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みずほフィナンシャル・グループ合併システムのトラブル


合併時でのトラブル(2002年4月)

トラブルの顛末

みずほ銀行←第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行(2002年4月1日)

合併システムの不備により,みずほ銀行およびみずほコーポレート銀行でATMや口座振替の事務処理遅延等、社会的インフラとも言える決済システム等に障害を引き起こした。

各種テストやリハーサル等の事前準備が十分でなかったこと、システム統合プロジェクトの管理体制に問題があったことなどが主な原因

直接の障害と原因

ATMの障害
4月1日から引き続き,ATMの障害発生によりキャッシュカード取引の一部が取扱不能。現金未払いにも拘らず通帳に引落しが記載される支払誤記帳が発生。
原因は、旧第一勧業銀行のホストコンピュータと旧富士銀行および外部のコンピュータセンターとの接続部分を担うグローバル・プロセッサーのプログラムの不具合。
振込遅延等その他の障害
振込遅延、取立手形関係の遅延、外為事務処理の遅延。口座からの二重引落し,内部勘定の一部に未整理。
原因は,コンピュータプログラムの品質不十分,新事務フローへの事前訓練不足,システムの機能付加や事務インフラの整備不十分。

根本原因

各種テストやリハーサル等の事前準備の不足
システム開発スケジュールの遅れから,テストが未了ないし不完全なままで実施。
データ受付から引落結果の返却までの全工程を通す本番を想定したテストが、テスト環境が整わなかったために未実施。統合後の業務運営や大規模な障害発生を想定したリハーサルの未実施
システム統合プロジェクト管理体制の不備
勘定系や情報系などの各システム毎に開発責任行を定め開発を行ってきたが,システム開発部門のシステムに対するリスク認識・評価が不十分。直前の経営会議でも楽観的な報告。システム統合リスクの重要度認識が不十分で内部監査も実施せず。
3行の内部対立による逡巡
さらなる根源的な原因として,旧3行およびそのシステムベンダの間で自行システム存続を主張するあつれきや,それを解決するべき経営層の思惑などがあり,なかなか方針が決まらないままに,開発スケジュールが圧迫され,その結果,テストやリハーサルの期間がなくなったといわれています。

東日本大震災に伴うトラブル(2011年3月)

2011年3月11日(金)に東日本大震災が発生。それにより、特定の義援金口座に対して振込入金処理が集中し、14日(月)勘定系システムの夜間バッチの処理件数がリミット値を超えたため異常終了。給与振込ができなくなったり、ATMにもトラブルが発生するなど、複合的な状況になった。このシステム障害の影響で、80億円の費用が発生したという。なお、頭取とシステム担当役員が引責辞任。

原因究明のために、第三者によるシステム障害特別調査委員会を設置。主な原因として、次の事項が指摘された。人為的ミスが複合的に重なっている。前回合併時のトラブルが教訓になっていないようである。