スタートページ＞ Javascript＞ CoffeeScript
CoffeeScriptの概要← （１）変数の指定← （２）制御命令← CoffeeScript文法の基本（３）関数→ （４）クラス

CoffeeScript文法の基本（３）関数

    関数記述の一般構造
    引数のオプション指定
    関数の階層化

関数記述の一般構造

関数の一般形は「関数名 = (引数) -> 処理」です。処理は字下げで表現します。
引数がないときは「関数名 = -> 処理」とします。
return を省略すると、処理の最後の式の値が自動的に戻り値になります。
戻り値が存在しないときは return が必要です。
関数の呼び出しは「関数名(引数)」ですが、( ) を省略して「関数名引数」とすることができます（引数が複数のときは「関数名引数１, 引数２, … 」）
引数がないときは、関数であることを明示するために「関数名()」とします。

　　CoffeeScript


# 引数なし、戻り値なし
関数Ａ = ->
    alert "関数Ａ結果"
    return
関数Ａ()

# 引数あり、戻り値なし
関数Ｂ = (x) ->
    y = 2+x
    alert "#{y}"
    return
関数Ｂ(5)


# 引数なし、戻り値あり
関数Ｃ = ->
    y = 10
alert 関数Ｃ();



# 引数あり、戻り値あり
関数Ｄ = (x) ->
    if x >= 0
        y = x + x
    else
        y = x * x
alert 関数Ｄ 5
alert 関数Ｄ -5

　　JavaScript

var 関数Ａ, 関数Ｂ, 関数Ｃ, 関数Ｄ;
// 引数なし、戻り値なし
関数Ａ = function() {
  alert("関数Ａ結果");
};
関数Ａ();   // 関数Ａ結果

// 引数あり、戻り値なし
関数Ｂ = function(x) {
  var y;
  y = 2 + x;
  alert(`${y}`);
};
関数Ｂ(5);   // 7

// 引数なし、戻り値あり
関数Ｃ = function() {
  var y;
  return y = 10;
};
alert(関数Ｃ());   // 10

// 引数あり、戻り値あり
関数Ｄ = function(x) {
  var y;
  if (x >= 0) {
    return y = x + x;
  } else {
    return y = x * x;
  }
};
alert(関数Ｄ(5));   // 10
alert(関数Ｄ(-5));  // 25

引数のオプション指定

位置引数のデフォルト指定: 関数(x, y, [z]) のように、z はオプションで省略時には z=0 とするような場合です。
「関数 = (x, y, z=0) 」として記述し、呼出しで「関数 1,2.3」とすればｚ=3 になるし、「関数 1, 2」では z=0 になります。
下例は、x+y+z を求めています。
可変長引数: 引数を「x...」とすると、イメージ的には x[0], x[1], … を与えることになります。
下例は、Σx[i] を求めています。

　　CoffeeScript


関数Ａ = (x, y, z=0) ->
    合計 = x + y + z


alert 関数Ａ(1, 2, 3)
alert 関数Ａ(1, 2)

関数Ｂ = (x...) ->
    合計 = 0
    for xi in x
        合計 += xi
    return 合計

alert 関数Ｂ(1, 2, 3)

　　JavaScript

var 関数Ａ, 関数Ｂ;
関数Ａ = function(x, y, z = 0) {
  var 合計;
  return 合計 = x + y + z;
};
alert(関数Ａ(1, 2, 3));   // 6
alert(関数Ａ(1, 2));      // 3

関数Ｂ = function(...x) {
  var i, len, xi, 合計;
  合計 = 0;
  for (i = 0, len = x.length; i < len; i++) {
    xi = x[i];
    合計 += xi;
  }
  return 合計;
};

alert(関数Ｂ(1, 2, 3));   // 6

関数の階層化

主関数関数の引数でタイプ="Ａ" を指定すれば内部関数関数Ａ (x+y)、"Ｂ" とすれば関数Ｂ（x*y) を行うような処理です。

　　CoffeeScript

関数 = (タイプ, x, y) ->
    関数Ａ = ->
        return x + y
    関数Ｂ = ->
        return x * y

    if タイプ is "Ａ" then 結果 = 関数Ａ()
    if タイプ is "Ｂ" then 結果 = 関数Ｂ()
    return 結果

alert 関数("Ａ", 2, 3)
alert 関数("Ｂ", 2, 3)

　　JavaScript

var 関数;

関数 = function(タイプ, x, y) {
  var 結果, 関数Ａ, 関数Ｂ;
  関数Ａ = function() {
    return x + y;
  };
  関数Ｂ = function() {
    return x * y;
  };
  if (タイプ === "Ａ") {
    結果 = 関数Ａ();
  }
  if (タイプ === "Ｂ") {
    結果 = 関数Ｂ();
  }
  return 結果;
};

alert(関数("Ａ", 2, 3));   // 5
alert(関数("Ｂ", 2, 3));   // 6