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リッチクライアント


リッチクライアント(Rich Client)とは、クライアントのハードウェアのことではありません。ハードウェアとしては通常のパソコン(ファットPC)を用い、HTMLクライアントと同様にWebブラウザでサーバと連携して業務を行います。それで、HTMLクライアントとあわせてWebクライアントに属します。HTMLクライアントでの限界をWeb技術の発展により解決するものであり、そのためのソフトウェア製品を指すのだと理解するのが適切です。

HTMLクライアント、すなわち、従来のWeb閲覧環境では、業務として活用するには重要な欠点がありました。リッチクライアントでは、WebとファットPCの機能を組み合わせることによりHTMLクライアントの欠点を解決します。単純にいえば,ファットPCとHTMLクライアントとの「いいとこどり」をしたような方法です。
 2000年中頃から、Webブラウザ本体だけでリッチクライアントを実現するAjax(注)が出現したこと、オープンソースのリッチクライアント開発環境が実用レベルに到達したことにより、リッチクライアントを容易に構築できるようになりました。

(注)Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)とは、WebサーバからXMLのデータを読み込む機能のより、クライアントとサーバの間の通信を非同期に行なうことで、パソコン機能とWeb機能をシームレスに結合する方法です。この代表的な例がGoogle Mapsです。ページ全体を読み込むことなく地図を拡大したり,移動させたりすることができます。

パソコンとWebとの連携

通常のWeb環境では、処理がサーバで行われるため、応答性が悪いという欠点がありました。リッチクライアントでは、Ajaxの非同期通信機能を利用することにより、Webページを再アクセスすることなく、オフラインで利用できます。すなわち、リッチクライアントでは,パソコンで処理できることは,サーバに接続しなくてもクライアント側で処理できるようにします。
 それにより,次のような効果が得られます。

外部資源との連携

Web2.0といわれるように、Web環境が発展してきました。特にAjaxを利用したGoogle Mapsのようなサービスが提供されており、しかもそのAPI(Application Program Interface:利用仕様)を公表しているものもあります。それを用いることにより、例えば地図上に自社店舗の情報を付け加えて、自社の店舗管理システムと連携させることが容易になります。
 また、自社の情報をこのような形式で公開することにより、他社から利用してもらうことができます。

リッチクライアントの種類

リッチクライアントは、その実現方法により、次のように区分できます。

Webブラウザ型
クライアントに通常のWebブラウザのみを使用する方式です。上述の説明はこの方式を前提にしたものです。実現は容易ですが、Webブラウザの制約(上述のように解決されつつありますが)を受ける欠点があります。
プラグイン利用型
WebブラウザにFlashなどのプラグインソフトウェアを加えた方法です。より豊富な機能が利用できますが、クライアントにFlash Playerなどのソフトウェアをインストールしておく必要があります。
専用ソフトウェア型
リッチクライアント専用のソフトウェアを用いる方法です。通常のWebブラウザの制約を受けることがないので、高度な表示画面や操作方法が実現できます。しかし、クライアントにそのためのソフトウェアが必要になるので、不特定多数を対象にすることはできません。社内に限定した利用になります。