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ディスプレイ

キーワード

液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、解像度、ピクセル、SXGA、光の3原色、加法混色、フルカラー

過去問題:「ディスプレイ」(hs-display)


ディスプレイの種類

モニタともいいます。代表的な種類として,次のものがあります。

CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ
電子銃から陰極線ビームを画面の蛍光体に当てて表示する方式。いわゆるブラウン管です。省スペース化,省電力化の動向により,現在ではほとんど使われなくなりました。
液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)
2枚のガラス板の間に液晶を封入します。液晶自体は発光しませんが,反射光やバックライトなどからの光を,液晶に電圧をかけて光の透過率を増減させることにより表示します。CRTと比較して,省スペース,省電力等の長所,視野角が狭い,発光点が欠けるなどの短所があります。現在,最も広く用いられています。
なお,液晶ディスプレイは,安価で低品質なSTNと高価で高品質なTFTがありますが,現在ではほとんどTFTになっています。
プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)
2枚のガラス板の間に蛍光体と希ガスを封入して,電極間に電圧をかけてガスを放電させ蛍光体を光らせて表示をします。自ら発光する型のディスプレイで,液晶ディスプレイと比較して,視野角が広い,応答速度が速い,色純度がよい,大型化が容易などの利点,コントラストが低い、高精細化が困難、消費電力が高いなどといった欠点があります。
有機EL(Erectronic Luminescence)ディスプレイ
電圧をかけると発光する有機物質をガラス基板に蒸着したものです。液晶ディスプレイよりも低電力,応答速度が速い,色純度がよいなどの利点があり,注目されています。

ディスプレイの仕様

ディスプレイの仕様では,画面サイズ,解像度,表示色数が重要です。

画面サイズ
表示画面の対角線の長さをインチで表示。15~19インチが多い。
ディスプレイのサイズとピクセルの図解
解像度
画面はピクセルという点の集まりで表示され,その個数をドットといいます。解像度は横・縦のピクセル数により
   XGA:  1024× 768ピクセル(4:3)
   SXGA: 1280×1024ピクセル(5:4)
   QWXGA:2048×1152ピクセル(16:9)
   WQXGA:2560×1600ピクセル(16:10)r /> などがあります。数字の大きいほうがきめ細かい画面になります。
アスペクト比
アスペクト比とは、横ドット数と縦ドット数の比率です。従来のディスプレイでは、4:3や5:4が主流でした(スクエア型)。近年のワイド型の液晶ディスプレイは16:9や16:10が主流になっています。
例えば、16:9のワイド画面に4:3の解像度を指定すると、横長い表示になってしまいます。それを調整する機能をスケーリング機能といいます。
表示色
赤・緑・青を光の3原色といいます。その頭文字をとってRGBともいいます。赤と緑を混ぜると黄,赤と青を混ぜるとマゼンタ,緑と青を混ぜるとシアンになります。また,光は混色すると明るくなります(加法混色という)。すべての3原色を混ぜると白になり,すべての光をあてないと黒になります。

光の3原色

赤・緑・青をそれぞれ1バイト(8ビット)で2=256通りで0~255の強さで,赤は 255,0,0,緑は 0,255,0,灰色は 126,126,126 のように表示します。このように,このように,一つのピクセルに3バイト(24ビット)を与えると1,670万色になります。これをフルカラーといいます。初期のディスプレイでは,データ量を減らすために,1ピクセルを1バイトにして256色にしたものもあります。

色温度
黒体を熱すると温度により放射する光の色が変わります。それを色温度といいます。色温度が低いと赤い光、高いと青い光になります。
太陽光で見る白色と蛍光灯で見る白色は、物理的には異なるので、人間の感覚に合わせるためには、基準となる白色を調整する必要があります。それをホワイトバランスといいます。
テレビ、ディスプレイ、写真などでは、色温度調整としてホワイトバランスを調整したり、全体の色を青色方向あるいは赤色方向に調整することが行われています。

