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セキュリティと自己責任

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被害者にならないために、常識が重要、危険回避責任


インターネット社会は,実社会以上に自己責任が問われる社会です。

常識が重要な社会
 バーチャルな世界でも,人間が発信し受信しているのですから,実社会のよい面も悪い面も合わせて持っています。悪徳商法もあれば詐欺もあります。公序良俗に反するし反社会的なことを行う人もいます。
 バーチャルな社会では,実社会とは異なり相手の顔が見えません。実社会では,いかがわしそうな相手や店舗とは取引しようとはしないでしょうが,インターネットでは,信用できるサイトかどうかを見抜くための相応の常識が必要です。その常識をメディアリテラシーともいいます。
 また,インターネットには多様な情報が氾濫しています。発信者がわからないため,事実にもとづく意見なのか,無責任な発言なのかを判断するのにも,メディアリテラシーが求められます。
危険を回避する責任
 インターネットの世界は無法地帯ではありますが,考えようによっては実社会よりも安全だともいえます。
 実社会では,自分が気をつけていても信号無視の運転や押込み強盗などの被害にあうことがありますが,バーチャルの世界では,自分さえ注意すれば,被害を受けることはあまりありません。
 ウイルスの感染を例に説明すると,ウイルス対策ソフトウェアの更新を行い,いかがわしいWebページを閲覧せず,電子メールの添付ファイルの開封に注意するなど,通常の対策を講じるだけで,感染する確率はかなり低くなります。いかがわしいWebページを閲覧したり素性の知れないプログラムをダウンロードすれば,ウイルスの危険があると考えるのは常識でしょう。
利便性と危険のバランス
 個人情報やクレジット番号の漏洩が問題になっていますが,それらは自分がどこかで入力したからです。インターネットで商品やサービスを購入できるのは便利です。クレジットによる支払も便利です。しかし,そのためには住所やクレジット番号を入力することになります。利便性と危険のバランスを考えるのは自己責任だといえます。
 信用できる相手だから入力したのだとはいえ,漏洩事件は日常的に発生しているのですから,その危険は当然知っているはずです。不必要な個人情報は入力しない,クレジット支払もなるべくしないし,万一のことを考慮してクレジット限度額を低く設定するなどの対策を講じるのも自己責任です。

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