出典:総務省「ICTの経済分析に関する調査」 付属資料(平成23年版、実績2010年)より編集作図

情報化投資の推移 (注)

情報化投資は、景気の動向に左右されるが、総じて絶対額でも投資全体に占める割合も増大している。絶対額では年間15兆円程度になり、民間設備投資の1/4を占めるようになった。

1989年:ダウンサイジングが話題になる。1990年代初頭に普及
1991年:土地・株バブル崩壊
1995年:インターネットの急速な普及が始まる
1998年:平成金融不況
2000年:米国ITバブル崩壊
2001年:米国同時テロ
2008年:リーマンショック(サブプライムローン)

対民間投資比率の増加は、企業でのIT化が他の投資よりも重視されていることを示す。不況時に低下するのは、不況でも販売や生産での投資はあまり削れないので、そのしわ寄せが情報化投資にきたからである。

情報化投資の内訳では、ソフトウェアの比率が大きくなっている。システム開発が増大し、しかもシステムが巨大化複雑化してきたからである。
 ハードウェアの比率が下がっているのは、一般の物価に比べて、ハードウェアの価格が急激に低下し性能が向上したからであり、ハードウェアの必要性が鈍ったということにはならない。
 通信機器があまり増大していないのは、価格性能比の向上もあるが、米国と比較して低い状況である。