Web教材一覧システムの活用製造業の情報システム

センサ


センサ

自然現象や物理現象を測定して、人間や機械が扱い易い別媒体の信号(多くは電気信号)に置き換える装置のことです。
 工業分野では、センサはリアルタイムに多様な性状を取得して、制御機器に伝えるために多様なセンサが用いられています。また、身近な例では、スマートフォンにも多様なセンサがとりこまれています。

基本的なセンサ

光センサ
光電効果とは、物質に光をあてたときに電子の変化が起こる現象のこと
光センサとは、光を検出して電気信号に変換するセンサです。
光センサ、光電素子、フォトダイオードなど
磁気センサ、磁界センサ、電子コンパス
磁場(磁界)の大きさ・方向を計測する。磁場計測、電流センサ、磁気ヘッド、移動体探知器など広い分野で利用
  コイル:電磁誘導により電力を得る。
  ホール効果:電流に垂直に磁場をかけると、電流と磁場の両方に直交する方向に起電力が現れる現象。
  ホールセンサ:ホール効果を用いて磁束密度を測定するセンサ。ジョイスティックにも使われている。
  MRセンサ(磁気抵抗効果素子):固体の電気抵抗が磁界によって変化する磁気抵抗効果を利用して磁場の大きさを計測する。
温度センサ
接触型
  熱膨張型
    アルコール温度計・水銀温度計
    バイメタル 熱膨張率の異なる2枚の薄い金属板を張り合わせ
  電気抵抗型
    サーミスタ  温度変化によって電気抵抗が大きく変化する酸化物半導体
    熱電対    2種類の異なる金属を使った
    IC温度センサ 温度をIC(集積回路)で測定する
非接触型
  光温度計     物質から出る色の周波数で温度を測定する
  赤外線センサ   物質の出る熱は赤外線の強さになる
圧力センサ
圧電効果(ピエゾ効果)物質に圧力を加えると電気に変換される現象
  水晶式圧力センサ
ピエゾ抵抗効果 固体に力を加えて歪みを与えると電気抵抗が変化する現象
  ロードセル(荷重)、リニアエンコーダ(変位)、ストレインゲージ(ひずみ)
  腕時計タイプの「高度計」や、水深を表示する「ダイバーズウォッチ」にも使われています。
静電容量変化 圧力の変化を静電容量の変化として計測する
  タッチパネルはこれを利用しています。
速度センサ
運動体にレーザーを当てて、ドップラー効果により、測定者からの速度が得られます。
これと進行方向の情報から物体の速度がわかります。
レーザードップラー振動速度計、レーザドップラー流速計
角速度センサ(ジャイロスコープ、ジャイロセンサ)
加速度センサの一つで、物体が上下左右に傾いたとき、その角度の変位や速度を検出します。
昔は、地球コマのような装置を用意し、それに加わるコリオリの力を測定する機械的に大きなセンサでした。スマートフォンのような小さな機器では、リコン基板上の「振動子」に電気を流して一定の間隔で振動させ、それが揺らされた場合、その「角速度」に応じて「コリオリの力」が発生する方式になっています。
スマートフォンでは、スマートフォンの縦向き、横向きを検知して画面が自動回転するのは加速度センサや角速度センサが検知しているからです。
回転角・回転数
ポテンショメータ(角度)、タコメータ(回転数)、ジャイロセンサ(角速度)などがあります。
加速度センサ
加速度とは物体に力を加えたときに運動が変化すること
  重力    「縦横」検出、「傾き」の検出
  振動・動き 「振動」検出、「動き」、「自由落下」の検出
  衝撃
振動センサ
接触型
  圧電素子型振動センサ
  電磁式の振動センサ
  静電容量式の振動センサ
非接触型
  レーザードップラー式の振動センサ

