【原理原則3】 プロジェクトの成否を左右する要件確定の先送りは厳禁である

【基本的な考え方】
  要件定義は開発全体にかかる工数で言えば1~2割の作業ですが、開発の成否を左右するという意味で言えば7~8割はここまでの工程に依存します。特に、ユーザ企業の経営層、業務部門の関与はここまでで一旦終わるケースが多く、ここまでで十分に要件が練られていないと問題は運用テストまで発覚しません。
 システムの出来を左右する要件に高いリスクを抱えたまま、プロジェクトを進めることは危険です。あせってベンダに開発を依頼しても、先に進めず、かえって時間・コストがムダになることもあります。
 解決の目処が立つまでは、先に進まない勇気も必要です。
【行動規範】
・発注者は、未確定要件の先送りは厳禁であり、現工程を伸ばしてでも確定させる。
・受注者は、主要要件の実現の目処がたたないままプロジェクトを進めない。
・発注者・受注者は、未確定要件によるリスクを早期に低減する施策を打つ。