【原理原則12】 表現されない要件はシステムとして実現されない

【基本的な考え方】
 この原則は、建築における施行主と工事業者の関係にあるように、発注と受注における常識です。しかし、情報システム開発においては往々にしてこの原則が成立しない場合があり、「行間を読め」、「言われなくても常識」、「言った言わない」など表現されない要件が、両者のトラブルの原因になります。
【行動規範】
・発注者は、文書・モックアップなどの手段を講じて、要件を表現しつくす努力をする。
・受注者は、行間を読むのではなく、きっちり確認をとって進める。

(注)モップアップとは模型のこと。入出力画面のサンプルや操作による画面遷移などを示したもの。プロトタイプは試作して承認を得たものは使われるが、モップアップは説明用であり実際に運用させず使い捨てにされる。