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EC(電子商取引)の規模


BtoBとは企業間取引、BtoCは対個人取引です。
 EC化率とは、全取引金額に占めるECによる取引金額の割合です。
 BtoBは、オンライン全体による「広義のBtoB」と、そのうちインターネットを用いた「狭義のBtoB」に区分されます。インターネット以前に企業間ネットワークが広く普及していたこと、特定目的には専用回線のほうが適切なこともあり、インターネット以外での取引も行われています。それに対して、BtoCではほとんどがインターネット利用なので、区別していません。

BtoBの規模は、広義で250兆円、EC化率は25%程度に達しています。すなわち、企業間取引の1/4がオンラインで行われているのです。それに対してBtoCは、頻度は多くても1回の取引額が小さいので未だ10兆円、3%に達していません(図表)が、百貨店やコンビニの規模に匹敵する程度に成長しています(図表)

調査方法に若干の相違はありますが、日本のBtoB規模は、狭義でも広義でも、EC化率でも米国よりも大きくなっています。それに対して、BtoCでは、米国ではクレジットカードや小切手利用の習慣が長かったためでしょうか、人口の違いを考慮しても、米国のほうが大きくなっています(図表)

ECでは、海外サイトからの購入が容易です。経済産業省「電子商取引実態調査」平成22年版では、BtoCでの日米中3国間の越境購買の特集をしています。中国はインターネットの普及率が急速で、それに伴いBtoCが急速に伸び、しかも、日米からの購入が大きいのが特徴です。衣料・アクセサリ、書籍・雑誌、食品等が上位になっています (図表)