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EAの概要

キーワード

EAとは、体系化、整合性、全体最適化、継続的改善、可視化、標準化


Enterpriseとは「企業」のことで,Architectureとは「様式」や「体系」のことです。EA(Enterprise Architecture)とは,企業(行政機関や非営利団体も含む)において、EAは,組織全体の業務と情報システムを全体最適の観点から体系的に整理するための方法論です。
参照:経済産業省「EAポータル」( http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/index.html

EAには、次のような特徴があります。

体系化
EAは多様な手法により構成されていますが,その手法は従来から存在するものであり,EAが新しい手法を示しているのではありません。EAは,それらを体系的に再構成したものだといえます。
経営戦略との整合性
既存システムの多くは,経営戦略の観点よりも日常業務の都合で構築されていますが、ITが経営に深く関係するようになり,情報化は経営戦略と密着して検討される必要があります。EAは、経営や業務と情報システムの整合性を重視しています。
全体最適化
多くの情報システムは、業務別の縦割りになっているので,企業全体の観点からは不適切であったり,無駄の多いシステムになっています。全社的な観点から、情報システムを構築するには、情報化計画の段階から体系化や標準化を進めておく必要があります。

中央官庁では、各省庁間の壁が高く、同じような情報システムを各省庁で独自に構築していました。電子政府を推進するのにあたり、省庁間で共通するものを統合することが重要だと指摘されました。その方法論としてEAが注目されたのです。

継続的改善
理想的な業務体制や情報システムを一挙に実現するのは困難です。EAでは、そして現状(As Is)と将来の理想(To Be)を認識して,理想に近づくためのステップを示すことを目的としています。
可視化
EAを実施する効果として,業務や情報システムを「可視化」できます。現状を把握するにも,将来の計画を立てるにも,経営者を含む関係者が,よく理解できること,すなわち「見える」ようにすることが必要です。可視化するには,適切な形式(図表)にすることが効果的です。
標準化
多様な関係者が正しく理解するには,標準化された形式にすることが求められます。それでEAでは,標準となる図化の方式を示しています。

理解度チェック

過去問題: 「EA」