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ISO/IEC 12207(JIS X0160)と共通フレーム2007の関係

キーワード

ISO/IEC 12207、JIS X0160、共通フレーム、ISO/IEC 15288、JIS X 0170


ISO/IEC 12207(JIS X 0160)は、ソフトウェア開発プロセスのモデル規格です。
 ソフトウェアの開発では、要求分析、システム設計、プログラミング、テストなど多くの作業手順があります。それをソフトウェアのライフサイクルプロセスといいます。
 そこでの用語や定義がシステム開発の発注側(ユーザー)と受注側(ベンダ)の双方で異なっていると円滑な意思疎通ができません。それで、システム開発作業全般にわたって「共通のものさし」や「共通語」を使うことによって、作業範囲・作業内容を明確にし、購入者と供給者の取引を明確にするために、規格化したものです。
 これらの規格は、ライフサイクルでの共通枠組みを、「プロセス」「アクティビティ」「タスク」の3階層により体系化して、明確に定義された用語で規定したものです。

共通フレーム2007(SLCP-JCF2007)は、ISO/IEC 12207(JIS X 0160)をを包含し、それに日本でのソフトウェア取引に必要とされている要件定義プロセス、システム監査プロセスなどを追加しています。また、経済産業省の「システム監査基準」「システム管理基準」に合致した内容にしています。

(拡大図)

なお、これの上位規格にシステムライフサイクルを定めたISO/IEC 15288(JIS X 0170)があります。ソフトウェアのライフサイクルプロセスをシステム全体に拡張したものです。人が作り出すシステムのライフサイクルを記述するための共通の枠組みを確立する。プロセスの集合及びそのプロセスに関連する用語を定義しています。


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