出典:iSRF(ITスキル研究フォーラム)「スキル診断と意識調査」
日経コンピュータ」2010.11.24, pp.80-87 より加工作図
ITエンジニアの将来の希望、IT業界から離れたい人の比率
(注)
調査対象:企業調査および個人自主調査で3万人以上の「ITエンジニア」
毎年、6月~8月に実施され「日経コンピュータ」誌で概要を発表
IT業界は流動性が高いので、将来は同業他社への転職や独立開業をしたいと思っている割合は大きい。
しかし、「IT業界から離れたい」比率は低く、ITという仕事に満足している人が多いといえる。
- スキルレベルとの関係が顕著である。ハイレベルに達した人は、ITにやりがいを感じてキャリアアップを図ってきたのだから、ITの仕事を続けたいと思うのは当然である。
- 若年層で高いのは、他の業種も同様だが、この業界に入って「自分に合っていない」と感じた人が多いこと、この業界をよく理解しないで入ってきた人が多いからであろう。
- 30歳代から40歳代前半までの現役ばりばりの世代が、次第に比率が増大している。一方、給与が上がるに伴い比率が低下している。一般に年齢とともに給与があがるはずなのに矛盾している。おそらく、その年代になっても給与があがらず、将来に希望が持てなくなったのだと思われる。
- 40歳代後半がピークでその後比率が低下する。ここまでこの業界にいた人は、この業界で成功し、やりがいを得たり、スキルレベルが高くなったのが主な理由であろう。なかには、就職難の時代なので、他の業界では就職できないとあきらめている人もあろう。
- 給与が800万円を超す頃から比率が上がるのが奇妙である。ユーザ技術者ならば、管理職として昇進するために他部門を経験したいと思うだろうが、ベンダ技術者の場合はどうなのだろうか。