【原理原則10】 要件定義書はバイブルであり,事あらばここへ立ち返るもの

【基本的な考え方】
 ベンダ企業を含むステークホルダ間の合意のベースとなるのは常に要件定義書です。設計工程以降よりも、むしろ、要件定義の合意形成時点での吟味が重要です。「決定先送り型」の要件定義では、あいまいな海図に基づく航海のようなもので、早晩プロジェクトが破綻します。
 ステークホルダ間の合意は、名目的な合意ではなく、実質的な合意であることが不可欠です。そのかわり、いったんきちんと決めれば、それに沿った運用をすればよく、最初に苦労するだけの価値はあります。
【行動規範】
・発注者は、安易に変更できない「重み」を認識して要件定義書を提示する。
・受注者は、安易に回避できない「責任」を認識して要件定義書を受託する。
・受注者・発注者とも、以降の変更はすべて要件定義書をベースとして議論する。