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PHP文法の基本（３）いくつかの例

ＰＨＰで作成した値をJS(javaScript）に渡す

フォームなどで JS で作成した値を PHP に渡すのは、paiza.io 環境で実現するのは困難なようですので、ここでは省略します。
PHP → JS でも、script 中の情報を表示するのに console.log() を用いるのが簡潔ですが、 paiza.io 環境でその結果を探すのは複雑です。ここでは、私を信用？してもらうことにします。

スカラー変数の受渡し

<?php
  $変数PHP = 10;
?>
<script type="text/javascript">
  var 変数JS = <?php echo $変数PHP; ?>;
  console.log(変数JS);
</script>

配列変数の受渡し

単に $変数PHP = [10, 20]; としたのではエラーになります。
次のように json_encode / JSON.parse を用いる必要があります。
　10
　20
と表示されます。

<?php
  $配列PHP = [10, 20];
  $配列JSON = json_encode($配列PHP);
  echo $配列JSON;   // "[10, 20]"
?>
<script type="text/javascript">
  var 配列JS = JSON.parse('<?php echo $配列JSON; ?>');
  for (var i=0; i<配列JS.length; i++) {
        console.log(配列JS[i]);
  }
</script>

• JSON とは、配列データの表現形式の一つで、配列データを１行の文字列として持ちます。
• json_encode は、配列データを JSON 文字列に変換します。
  この結果、$配列JSON = "[10, 20]" になります。
• JSON.parse は、JSON文字列を配列に分解します。
  この結果 配列[0] = 10、配列[1] = 20 になります。

連想配列（Object）変数の受渡し

通常の配列と同様にjson_encode / JSON.parse を用います。
この結果
　ミカン: 50
　リンゴ: 100
になります。

<?php
  $配列PHP = ["ミカン" => 50, "リンゴ" => 100];
  $配列JSON = json_encode($配列PHP);
  echo $配列JSON;   // '{"ミカン":50,"リンゴ":100}'
?>
<script type="text/javascript">
  var 配列JS = JSON.parse('<?php echo $配列JSON; ?>');
  for (var キー in 配列JS) {
        console.log(キー + ': ' + 配列JS[キー]);
  }
</script>

２次元配列の取扱

クライアント－サーバ環境でのPHPの利用では、サーバにあるデータベースから該当するデータを取り出して加工する処理が多いです。実際には nonSQL などデータベースアクセス技術を用います。
しかし、ここでは paiza.io 環境での１ページ内での処理を前提としているので、データ量の少ない２次元配列を対象にします。

配列のサイズや要素の表示方法

<?php   // ===== 配列の定義
  $配列 = [ ["阿部", "文学部", 20],
            ["井上", "工学部", 20],
            ["宇野", "文学部", 21]
          ];
?>
<?php   // ====== サイズや要素の出力
  $行数 = count($配列);      // 3
  $列数 = count($配列[0]);   // 3
  $要素 = $配列[0][0];       // "阿部"
  $行０ = $配列[0];          // ["阿部", "文学部", 20]
  $行０要素 = $行０[0];      // "阿部"
  echo "行数=" . $行数 . ", 列数=" . $列数
   . ", 要素=" . $要素 .", 行０要素=" . $行０要素;
  echo "<br>";
  $フォーマット = "配列[0][0]=%s, [1]=%s, [2]=%d";
  vprintf($フォーマット, $配列[0]);   // 「echo $配列[0],」はエラーになります。
?>

次の出力が得られます。
　　行数=3, 列数=3, 要素=阿部, 行０要素=阿部
　　配列[0][0]=阿部, [1]=文学部, [2]=20

選択：条件合致行からなる新配列の作成

$配列[*][1] = "文学部" の行を選択して $新配列 を作成します。
次の出力がえられます。
　　阿部, 文学部, 20
　　宇野, 文学部, 21

<?php   // ===== （１）配列の定義
  $配列 = [ ["阿部", "文学部", 20],
            ["井上", "工学部", 20],
            ["宇野", "文学部", 21]
          ];
?>
<?php   // ===== （２）新配列の初期設定
   $新配列 = [];
?>
<?php   // ===== （３）配列を選択して新配列に追加
  foreach($配列 as $行) {
    if ($行[1] == "文学部") {
      array_push($新配列, $行);  // push ではない 
    }
  }
?>
<?php   // ===== （４）新配列の確認　（阿部と宇野の行）
  foreach($新配列 as $行) {
    vprintf("%s, %s, %d", $行);
  echo "<br>";
  }
?>

• 全体を一つの <?php ～ ?> としても同じ結果が得られますが、モジュールに分割したほうが分かりやすく修正も容易になりましょう、
• （３）を修正すれば、複雑な選択条件を与えることができます。（４）を適宜修正することにより、新配列の加工ができます。

新配列の属性は氏名と年齢だけにする

$行を編集しれ $新行 を作成すればよい。

<?php   // ===== （３）配列を選択して新配列に追加
  foreach($配列 as $行) {
    if ($行[1] == "文学部") {
      $新行 = [];
      $新行[0] = $行[0];  // 氏名
      $新行[1] = $行[2];  // 年齢
      array_push($新配列, $新行);
    }
  }
?>