液晶ディスプレイの評価尺度

透過率と視野角
画面を左右もしくは上下から見たときに表示内容が正確に見える角度を視野角といいます。以前のCRTや近年の有機ELと比較して、液晶ディスプレイでは、視野角が狭い欠点があります。
透過率とは、光源の光の強さに対する画面表面での光の強さの比率です。液晶ディスプレイでは、電荷を与えて液晶の並びを変化させることで光の透過率を変えているので、正面以外の角度から見ると正しい色や輝度が表現できず画面が見にくい傾向があるのです。
輝度
輝度とは画面の明るさのことです。cd/m2(cd=カンデラ)で表示されます。テレビと異なり近距離で使うパソコンでは、高輝度だとかえって目が疲れることもあります。
コントラスト比
画面の白の部分(最大輝度)と黒の部分(最小輝度)の輝度比です。コントラスト比が高いとくっきりした画面が得られます。しかし、過度に高くすると、ギラギラした画面になります。
応答速度
ここでの応答速度とは、画面の色変化に要する時間です。動画やゲームに利用するときには、高い応答速度が求められます。中間階調の応答速度を高速化する技術をオーバードライブといいます。
ノングレア液晶と光沢液晶
従来のパソコン用ディスプレイはノングレア液晶でしたが、近年は画面表面処理を施して乱反射を低減した光沢液晶が主流になってきました。
光沢液晶は、画面の色が鮮やかでコントラストが高く、画像がきれいに見えるメリットがあります。反面、周囲の光が画面に映りやすく目が疲れやすいこと、表面にキズが付きやすいことなどのデメリットがあります。

駆動方式による液晶ディスプレイの種類

液晶ディスプレイの原理は、ある方式で配置した液晶分子に電圧をかけて液晶分子を駆動して、バックライト光量を制御するのですが、その方式には大きく、TN方式、VA方式、IPS方式があります。ここではその駆動原理は省略して、利用者からみた各方式の長所・短所を掲げます。
  コスト:安=TN<VA<IPS=高
  画質: 低=TN<VA<IPS=高
  普及度:低=IPS<VA<TN=高

TN(Twisted Nematic)方式
液晶分子の角度でバックライト光量を調整する方式です。
構造がシンプルなこと、駆動電圧が低いことによる低コストのメリットがあります。反面、視野角が狭い、応答速度が低いなどのデメリットがあります。そのため、画質を重視する用途には向いていません(当然、これらを改良するオーバードライブ技術も進んでいます)。
VA(Virtical Alignment)方式
VA方式では、液晶分子配列を最大電圧で水平、電圧OFFで垂直にする方式です。
電圧OFFのときはバックライト光が完全に遮断されるので、純粋な黒が得られるので、高いコントラスト比が得られます。視野角や応答速度はTN方式とほぼ同じです。視野角改善にマルチドメイン技術が採られます。
IPS(In-Place-Switching)方式
水平に寝かせた液晶分子を横方向に回転させることでバックライト光量を制御する方式です。
視野角による輝度変化/色変化が少ない、階調全域で応答速度のバラつきが少ないメリットがありますが、全体として輝度、コントラスト比、応答速度を高くしにくいデメリットがあります。グラフィックデザイナーや医療分野で利用されています。

VRAMの容量

ディスプレイの画像を表示するには、ビデオカードにあるVRAM(Video Random Access Memory)というメモリに情報を保持しておく必要があります。VRAMは高速で高価ですが、VRAMの容量により、色数や解像度が決まります。
 フルカラーでSXGAの情報をもつためのVRAMの容量は、次の計算で求めることができます。
  ・フルカラー=24[ビット/画素]=3[バイト/画素]
  ・SXGA=1280×1024[画素]
  ・VRAM容量=3[バイト/画素]×1280×1024[画素]=3,932,160[バイト]
     =3.75[Mバイト](1M=1024×1024として計算)

GPU

三次元グラフィックスの画像処理など、パソコンの画像表示を高速化するために、専用機構を用いるのが通常になっています。CPUとVRAMの間に置かれた集積回路チップで、高速な画像処理演算を担当します。
 従来はグラフィックアクセラレータといわれましたが、現在はGPU(Graphics Processing Unit)やVPU(Visual Processing Unit)と呼ばれるようになりました。そのボードをグラフィックボードやビデオカードともいいます。