ここでは、ベンダ企業を対象にします。人材市場は景気の動向に敏感に反応しますが、IT技術者は慢性的な不足状況です。 (図表)
職種により過不足状況は大きく異なります。
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ソフトウェアデベロップメントやアプリケーションスペシャリストなどシステム開発の下流工程、ITサービスマネジメントやカスタマサービスなどの運用・保守の職種では、比較的不足感は少ないのですが、コンサルタントやITアーキテクトなど超上流工程の職種、システム開発のリーダーであるプロジェクトマネジメントなどの職種では、かなりの不足状態です。
量的不足よりも、質の面での不足が深刻です。すなわち、「頭数はそろえたにしても、使える人材がいない」状態なのです。 (図表)
特に、プロジェクトマネジメントやコンサルタントなど、成果が個人の能力に依存する分野での質が不足しています。
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プロジェクトマネジメントやコンサルタントなどと名乗ってはいるが、ITSS(ITスキル標準)でのスキルレベルでは定義されていないレベルが過半数なのです。
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