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TCP/IP(目次)


TCP/IPは、イーサネット層とアプリケーション層をつなぐ層です。
 イーサネット層(データリンク層)では、MACアドレスを用いた通信ですがインターネットなど大規模通信では、MACアドレスでは不便でIPアドレスが適しています。IPは、IPアドレスによる2点間の接続経路を決定します。
 その経路において、正確にデータの送受信をするのがTCPです。
 さらにTCPは、Webページ閲覧や電子メールなどのアプリケーション層のプロトコルを指定して、データを渡す機能をもちます。

IPはOSI基本参照モデルのネットワーク層、TCPはトランスポート層に相当しますが、TCP/IPは実装を前提としたプロトコルなので若干の違いがあります。

IPアドレス

経路制御(ルーティング)

IPの基本機能は、IPアドレスにより相手先までの経路を決定することで、それを経路制御といいます。

経路表

経路制御アルゴリズム

最適な経路を見つけることが求められます。
  対象   制御アルゴリズム  プロトコル  プロトコル層
  IGP  距離ベクトル型   RIP    UDP
       リンク状態型    OSPF   IP
  EGP  経路ベクトル型   BGP    TCP

IPv6

従来のIPアドレスはIPv4といい32ビットでしたが、インターネットの普及により足りなくなりました。それで128バイトのIPv6が設定されました。しかし、IPv4も使われており、両者が混在しています。

IPヘッダの特徴

IPv6未対応のシステムやアプリケーションが多いので、異なるプロトコルでの通信(相互運用性)を図る工夫が進行しています。

TCP/UDP

TCPには、二つの機能があります。

UDPはコネクションレス型のプロトコルで、通信制御機能をもっていません。
 通信制御機能は時間がかかり、データの到着間隔が長くなります。映像などの送信では、データの到着間隔が長いと空白を生じます。反面、途中のパケットを失ってもデータ通信とは異なり重要な誤作動にはなりません。
 ストリーミングはUDPの代表的な適用例です。


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