造を復元する機能をもっています。
分散オブジェクト環境の基盤となるソフトウェアの仕様や通信規約などを定めた標準規格です。CORBA対応のオブジェクト同士はOSやプログラミング言語の違いによらず相互連携することできます。業界団体のOMG(Object Management Group)により仕様が策定されました。
代表的な分散オブジェクト技術には、CORBA以外に、、MicrosoftのDCOM(Distributed Component Object Model)、Java環境でのEJB(Enterprise Java Beans)、JavaRMI(Java Remote Method Invocation)などがあります。
CCM(CORBA Component Model):CORBAのIPL