確率分布、ベルヌーイ試行、二項分布、負の二項分布、幾何分布、超幾何分布、ポアソン分布、指数分布
数枚の硬貨を投げたとき表が何回でるか、多数の部品からなる装置で、1日に故障が何回発生するかといったような回数は、確率で計算できます。このような回数を変数と考えたとき、それを確率変数といいます。すなわち、確率変数とはどのような値を取るかが確率で決まっている変数です。
確率分布とは確率変数がどのような値になるかという分布を示したものです。
そして、その分布は確率の理論により計算できますが、
・確率密度P(x):確率変数の値がxであるときの確率
・累積確率P(≦x):確率密度の0~xまでの累積
が多く用いられます。
確率分布の特徴は、確率変数がとるすべての範囲での累積確率が1になることです。逆にいえば、そのような分布を確率分布というのです。
ここでは、基本的な確率分布について学習します。
複雑な計算を伴うので、Excelの関数を用いるのが便利です。そのテンプレートが、こちらにあります。ダウンロードしてください。
二項分布を用いる。
P(3)=5C3(1/6)3(5/6)2=0.03215
P(4)=5C4(1/6)4(5/6)1=0.003215
P(5)=5C5(1/6)5(5/6)0=0.000129
P(≧3)=0.03215+0.003215+0.000129=0.0355
幾何分布を用いる。
P(1)=0.80×0.2=0.2
P(2)=0.81×0.2=0.16
P(3)=0.82×0.2=0.128
P(4)=0.83×0.2=0.1024
P(5)=0.84×0.2=0.08192
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0.67232
超幾何分布を用いる。
5C3×4C1 10×4
P(x)=─────=────=0.317
9C4 126
ポアソン分布を用いる。
λ=3であるから、e-λ=e-3=0.049787
P(0)=30/0!×e-3= 1/ 1×0.0498=0.498
P(1)=31/1!×e-3= 3/ 1×0.0498=0.149
P(2)=32/2!×e-3= 9/ 2×0.0498=0.224
P(3)=33/3!×e-3=27/ 6×0.0498=0.224
P(4)=34/4!×e-3=81/24×0.0498=0.168
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P(≦4)=0.815
(P(≦4)はPOISSON(4,3,TRUE)から計算できる。)
従って、P(≧5)=1-0.815=0.185
指数分布の累積確率の公式を用いる。
λ=5[人/時間]であるから、
P(≦t)=1-e-λt≧0.95
となるtを求めればよい。
t≧-(loge0.05)/5=2.99573/5=0.599[時間]=36[分]