スマートフォン、デジタルカメラなどに使われるセンサ

GPSセンサ
位置情報衛星を利用して機器の位置情報を割り出します。
カーナビやスマートフォンでの地図アプリに不可欠な基本技術です。この位置情報により、基地局との接続が容易になります。
磁気センサ(地磁気センサ、磁力センサ、電子コンパス)
磁力を検知して南北方角を示すセンサです。
加速度センサ
スマートフォンがどのような方向に動いたかを感知して、スマートフォンの方向に応じた画面を表示するのに使われます。
近接センサ
近接するものを検知するセンサが近接センサです。
スマートフォンで、通話時に画面に顔を近づけると画面が消ええるのは、近接センサがスマホと顔の距離を検知しているからです。
指紋センサ
指紋パターンを検知するセンサです。現在では多くのスマートフォンが指紋センサを搭載しています。
環境光センサ(輝度センサ、照明センサ)
暗さを認識するセンサです。
自動的に点灯する街灯や、スマートフォンで自動で画面の明るさを調節ししたり、デジカメでの自動的に環境設定するのにも使われています。
イメージセンサ(撮像素子)
光を光電効果により電気信号に変換する素子あるいはセンサです。撮像素子の表面には無数の受光素子が並んでおり、レンズを通じて感知した光を電気へ変換します。
 撮像素子そのものはモノクロであり、カラーフィルタを通すことによって色を表現します。

  • CCD
    個々のピクセルの電荷は隣接するピクセルに一斉に転送され、これを繰り返すことで、まるでバケツリレーのように順次外部に信号を出力します。画像の品質がよい。コンパクトデジカメで用いられます。
  • CMOS
    各々のピクセルが独立して電荷の増幅やデジタル変換をする回路を持ち、デジタル信号としてデータを出力します。 量産が容易で安価。省消費電力、高速読み出しの特徴があり、家庭用デジタルビデオカメラやデジタル一眼レフカメラに採用されています。

センサの周辺技術

アクチュエータ(actuator)

入力されたエネルギー(制御機構)を物理的機器の運動(動作機構)に変換する機構。例えば、制御用コンピュータからの信号により、モータの回転やバルブの開閉などを行うことなどです。

AC(Alternating Current)は交流で主にアナログ信号を扱い、DC(Direct Curret)は直流で主にデジタル信号を扱います。センサかのアナログ信号を、マイクロプロセッサで処理するにはデジタル信号に変換する必要があります。
 なお、通常は、AC→DCをコンバータ、DC→ACをインバータといいます。

スマートセンサ(smart sensor)、インテリジェントセンサ(intelligent sensor)

解析、情報処理の能力を付加したセンサです。
 ・複数のセンサからの結果を比較する
 ・異常値を取り除いて正常値だけを取り出す
 ・蓄積して傾向を認識する
 ・他のセンサやシステムとのネットワーク通信をする
などの機能をもちます。

WSN(Wireless Sensor Networks,センサネットワーク)

多数のセンサを無線機器を用いて接続したネットワークです。多数多様なセンサが検出したデータを収集することで、より広範囲であったり、多点における種類の異なるデータを一括収集・集積することができます。IoTを構成するコア技術になっています。
 通常のネットワークと比較して、変化する多数多様な入力がランダムに発生し、リアルタイムで処理して、出力することが重要です。
 このネットワークには、災害検知や交通制御など広域のネットワークもありますし、ロボットや機器制御など非常に短距離のネットワークもあります。
 主なセンサネットワーク規格を掲げます。

BLEビーコン
BLEビーコンは比較的短距離のWSNを支える通信技術です。
 BLE(Bluetooth Low Energy)とは、消費電力を極度に小さくした(乾電池程度の電力で100日~1年間稼動)、比較的転送可能距離が長く(10m~数百m)、BLE対応端末だけでなく従来のBluetooth対応機器にも接続できます。スマートフォンやIoT機器、ウェラブル機器などに用いられます。
 Beaconとは、無線局などから発信される無線信号を、移動体に搭載された機器に送受信して、位置情報などを把握する仕組みの総称です。
 例えば、Beacon端末を特定の場所に設置することで、近くを通る人のスマートフォンアプリに対してプッシュ通知をするとか、高速道路などに設置したBeaconから渋滞や交通規制などの情報をカーナビゲーションなどの車載器に送信するなどで利用されています。
ZigBee
転送可能距離が短く(30cm程度)、転送速度も非常に低速(20Kbps-250kbps)である代わりに、安価で消費電力が少ない(乾電池程度の電力で100日~数年間稼動)という特徴を持ち、超小型機器の実装に向いています。