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情報倫理とインターネット

キーワード

情報倫理、マスコミを超える能力、情報発信と責任


十数年前までは、少なくとも一般の人にとって、情報倫理や情報セキュリティは無縁のものでした。それが現在では子供にまで教えなければないほど重視されるようになりました。その背景には、インターネットが社会に深く浸透してきたことがあります。

広い情報発信が可能になった

マスコミを超える能力を手に入れた
インターネットは,個人にマスコミ以上の広報能力を提供しました。放送局の電波は世界中には届かないし,新聞の発行部数は限られています。それに対して,Webページ(ブログでも)に公開すれば,世界中の人が閲覧できるのです。
規制のない言論の自由を得た
新聞に投書したり図書を出版したりする場合も、個人が他人の規制を受けずに情報発信をすることは困難です。ところがWebページやブログの公開には原則的に規制がありません。これは、言論の自由が保証された社会であり,民主主義が進んだ社会だといえます。

情報発信には責任を伴う

不特定多数への公開である
Webページに掲載することは,不特定多数の人に閲覧してもらう意思表示だといえます。いかに言論・表現の自由だとはいっても,他人の人権や尊厳を傷つけることは許されません。中傷・誹謗の類を掲載することは厳に慎まなければなりません。
残念なことに,私たちの言語には差別語や蔑視語があり,しかも気づかずに使っている場合があります。限定された仲間内の会話ならば,たいして問題にならないかもしれませんが,閲覧者のなかには非常に傷つく人もいます。通常の文章以上に他人の感情に留意する必要があります。
Webアクセシビリティに留意する
Webページで目や手が不自由な障害者や高齢者の利用を考慮することををWebアクセシビリティといいます。これは思いやりではありません。障害者や高齢者が社会生活をするための権利を保証した憲法や障害者基本法に基づいた義務なのです。
著作権の侵害をしないように
Webページに掲載することは,放送をしたり図書を出版したりすることと同じですから,当然著作権に留意しなければなりません。
 また、著作権が重視される背景には違法コピーの問題があります。ソフトウェアや音楽などの違法コピーは犯罪なのに、目に見えないこともありますが、ITの発展によりコピーや配布が簡単にできることから、安易に行っているようです。